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人生に迷う僕と親父と現実

今日、家族が一人減った。
去った、が正しいかもしれない。

要は離婚したのだ。
わざわざ俺の誕生日の日に。

去ったのは親父。
原因も親父。

今の自分の心情が、
哀しいのか、嬉しいのか
怒ってるのか、よく分からない。

親父は典型的なロクデナシだ。
いやロクデナシに成ったのだ。

親父は聴覚障害者だ。
中卒で元暴走族でヤクザでもあった。
すぐに足を洗い、20歳で母と結婚した。
僕や他の妹2人の為に毎日、働いた。
身体に刺青が入っており、幼い頃の僕は何故身体に
絵が描いてあるのかを不思議に思っていた。
そんな記憶が蘇る。

しかし僕が高校1年の頃に親父の会社が倒産した。
聴覚障害者にとって再就職は厳しい。
しかも親父は中卒で学が無い。
どうしようもない。なんて言い訳かもしれないが、
そこから親父が変わっていった。

働き口を求めても面接の時点で聴覚障害者ということで通らない。
しかし僕や妹たちの学費や食費も払わなければならないし養わないといけない。
母も働き出した。

親父はパチンコ通いになり、中毒になった。
考え方も変わった。
お金がない。所詮はギャンブルというのに、
学費や食費まで賭けだした。

後は典型的なひどい親父、夫の完成だ。
笑える。可笑しすぎて泣けてくるぐらいだ。

離婚の話を母が始めるとキレて暴れた。
包丁を振り回して、この家を放火して燃やすと
母を脅した。そしたら離婚もなくなるだろうと。

気がついたら救いようのないクズになっていた。

本当に嗤える。夢だと良いのに。
もう一度、言おう。
僕は今日、誕生日なんだ。