パースの測定点が出来る位置
Twitterで何となくつぶやいたら、夜中に相互フォローしてる友達とパース談義になりまして。
後から当該の投稿を探すのが面倒なので、noteにまとめておきます。
階段やマス目、等間隔の柱などを描く際、消失点(Vanishing Point)の他に補助的な測定点(Measuring Point)から線を引くのだけど、webの漫画に使うパース講座では、消失点(VP)の位置は説明しても、測定点(測点とも。略称MP)がどこに出来るかをきちんと説明してるとこは意外と少ない。これ、パースの基礎なので覚えると吉。(説明しているページもあることはあるけど、丁寧に書いてあるそのサイトさんの、細かく説明されているコーナーをちゃんと読んでいる人は少ないかも)
私はルーミス先生の本に書いてあったから最初から消失点、測定点とセットで覚えました。
漫画に使うパース講座でも、測定点の説明をしている講座があまりないのは何故なんでしょう。
パースのついた長方形の対角線を引いて、中央の交点で分割ってやり方ばかり説明しています。
え? そのやり方の方が説明が楽なの? それとも本当に漫画の技法書を描く人が測定点を知らないの?
それは謎ですが、コレ絶対描き直しってレベルで、基本を知らない、間違った作例を載せている漫画のパース解説の本もあるくらいですから、知らないで描いているというケースもありそうです。
だから結構漫画の中に、大胆にずれた、適当に引いた測定点(MP)の絵があったりします。プロ作品でも。
アシスタントさんが覚えてないのかもしれないし、作家さんもハッキリ意識していないのかもしれないけど、そこじゃない位置から適当に線を引いてあったりするわけで。
(★ここで友達の「漠然と記憶にあるけど」のリプが届きまして)
(それを受けて)ざっと大急ぎで描いたけど、大体こんな感じです。
今様に「アイレベル」なんて言わずにホリゾントライン(H.L.、horizontal line、水平線、地平線)という昔習った用語を今も使うのが古い人間なわけですが。
つまり測定点(Measuring Point、MPと略します)は、ホリゾントライン(ほぼアイレベルと同意)上や、また、消失点に垂直に交わる線の上のどこかに出来るってことです。
(★夜中に突然大雑把なパース引きましたが、どなたかの参考にでもなれば幸いです)
更に別のツイートに続いて、以下そのオマケがありまして。
サッシの窓などを描くには以下のように簡単に2分割が出来るわけですが、クローゼットの扉のように3分割も難しくなくて、組み合わせれば複雑な分割も出来るってことでした。
補足です。これだけでは「測定点の位置がずれるとどうなるか」が今ひとつ解りにくいので、比較し易いようグリッドで例を描いてみました。
まず、測定点の位置が法則に合っている場合。
次に測定点の位置がずれている場合。
オレンジの測定点の位置は、アイレベル上でも、アイレベルと垂直に交わる線上でもありません。
この図の場合、ずれた測定点で窓枠を描いたら、枠の大きさに歪みが生じてしまいました。
窓枠以外でも、ずれた測定点を元に階段などを描くと一段の幅や高さに狂いが出たり、おかしな方向に延びていたりします。
何となく違和感があるな、と感じる絵になったら、消失点と測定点の位置を確かめてみることをオススメします。
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