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早くないかい

仲良くしていた方が亡くなったと、知らせを受けました。
そのことを書いています。


最初に会ったのは、とあるカフェ。
「カバン、もしかして…」と声をかけられた。
「あ、同じ作家さんのカバン!」
狭い町で、同じ作家さんのカバンを持っていた奇跡。私の傍らに置かれた、恵比寿様が微笑むかばんに、彼女が気がついてくれなかったら。ひとりコーヒーすする私に、彼女が声をかけてくれなかったら。「はじめまして」と出会うのが、少し遅かったかもしれない…小さな町なので、いつかは出会ったと思うが。

「席ご一緒していいですか?」と聞かれ、断る理由もなく一緒にコーヒー飲んだ。彼女が人形を作ったりイラストを書く作家さんで、私が知ってるカフェのチラシのイラストを書いていることも知った。
「マジですか!あのカフェの!?めっちゃ可愛いイラストですよね!!」
有名人に会った如くテンションが上がったのはいうまでもない。

その後、時々お茶したり、彼女の作る小さな人形を購入したり。個展に足を運んだり。
一度、自宅に伺ったこともある。古民家をステキに改装してた。
秋には同じラベンハムのジャケット着てて、「着やすくていいよね」と話したことも。
オシャレでちょっと個性的で、着こなしをいつも楽しみにしてた。


でも。
早いんじゃないですか。
また可愛いイラスト見たかったのに。
「療養中です」から1年とか。早いんじゃないですか。

ほんま、はやいって。
なんでや。
わたしより3つ上なだけなのに。


上の文章を、そのまま出すことをためらって、今になった。
アーティスト活動の話とか、聞きたかったなぁ。手を伸ばしてもクウを掴む感じがする。それでも、我が家にある人形さんみてたら、いるじゃんって思ったり。

安らかに…って、この言葉合ってるのかな。
なんか、もっといい言葉がある気がするけど浮かばない。

私はどう生きよう。今度会った時にいいお知らせできるように生きたい。

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