見出し画像

謝恩価格は350円

私が住むまちは田舎町。昔ながらの喫茶店がぽつぽつある。

そのうちの一軒。常連と言ってもいいくらい通いつめる喫茶店は、できて40年以上は経つらしい。70代のご夫婦が切り盛り。自家焙煎した豆を使ったブレンドコーヒーは、1杯350円。

350円?
安すぎない?
値上げしたら??

お客さんに言われるらしい。

私もそう思ったよ。だから、マスターに言ったさ。
「値上げしてもいいんじゃないですか?」

そしたら、マスターはこう言った。
「値上げは考えてないねー謝恩価格だから」

お店をオープンした当初300円だった珈琲は、その当時では少し高かったらしい。
それでもたくさんのお客さんが来てくれた。今でも喫茶店できるのは、みなさんのおかげ。
だから、今売ってる珈琲は謝恩価格です。

あーそっかぁ…。謝恩価格という言葉に、なんだかちょっとしんみり。“閉店”という文字が頭をチラついた。ちょっぴり寂しい想いを晴らすように「私も謝恩価格しようかなー」と告げてみる。

「ねんねんちゃんは、まだ早い。たくさん儲けなさい」とニヤリ。

私も「謝恩価格」設定できる日がいつかくるかな。

今日のよきこと、ありがとう!
・今日は豪華なかき氷食べた!
・空が美しかったなぁ
・今日も🐸の声に落ち着く

ありがとうございます。いただいたサポートで、noterさんの記事を購入したいと思います。