スター・ウォーズはかなり浪花節

 「妻は夫をいたわりつ、夫は妻に慕いつつ」のような、私の世代くらいまでならだれでも知ってるフレーズで表彰台にのぼれるなあと思うのは森の石松「江戸っ子だってねえ神田の生まれよ(←youtube)」あたりで、あの有名な「旅ゆけば」から始まって、ついでに表彰台にのぼれる「バカは死ななきゃ治らない」まであるんだから(たった27分なので聴けばいいのに)、基礎教養科目として知っておくといいのにと思うのだけど、いままで何度も浪曲に触れたツイートやnoteを投稿しているが、周囲でいっこうに「いやほんと聴いたら面白かったわ」という人が、ここ二十年で二人くらいなので、あと十年経過しないと三人目は出てこないなあと思う。
 講義中、ナイスな回答ナイスな応答をした学生に私はいつも「wwwおまえwww小遣いやろうか」といつも言ってたのだけど(きっと学生の誰一人として元ネタを知らんだろうに、いつも鉄板でウケてたのでご自由にお使いください)、この「小遣いやろうか(野沢雅子のように「こづけえやろうか」と発音する)」も出てくる。
 
 浪曲は浪花節とも呼ばれる。浪花節的、とかよく表現される。西洋の映画にも浪花節的なものが出てくる。

 スター・ウォーズは呼称がもうわかりにくい。公開された順でいうと第一作目、わかりやすく表現すると、レイア姫を大場久美子、ルークを渡辺徹がテレビで吹き替えて、そのテレビ放送全体の構成が大顰蹙をかったその第一作目(今回はとてもわかりやすい、ある年代の人らには)、ラストでルークの乗る戦闘機以外が全部撃墜されてしまって、万事休すと思ったと同時に、金でしか動かないハン・ソロが救援にくるだろう、あそこが浪花節。西洋人も浪花節的展開が大好き。浪曲には博徒同士の喧嘩でよく出てくる表現。もう負けるかー、と思ったとたん、一気に有名どころの加勢がどっとあらわれる。
 あと浪曲は史実ではない。かなりウソが混じってる。浪曲講談では清水次郎長あたりがとてもいい親分扱いされているが、雄山閣の生活史叢書の田村栄太郎やくざの生活』で実際の次郎長の言動はかなり酷評されている。

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