⑨他人への投資

 収入が増えない時代ですから、専門家がこれからは投資の時代と繰り返しています。確かに30年収入の増加がない我が国ですから、月給以外の収入を考えるべきという指摘に間違いはありません。
 その指摘通り国の進めるidekoなど確かに魅力はあると思いますが、低収入下にあってギリギリの生活を余儀なくされている人には、株式投資や投資信託など考えることすらできないというのがホンネではないか?
 
 しかし考えるべきは、今までの自分一人の稼ぎのままでは貧乏層に追いやられてしまうのですから、何らかの投資する意識を持つ必要があります。もちろんその投資先も、新しいスキルを学ぶための自分にお金を使うのも投資の一つ。
 しかしこれから時間をかけ、学んだ後に実行に移すのでは、実収入に結び付けるのに時間がかかる。若ければそれもよろしいと思いますが、そうでない場合は…で。そこでこちら副業起業計画では、他人に投資することをお奨めしています。
 
 株式投資や投資信託などに行動できなくても、副業を考えて他人に投資することを考えてみてはいかがでしょう。副業起業を始めようとした時、自分にはない資質を持つ人が見つけられたら、ぜひその人に投資することを考えて下さい。
 他人に投資する考え方は、起業に当たりどんな事業を選択するか、どんな市場を対象にするかなどを思案する中で、パートナーとして望むべき人材を見つけられたら、その人にいろいろと便宜を図ってあげる。例えば自分の住んでいるシェアハウスを紹介するとか、失業中だったら一緒になって本業を探してあげるとか。
 二人で始めるか三人でスタートするかはともかく、複数で副業起業を始める際にはリーダー的存在が不可欠になるもの。その時点で良い人材を囲い込む行動をとってほしいのが、ここで言う人への投資とお考え下さい。
 
 前述の例にとってお話すると、自分に掃除や家電修理、電気工事資格などのスキルがなくても、それらのスキル持っている人に仲間になってもらう。この仲間になってもらうことが、それらの資質を持った人たちへの投資行為と判断してほしいのです。
 このグループは年齢・性別に関係なく、それぞれがフラットな立場で参加するのが基本になりますけど、そうは言っても副業起業というプロジェクトでありますから、リーダー的な人の存在は不可欠になることはお判りでしょう。それは決して社長とか代表とかを決めるものではなく、名前で呼び合う仲間的な組織作りになることをご想像下さい。
 
 最初はそれぞれが月1万円ずつの収入を得ることを考えて、小さくスタートします。《掃除屋》や《料理屋》、どんな職種でも小さく行動しながら拡大を考える。そんなグループができてさらに皆がより収入を増やしたと思い、一人当り5万円以上が稼ぎたいと思ったら、企業としての方向性が明らかになります。
 で例えば本業で20万円稼げていたとして、参加者全員が初年度毎月Ⅰ万円収入増加を図る。単純計算で2年目は2万円で3年目は3万円、10年後は10万円にしようと考えたら、事業の拡大計画も立てられます。

 副業収入が本業収入を超えるようになったら、一人が副業を本業にし、本業を副業にすることを考えればイィ。さらに副業が拡大したら、副業=本業専門員として独立の課程を進みます。その間二人は副業のままを続けて、業績次第で後の人が続けばよろしいと思います。
 
ここでお伝えする他人への投資とは、お金ではなく行動。能力あるのに収入や職場に困っている人がいたら、手を貸すところから始めることを意味します。せっかくの技術や経験を持っていても、いろいろな問題で好ましく使われていない人はたくさんいるもの。
そこでそれらの人の資質を見抜き、副業起業のグループ化を進める投資行動を、リーダー的立場の人に期待したいのです。
 
 従来からある会社で本業として働く場合、自己主張はほとんどできないばかりか無理な仕事を押し付けられがちになるのが通常です。しかし副業起業とはグループを作って、新しい職場環境を整えゆとりを持って働こうと考えるものですから、その点は単に従業員として働く場合とは違った新しい環境作りを目指せます。
 資質があっても活かせていない人と話し合い、それぞれの得意・不得意の意見を出し合って担当する分野をしっかり全うすることが求められます。ですから初めからそれができないと思える人は、誘うことができない=投資の対象にはならないことになります。

 副業起業とはお互いが理解し合って、気兼ねなく働ける環境を作ることが優先事になりますから、お互いがお互いに投資する気持ちで、物事を進めていこうとする働き方であることを理解して頂きたいと思っています。

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