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中川家 B級ネタランキング【A級保存版】

中川家がM-1グランプリ初代王者に輝いて、はや23年。

関西圏では飽きに飽きられ、
全国ではそのこだわりが理解されず、
遅まきながらオンラインで動画配信を開始するも、サンドウィッチマンの後塵の後塵を拝す。

そんな中川家だがB級ネタをさせれば、その実力は折り紙つき。
わけても関西ならではのネタをさせれば右に出るものはいない。

それでは、
中川家のB級ネタランキングを発表しよう。

3位 闇社会を知る男

B級ネタ最高傑作の登場だ!

見る前と見た後で、何一つ変わらない。
そんなコンテンツが今まであっただろうか。

まず、
礼ニの「いかにも」なスーツを見るだけで、笑いがこみ上げる。
全編通して山○組の組長の物真似で構成されており、そのこだわりと根性には畏敬の念を持たざるを得ない。

だがそれだけのリスクを犯して、語られる内容の馬鹿馬鹿しさがさらに畏敬の念を倍増させる。

Uber Eats好きのオッサンが、Uber Eats愛と東名高速についての知見を語り尽くすという内容。

闇社会の深淵については一歩たりとも近づかない。

しかし声色と容貌は一線級の闇社会。
ボイスチェンジャーを通しても、礼ニの声はそのまま闇社会。
モザイクをかけても、礼ニの容貌はそのまま闇社会。

闇社会の大物が、Uber Eatsと東名高速を快刀乱麻に切って断っちゃった。

闇社会B級ネタの普遍的傑作が誕生だ。




2位 大阪の不動産屋

大阪の不動産屋がみんな見ていると評判のネタ。

「3位 闇社会を知る男」とはうって変わって、こちらはすこぶる勉強になる。
不動産屋のいい加減っぷりを再現しながら、大阪界隈の不動産事情を語っていく。

梅田から難波、返す刀で北浜から福島、
京阪沿線から阪急沿線そして魔の阪神沿線まで、抑えるところはしっかり抑えて斬り飛ばす。
中でも梅田のグランフロントにおける「行ったからなんやねん」のくだりは共感しきりだ。
確かに「行ったからなんやねん」である。

後半に入り、
日の出の勢いの阪急西宮北口駅と「その他の斜陽駅」との対比は物悲しくなるが、これを見ているとさまざまな二極化の解像度が上がる。

中川家としては珍しく「役に立つ」秀逸なネタに仕上がった。



1位 通天閣のオッサン




なんと動画がない。

どういうことか?
順を追って説明しよう。

通天閣のオッサンは中川家の名作。
大阪通天閣近辺に生息する歯抜けのオッサンを模写風刺した傑作だ。
通天閣は大阪でも昔から一際ガラが悪く、行ってはいけない街として知られていた。
そのためガラが悪いことは知っていても、その実態を知るものは少ない。
この実態と風評の乖離を埋めたのが本作「通天閣のオッサン」である。
秀逸な形態模写であり、いかにも通天閣にいそうなオッサンがそこにあった。

「そうだったのか!」と本作品を見て通天閣に通暁した人は数知れない。
その物真似の完成度の高さから、家にいながらにして通天閣の臨場感を肌身で味わえる。
危険な場所・通天閣が身近に感じられるようになり、手の届く危険さであることがわかり、
多くの人が通天閣に足を運ぶきっかけになるかと思われた。

だが問題が発生する。

どうやら通天閣側から物言いがついたのだ。
通天閣近辺にとってイメージ低下は避けられない。
そんな了見によって動画は削除された。


だが中川家はめげなかった。

程なくして、
「新世界のオッサン」として動画が復活。

通天閣は新世界という商業エリアの一角にある「塔」だ。
だから新世界全体を網羅してしまえば、自ずと通天閣のオッサンも復活する。

こうして「新世界のオッサン」として動画は復活したのだが…

それも束の間、今度は新世界側からクレームが飛んできた。
新世界界隈にとってイメージ低下は避けられない。
そんな了見によって動画は削除された。


だがそれでも中川家はめげない。

程なくして、
「大阪のオッサン」として動画が復活。


……
……

というイタチごっこが続いて、
現在は通天閣のオッサンをルーツとする傑作動画は行方不明になっている。

「通天閣のオッサン」


中川家幻の最高傑作である。

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