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AI開発と貧困化の無限循環/失われゆく100年

目下、世界ではAI開発と貧困化が同時並行で進んでいる。
偶然、同時並行しているのではない。
この二つの事象は相互に影響しながら進行しているのだ。

AI開発が進展すれば貧困が進み、
貧困化が進展すればAI開発が進み、
・・・

AI開発進展→貧困化進展
→AI開発進展→貧困化進展→……


この無限循環が生じているのだ。
今日はこの無限循環のメカニズムを解説しよう。


AI開発のために必要なもの

AIとは人工知能であり、AI開発は人間の頭を模した存在を創ろうというプロジェクトだ。
AI開発のためには膨大な人間の行動パターンが必要になる。

さらに行動パターン把握のためには、

「誰が」「いつ」「どこで」「何を」「…」

といった気の遠くなるほどの個人情報とその分析が必要になる。

人間を模した人工知能は、人々の個人情報を解析しそこから導かれる行動パターンをインプットすることで開発される。

つまりAI開発に必要なものは、
個人情報とそれを解析して得られる人々の行動パターンなのだ。




個人情報の商品化


1995年以降、個人情報の商品化という現象が起こっている。
インターネットに繋ぐことで、人々は個人情報を商品化して売却できるようになったのだ。

例えばオンラインの道案内サービス。

 「どこを知らないのか?」
     →
利用者    道案内アプリ(IT企業)
     ←
  道案内サービス

本来有料だが情報売却代金分が割引かれて無料

○○マップによる個人情報の商品化並びに収集構造

利用者は「どこを知らないのか?」「誰が」「今どこにいる」といった個人情報を商品化売却している。
その情報代金分が割り引かれて本来有料であるべきアプリサービスが無料に近くなっているのだ。

他にも検索エンジン、オンラインショップなど個人情報商品化の例は枚挙にいとまがない。

このように、1995年以降わたしたちの個人情報は商品化されIT企業に収集されている。




IT化・AI開発による貧困化バイアス


インターネットを中枢にしたIT化並びにデジタル化は、機械が行える仕事を増やしていく。
機械が行える仕事が増加すると、労働者の雇用と所得が減少していく。

ここでいう機械とは、21世紀にあってはAIだと言っても差し支えない。
AI開発によって機械が行える仕事が増加し、21世紀の労働者の雇用と所得は減少している。
労働者の雇用と所得が減少することはすなわち貧困化である。
つまり、AI開発によって世界には貧困化バイアスがかかっているのだ。




AI開発と貧困化の無限循環

1995年 インターネット普及
      個人情報の商品化開始
1997年 アジア通貨危機
      日本でデフレ不況始まる
2000年〜 AI開発進展
      デフレ不況慢性化

1995年にインターネットが普及し始め、機械化が進行し、労働者の雇用と所得は減少し始める。
【機械化 →   労働者の所得減少】

所得が減少した労働者は生活水準を維持するため、インターネットに繋ぎ個人情報を商品化し始める。
いみじくも1995年からインターネットが普及しており、一般人もインターネットを利用して個人情報商品の売却が可能になっていた。
インターネット上では従来有料だったサービスが、個人情報商品の売却によって表向き無料で利用できる。
これにより所得減少による貧困を凌ぐことが可能になっていた。

 【機械化 →   労働者の所得減少 →  貧困化 → 個人情報を商品化売却し生活水準を維持】

他方、
AI開発を進行させたいIT企業はどうだろうか。

1997年から貧困化が起こり、人々が個人情報商品を売却し始めると、IT企業はインターネット上の検索エンジン・道案内サービスなどを介し個人情報商品を収集できるようになった。
この個人情報商品収集によって人々の行動パターンを把握して、AI開発は進展する。

【機械化 →   労働者の所得減少 →  貧困化 → 個人情報を商品化売却し生活水準を維持 →  IT企業は個人情報商品を収集しAI開発を進展】

こうして2000年前後にAI開発は軌道に乗った。

AI開発が進展すると、機械化が進み、労働者の雇用と所得がさらに減少する。
労働者の所得がさらに減少すると、労働者はよりディープな個人情報を商品化売却して生活水準を維持するようになった。

【機械化 →   労働者の所得減少 →  貧困化 → 個人情報を商品化売却し生活水準を維持 →  IT企業は個人情報商品を収集しAI開発を進展 → AI開発進展 → 機械化 → 労働者の所得減少 → 貧困化 →  個人情報を商品化売却し生活水準を維持 →  AI開発進展 →  貧困化 → AI開発進展 ・・・】

かくして、
AI開発と貧困化の無限循環は完成した。




失われた30年という無限循環


1995年 インターネット普及
      個人情報の商品化開始
1997年 アジア通貨危機
      日本でデフレ不況始まる
2000年〜 AI開発進展
      デフレ不況慢性化

1995年のIT革命に端を発する「失われた30年」。
この失われた30年こそ、AI開発進展と貧困化の無限循環である。

AI開発によって労働者の労働所得が減少する。
労働所得が減少した労働者は、オンラインで個人情報商品を売却し情報所得を得て生活水準を維持する。
IT企業は労働者が売却した個人情報を収集しAI開発を進展させる。
AI開発の進展はさらに労働者の所得を減少させ、労働者はよりディープな個人情報を商品化売却し、
IT企業はよりディープな個人情報商品を収集して、AI開発をさらに進展させ・・・
・・・
・・

AI開発進展と貧困化の無限循環。
これが失われた30年の真実なのだ。



AI開発・貧困化  無限循環メカニズム


AIを軸に据えた機械化
    ↓
労働者の所得減少
    ↓
   貧困化
    ↓
個人情報の商品化売却推進
    ↓
  AI開発進展
    ↓
AIを軸に据えた機械化
    ↓
労働者の所得減少
    ↓
   貧困化
   ・・・
   ・・
    ・

AI開発・貧困化  無限循環メカニズム


AI開発が進展すれば貧困が進み、
貧困化が進展すればAI開発が進み、
・・・

AI開発進展→貧困化進展
→AI開発進展→貧困化進展→……



21世紀もたけなわの現在。
AI開発と貧困化の無限循環は続いていく。

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