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255系グリーン車に乗ってみた

今回は京葉線シリーズの番外編ということで、2024年ダイヤ改正で引退したはずが生き永らえることになった255系特急わかしおのグリーン車に乗った記録を残しておきたい。

5月某日東京駅にて。壁面の205系ロゴが懐かしい
燦然と輝く「9両」の文字
外房線経由安房鴨川行きわかしお9号


グリーン車遠景。外観の良さはJR特急髄一
グリーン車デッキ
普通車と変わらないと揶揄されるグリーン車。座ってみると確かに広いが…


先頭1号車デッキ
終点安房鴨川にて。折り返してもう1往復するらしい
跨線橋から望む255系長大編成

「乗ってみた」と書いたが、255系グリーンの乗車は初めてではなく、かつて「おはようさざなみ」を名乗っていた頃の上りラッシュ帯のグリーン車に乗車したことがあり、通勤電車は満員、普通車自由席も埋まる中、グリーン席はガラガラで印象的だったことをよく覚えている。

当日の様子を簡単に記録しておくと、5月某日のわかしお9号グリーン車に東京から安房鴨川まで惜別乗車。当日のグリーン車利用は、明らかに鉄道ファンと思われる1人席乗車が2人、パパが鉄と思しき家族連れが1組(3人)、車中でグラスを取り出して乾杯をしていたセレブカップルが2人と筆者(1人)の計8人であった。

午後の早い時間の下り便は14時発のこの1便のみとなってしまったが、グリーン車のみならず普通車も空いており5両編成が適正と思われる。利用は蘇我、大網、茂原、大原と主要駅ごとに漸減していく片輸送。特急として役割を果たしていそうなのは最高速度120キロで走行可能な勝浦まで、勝浦から先は速度も上がらずガラガラの車中は完全に輸送力を持て余す様子が印象的だった(鴨川直通をやめろという趣旨ではない)。

肝心の255系グリーン車だが、しばしば揶揄されるように普通車と見分けがつかないほど大差はないが、座ってみると普通車より余裕はあるのは確か。ただ、グリーン料金の価値があるかといわれると、255系好きの筆者ですらノーと言わざるを得ない。しかも、指定された座席がガタついており、返金を要求したいレベルですらあった。帰路に乗った普通車もリクライニングが壊れており、天井にはガムテープの補修跡すらある始末で、一般利用者からすれば「ハズレ」であろう。

既に1編成が廃車回送とされており、6月まで3運用あった定期代走は終了、7月以降の夏臨では最繁忙期に1運用が残るのみとなった。9月には「ビューさざなみ」「ビューわかしお」が追加設定されたが、これも惜別列車の色彩も色濃くなってきた。

そう遠くない将来の引退は不可避と思われるが、255系ファンとしてその力走を見守りたい。

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