見出し画像

京葉線快速縮小問題を考える㉔2024年9月「ダイヤの一部変更について」(感想速報版)

「ダイヤの一部変更について」

5月30日、遂に京葉線「快速復元ダイヤ」のプレスリリースがなされた。新ダイヤの詳細検証は次回以降に行うとして、今回は発表内容及びJR千葉支社長会見を踏まえた速報版として第一印象を記しておく。

【JR東日本】
https://www.jreast.co.jp/press/2024/chiba/20240530_c01.pdf

【NHK千葉】

【日テレニュースライブ(千葉支社長会見)】

これに関する筆者の第一印象tweetを掲載しておく。

「予想」に対してどうだったか?

本noteでは快速縮小問題の課題点、快速復元ダイヤの予想を行ってきたが、結果としては当たりもあったが憶測が外れたところも多々あり、素人の限界を感じるところとなった。

通勤快速の復活
これは当初から「無い」とみていたが、それでは予想にならないので「ある」前提を置いて検討してきた。ただ、朝ラッシュ時においては「快速」が廃止されて久しく、「快速」として復活するのは意外でもあった。

また旧通勤快速の1本目(蘇我709発)と4本目(同756発)が対象となる点は正解となった。

夜間下り2本の快速復活
夕ラッシュピークとなる17~19時台の快速復活が「ある」と予想してきたが、この時間帯は新木場駅の混雑を理由に見送られ、20時台の快速が復活となった。予想として外れたわけだが、JRが説明する理由に個人的に納得しておらず、今後新たな課題として深堀してみたい。

新種別の設定
京葉線全体のバランス是正を主眼に、新浦安以西の各停化などを検討してみたが、蓋を開ければ「快速」で統一であった。JRとして停車駅選定自体は変えない方針堅持と理解した。

快速運転時間帯の拡大
朝の9時台など、わずかに快速運行時間帯も拡大し半分正解、半分不正解となった。上記にも関係するが、平日16時台、休日17時台以降の快速復活も「ある」と予想しており、実際の利用動向を踏まえても快速復活が無かったのは利用者視点でも残念な結果となった。

なお、上記NHKのサイトのJR側説明スライドをよく見ると、下り9時台の上総一ノ宮行きは快速となるようである。

速報(事前報道)の難しさ

今回も正式発表前日に、ダイヤ変更内容が一部で報道された。

これを評して「誤報」と過激に発信するSNSを少なからず見掛けたが、今回で言えば、JR側が自治体等の関係者に事前に説明したものをメディアが取材し、「(自治体の)関係者」からいわばまた聞きで聞いたものと推測する。これを踏まえると…

・「従来の快速とは異なる運行形態」
「運行形態」の表現を新種別設定と勝手に解釈する層が多かったが(筆者もその一人)「運行形態」という言葉は幅広く解釈でき、「従来の快速とは異なるダイヤ」と捉えれば別におかしい点はない。

あるいは一部メディアが正真正銘の誤報として「快速停車駅は蘇我・海浜幕張・新木場・東京」と報じたが、プレスリリースで掲載されていたのがこの4駅であり、これを誤解した可能性もある。

・「夕方の下りダイヤはそのまま」
下り20時台に快速が設定されたが、夕方と表現するには無理がある時間帯である。JR側も、千葉支社長コメントからピークはもう少し早いと認識があり、夕方(18時台等)のダイヤは変わらない、とする趣旨の話があった可能性がある。

・快速の「増発」
これも言葉の問題ではあるが、たしかに快速自体の本数は増えており「快速の増発」の表現をもって直ちに誤りとは言えない。一方で、上記千葉支社長もコメントで、本数自体は変わっておらず表現には配慮いただきたいと報道側に依頼している状況もあり、言葉選びの難しさがわかる。

個人的な感想(速報版まとめ)

本noteのすべてが個人的な感想ではあるが、朝上り・夜下りの快速設定、ダイヤ改正から半年足らずの見直しは一定の評価をして良いと思うし、各メディア・首長コメントを見ても概ね好意的な印象を受ける。

平日でいえば下り4本、上り3本だけの快速化なのだが、上りは朝の7〜9時台、下りも朝9時台の幕張新都心への移動や夜20時台の帰宅時間帯と利用が見込める設定で、特に朝の旧通勤快速と遜色ない設定(のようにみえる)は評価出来る。夜の下りも最低限ラインながら快速を設定したのも上手く、イメージ戦略としては成功と言って良いと感じる。これが下り18〜19時代の2本だったらもっと高く評価出来た。

不満点としては、やはり東京から蘇我方面への利用が多い夕方下り時間帯の快速の復活が無かったのが大きな問題で、この時間帯こそ真っ先に復活対象となってもおかしくなかった。

JR側も建前としては「今後も柔軟に対応」としており引き続き自治体側は声を上げ続けて欲しいし、沿線民兼鉄ヲタである筆者も課題提起していきたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?