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1996年4月 宇都宮、大谷水木しげる的世界

【まとめ】友人Mちゃんとふたり、宇都宮在住の共通の友人Sちゃん宅一泊で、大谷を主に観光することに。大谷石をめぐる世界はどこか不思議な異世界空間でした。

4月13日(土)

8:05 静岡発こだま
9:20 新横浜で友人Mと合流、在来線で上野へ
10:45 上野駅から快速ラビット宇都宮行きに乗る

友人Mは元気そうで何より。ラビットは普通の電車で上野駅の平らなホーム(在来線の意味?)から出ていた。
東北行き、という雰囲気がもろ。
電車ははじめはとても空いていたが、進行方向右側が何故か人気だった。
Mちゃんとお菓子をはむはむ食べて色んな話に花が咲き、一時間半するとそこは宇都宮。
そうそう、小山だったか、停車時に小さな竜巻みたいなつむじ風をみた。

線路わきの空き地。畳一畳分くらいの大きさがあるトタン板がぐるぐるしていた。
ふたりで栃木の自然の恐ろしさを実感するねー、と恐れおののく。

宇都宮駅には友人Sがすでに待っていた。三人してまずはご飯。
駅ビル上のうどん屋さんに入る。魔―ボーナスどんはナスが熱くてうどんがぬるくて少し気味が悪かった。

駅前ではやっぱり餃子像とツーショットを
(これも大谷石だって)
駅近くのものすごいビル。
ゴータクって知らなかったよ

バスで大谷へ。トチノキは少しだけ芽吹いていた。風はやや寒い。
大谷は、なんとなく水木しげるワールドっぽい。

味わい深い石仏

水木世界① バス停は囲いになっていて、薄汚れている。奥に向かって左手、岩山の上に『木』という看板だけ残った建物あり。かつては栄華を誇って今や哀れ、といった建物が目立つ。レストハウスの看板の残るイワヒバの盆栽だらけの家とか。
バス停近くに弁財天あり。大谷石の蛙(古いの)がそこかしこにある。水は澱んでいる。家の外にいた飼い犬も大谷っぽい。しょぼしょぼした目で怪我石の粉まみれという感じだった。

大谷石のお宅発見!
『共栄倶楽部』と書いてある?
無人な大谷石建造物

水木世界② 大谷の不思議な洞穴寺(正式名称は大谷寺)。
(下リンクは保護されていないサイトです。ご留意ください)

縄文の頃からの人の住みか、8世紀の岩にレリーフになった千手観音が圧巻。半分岩に飲みこまれるようなつくりで、岩が少しずつ寺を覆ってきているような錯覚が。
水木世界③ 公園。明るいが大観音の顔はキビシイ。岩アーチの上に登ると、金網がなんかひっぱられて穴が丸くなっていた。

ぐるぐるしている木もあった。
全体的に妖気が漂っている(偏見)。

採掘現場の平和観音像
あれも大谷石かなあ

水木世界④ 資料館。

採石場跡にもぐって中を見る。がらんとした角カクの大空間。壁は細い結晶の塩がついている。こっそり舐めたが死ななかった(よい子はマネしないでね)。中の温度は3℃?(そこまで寒くはなかった気がする)。手堀りの横縞がきれい。一本は長さ90センチで幅はいろいろ。
大谷石の黒い点々は「みそ」というのだと。天井はみそだらけ。
しかし大谷石を改めて尊敬する。

その他気づいたこと。この辺の人たちは蔵付きの屋敷から小さなゴミ捨て小屋までふんだんに大谷石を使っている。どこも石組みだらけ。

大谷石でできたゴミ置き場
ゴミ置き場とともに

天狗の投げ石というのも見る。怖い場所にでかい石が乗っかっていた。
あれも大谷石らしい。

Sちゃん宅に帰る前にRobinson(オシャレな名だがポピュラーらしい)に夕飯を買いに寄る。餃子を山ほど、巻きずし、おやつにモロゾフのプリン、等々。
アパートの周りは平地で平屋の公団住宅みたいのもたくさん並んでいた。大きな屋敷はとことん大きい。Mちゃんは「平地に林があるのがすごいー」と感動している。なんとなくいい感じの所。
0:00過ぎに寝る。

4月14日(日)

8:00 起きる。朝には宇都宮出発。今度は東北新幹線で上野まで。
駅の椅子が白と緑で、ちゃんと新幹線ぽい。MAXも見た。

餃子一回しか食べなかったけど、また次回のお楽しみにしよう…それにしぞーかには浜松餃子もあるしね(対抗意識)。

さらば宇都宮!

交通費は宇都宮―上野7000円。
渋谷に寄って(どこなのか不明)から、竹橋に。
東京国立近代美術館。

『身体と表現1920-1980:ポンピドゥーセンター所蔵作品から』(に行ったらしい、詳細不明)。
竹橋ふきん、お堀ばたの桜が霞んでいて美しい。
美術館の3階から見ていたら風邪で花びらが舞い上がっていた。
小山のつむじ風をふと、思い出したよ。


おしまい


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