回ればtierGOD! 夕顔スタート4cアルタミラ「キナヴァンダル」解説
ビルディバイドプレイヤーの皆様こんにちは。北海道大学ビルディバイド部です。つい先日カティ採用型青白ゆりかご「カティ―リア」の解説noteを投稿したばかりですが、今回はディバイドバトル東京にて配信卓に突如として現れ、実況・解説の高野光平さんと笠原Pをも困惑させ驚かせたという、デッキ注目度で言えばトップ(?)クラスのデッキをご紹介します。
それが夕顔スタート4cアルタミラ「キナヴァンダル」です。
開発の経緯、使用者について
それでは早速このデッキについての解説を始めていきたいのですが、まず前提としてこのデッキの開発者は私ではありません。このデッキの開発者は我が同郷の心の友、LEPUS所属幸村選手です。
本人が「書けな~い」とのことなのでわかる限りのことを今回はこちらで解説します。もうこのデッキとはタコほど対戦してますしね、大抵のことは分かりますとも。
まずデッキ開発の経緯なのですが、北海道ってやっぱ少し前までは4cの大魔境でして、カードプールが更新されるまではずっと既存のデッキ、カードでいかに新たな活用方法を見出すかを考えると自然と4cにたどり着きます。
そんな中、幸村が「アルタミラも4cいけるくね?」といったことを言い始めます。私は「さすがに厳しくな~い?」と言いながらデッキのイメージが全くできませんでした。なぜなら、デッキを4cにしようとすると赤以外のエナジーを必然的に置かなければならなくなるため、大空洞の司令塔の赤のカードを赤6コストで使えるようになるというテリトリー効果との相性が非常に悪く思えてしまえたのです。てか実際悪いは悪い。
このデッキの発想の根幹にあるものとして、過去に当アカウントが投稿したこちらのデッキがあります。
「夕顔スタートした方が初手7枚で初動安定するんじゃね?」という発想で作られたこのデッキも幸村の発想からできたものです。当時はアルタミラの二枚目もまだなかったので、同じ開放札4枚のデッキならこれの方が強そうね~って感じのデッキです。
このデッキと同様に、「白狼衆テリトリーの初手7枚による初期エナ事故、開放事故のリスク減少」、そして「4cであることを活かした赤6エヴォルと青黒レガシーの両立」の2つの要素を持って生み出されたのがキナヴァンダルです。ま~じで強いです、正直このデッキを知らない状態でミッドレンジやコントロールデッキで対戦したら95パーセントくらい勝てないと思います。勝ち目の5パーはキナヴァンダル側の事故です。
デッキリスト、各カード解説
まず、デッキリストが下画像になります。
メインデッキは主に大空洞の司令塔と相性の良い赤の3コストコマンド、そしてヴァンダルサイトを中心としたエヴォル効果が強力な赤のユニットで構成され、色のバランスを見ながら青黒のショットトリガー、ドロソになるコマンドが採用されています。
①白狼衆の三華(魂霊紹来・百段御明)
このデッキが夕顔でスタートする理由です。上述の通り初動の事故リスクを減らしながら色のバランスを見つつ、不必要なカードを毎ターン2枚ずつエナジーに置くことができます。
②大空洞の司令塔
このデッキの実質的なメインのテリトリーです。夕顔でテリトリー開放したターンに即テリトリーチェンジしましょう。
③白狼衆の守護職 夕顔
4枚採用。開放したら夕顔の効果で大空洞の司令塔に即チェンジしましょう。何気にアタック時の+3000が強い。
④百獣王の怒り
4枚採用。通常のアルタミラデッキにも大抵採用されてますね。ヴァンダルサイトのエヴォル登場時効果で使っても手打ちで使っても強い汎用性激高カードです。
⑤野蛮な晩餐
1ターン目に晩餐を使うと2ターン目でテリトリーを開放できます。先3ヴァンダルサイトとか犯罪ですね。現環境で大きく暴れているぶっ壊れハンデスランデスアグロブンブンカルト女カタリナに対して動き出しが遅れないようにするための1枚でもあります。また、テリトリー開放後に使うと大空洞の司令塔効果で晩餐自体もエナジーに行くので2エナ2ブーストという結構ないかれカードになります。
⑥古代呪具 ビルディバイン
4枚採用。序盤の手札事故はもちろん、中盤に手札から使うカードがなくなった時に手札をリセットできます。このデッキには発掘調査が採用されているのでビルディバインを使用したいタイミングで既にビルディバインが引けているんじゃないかな~と思います。いらない時は発掘調査、ブレーメン用のエナジーにできるのでエナジーに埋めましょう。
⑦重なり合う欲望
4枚採用。言わずと知れたエヴォル用の最強邪悪な取引です。手札から使用した後にテリトリー効果でエナジーに行くのでヴァンダルサイトで使い回しましょう。
⑧月明かりの宴
2枚採用。夕顔引けなかった時のための下振れケアパーツですね。いらない時は即埋めましょう。テリトリー開放後に使うと実質1ドロー1エナブーストですが、多分あまり使わないです。
⑨巨竜再臨
2枚採用。野蛮な晩餐や序盤にどうしても埋めなけえればいけなかったバスターユニットを場に引っ張り出せます。場にさえ出てきてくれれば墓地に行っても欲望で回収できるのでオールOKです。ヴァンダルサイトのエヴォル効果でライフ回復に使うこともあります。
⑩冴えわたる名推理
2枚採用。エナジーの白担当です。終盤にヴァンダルサイト効果でヴァンダルサイトをヒット3にして殴り掛かりましょう。また、このデッキは奇数コストが26枚、偶数コストが24枚という無駄に綺麗な枚数比になっているのでコスト宣言はかなりお祈りです。でもこのカードを使うのは終盤な上に、このデッキは山切れするくらい山札を掘るので公開領域に見えてるカードから予想したら結構当たるかもしれません。
⑪輝山竜 ヴァンダルサイト
4枚採用。このデッキの切札であり潤滑油であり心臓部です。テリトリー効果で赤6コストで踏み倒して登場させ、エヴォル効果でエナジーのコマンドを使いまわしていきましょう。リーサルのターンにはテリトリー効果でなく通常のエヴォルコスト(赤4、エナ4枚墓地)で出し、可能な限り大型ユニットを複数並べることもあります。エナ4枚を墓地に送るのも、ブレーメンを事前に4色4エナで出し、そのエナジーを墓地に送ればエナジーの無駄が生まれず綺麗に使いきれますね。
⑫発掘調査
3枚採用。通常のアルタミラとの大きな相違点の一つですね。基本的にコマンド回収の効果を序盤~終盤にかけて使い続けます。生き物が墓地に落ちても欲望で回収できるので問題ありません。むしろ序盤に落ちてくれた方がすぐに回収できるので助かる。
アルタミラの弱点として挙げられるポイントの一つに、「ハンドリソースがかなり細い」というものがあると思います。もちろん虚を突く一手、欲望、ヴァンダルサイトをうまく引けたら良いのですが、当然毎試合そんなに右手が強いわけもありません。キナヴァンダルではこの弱点を発掘調査、ビルディバインで補うことができています。基本的に欲望、ヴァンダルさえ拾えれば手札問題は解決できるので山札を削りきる勢いで使っていきましょう。
⑬共鳴する四重奏 ブレーメン
3枚採用。エナジーの色要員かつ4コストで登場しながらライフを回復できます。このデッキは簡単に10~12エナジー貯まるので、中盤からブレーメン+ヴァンダルor涼菓を投げましょう。
⑭雪華流の剣士 涼菓
2枚採用。こいつマジで強い。エヴォルで登場すると自身のパワー分(=8500)のダメージを相手ユニット全てに与えられます。今は小型ユニットを並べるデッキが環境にかなり多いので涼菓で一度盤面をリセットできるのが非常に強力です。私はカティ―リアをよく使用しているのでルルベラとユニット化したコマンドたちがこいつ一体に吹き飛ばされるのがバカきつかったです。
⑮虚を突く一手
4枚採用。言わずと知れた汎用ショットです。特に書くことなし。
⑯エンシェント・トラップ
4枚採用。手札に来たら発掘、ビルディバイン、ブレーメンのために埋めれば良いです。盾から捲れば中型ユニット1体か小型ユニットを全破壊できます。青黒にこれ以外マシなショットがないため使用されていますが、ゆりかごや青鳳のユニット化コマンドをこいつで大体一掃できるのが強力ですね。
⑰肆の型 盛炎のうねり
2枚採用。エンシェントトラップに続くゆりかご強く出られるカード②です。コマンドを再利用されないようにエナジーに飛ばしながらライフを一枚回復してくれる神カードです。ブレーメンのライフ回復とヴァンダルサイトでのこのカードの使い回しを合わせたらもう実質火竜のアギトですね。
使い方、ターンの進行
テリトリー開放まで
マリガン基準は夕顔の有無です。他のデッキと同様まずはテリトリー開放を普通に目指していきます。
手札にあれば野蛮な晩餐や発掘調査を使用し、リソースを稼いでいきましょう。
そして5、6エナジーになった時点でテリトリー開放、即テリトリーチェンジします。
開放後1~2ターン
出せればヴァンダルサイトを出しても良いですが、基本は発掘調査や野蛮な晩餐、重なり合う欲望で手札とエナジーを整えるターンです。このデッキのエヴォルユニットは全てライフがレッドゾーンの時に真価を発揮するので、ライフはレッドゾーンまで削られても問題ありません。
ゲーム後半
ヴァンダルサイトで欲望を使いまわし、ヴァンダルサイト+αの回収をループさせながら大型ユニットを盤面に出していきます。ライフがきつければブレーメンを出したりヴァンダルサイトで盛炎のうねりを使う、ユニットを一掃したければ涼菓を出す、といった風に臨機応変にその時最も強く使えるユニットを使いましょう。エナジーが余れば青黒エナジーで発掘調査を使い、残った赤エナジーでクイックまで構えられれば完璧ですね。とにかく大型ユニットを押し付けて相手に無理やり対応させることでゲームのテンポを取ることを意識してプレイしましょう。終盤はエナジーがめちゃめちゃ多いので4コスでブレーメン+4コス4墓地でヴァンダルサイト+6コスでヴァンダルサイトor涼菓くらいは出せると思います。大怪獣バトルすぎる。
対カタリナ
カタリナをはじめ、いわゆるアグロが不利になります。盛炎のような破壊しない除去コマンドでカタリナを飛ばしつつ殴りきるしかありません。ヴァンダルループにまで間に合えば勝ち目は十分あります。
アグロ以外はマジで全対面勝てます。
キナヴァンダルの倒し方
このデッキはデッキとしての地力も当然ありますが、初見殺し性能が異常に高いです。初見でこのデッキのギミックをゲーム中に完全に理解するの無理じゃん?
ここまでnoteを読んでくれた方はデッキの中身をある程度理解できたと思いますので、その上でこのデッキと戦うときのポイントもご紹介します。ちなみにこれを理解した上で、それでもミッドレンジ~コントロールデッキで勝つのはかなり厳しいです。
キナヴァンダルとの対戦で重要なのは「早いタイミングで相手のライフをレッドゾーンに入れないこと」です。先ほども書きましたがこのデッキのエヴォルユニットは全てライフがレッドゾーンの時に真価を発揮します。3コスコマンドを2回タダ打ちしたり、ライフ回復したり、全体8500ダメージを飛ばしてきたり、、、というのは全てライフがレッドゾーンの時の話です。このデッキは開放後1~2ターンは上述の通りリソースを整えるターンになります。この時にライフをレッドゾーンにしてしまうとヴァンダルサイトをはじめエヴォルユニットたちが早々にフルパワーで動けるようになるため、相手が攻勢に出るターンが早まってしまいます。なので、自ユニットで一気にフルパンを仕掛けてキナヴァンダル側のライフが残り3~4枚になるように削る動きを意識して攻めてください。それでもヴァンダル涼菓連打で盤面の有利は逆転してしまうし、詰め切れなかったらブレーメンでライフ回復されるのでかなり苦しいです。相手のライフがバスターばっかでペラペラなことを祈りましょう。
さいごに
いかがだったでしょうか?かなりクセが強いデッキですが、現在の環境の中で一番強いと言っても過言ではないと思っています。普通のアルタミラに飽きた方、ビート使いたいけど揺り籠しんどいめう🥺 といった方はぜひ使ってみてください。最初は慣れないと使うのが難しいと思いますが、アルタミラを超える大型獣連打はとても楽しいと思います。ぜひ使ってみてください~~~。
画像の引用
デッキリスト:桂川研究室の画像生成にて作成
桂川研究室 (osakatower-bdlab2nd.web.app)
各カード画像:DIVEより引用
ビルディバイド公式サイト (build-divide.com)
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