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ひとりごと#82 他人の他力本願を見るのが辛い

AIの話をしているところには近づいてはいけないな……と思うようになって、だいぶ経ちます。自分の気持ちは「規制を望む」側ですが、規制派にも近づいては駄目だな……と思っています。遠くから見ていても「話が合わない」ことが予測されるので。もちろん推進派にも近づきません。
現状、どっちも危険界隈に見えますし、視界に入れたくないなあ……という気持ちになります。

一応、悪用されない正しい運用と、権利を侵害しない正しい規制を望むので、自分も現在は「基本的にAIの関わるものは、できるだけ使用しないこと」を心がけています。今後、AIがどこに行くかわからないので。
ただそうすると、翻訳サイトやツイッターの翻訳ボタン使えないのが、面倒くさいっちゃ面倒くさいですね。
私、他言語の才能はないのよ……
もっと英語の成績が良かったら、人生変わってたと思います。まあ、一応、創作物ならどうにか……(←娯楽系は割と簡単な言葉が多い)なので、うーんってなりながら、自力翻訳ですね……
でも、それでどうにかなるのは英語と中国語くらい。他の言語に遭遇してしまったら、諦めます。

私がAIの関係の意見で最も共感できる人は、漫画「はじめの一歩」の作者の森川ジョージ先生なんですけど、森川先生のツイッターを見に行くと「偉い人が自分の代わりに頑張ってほしい」という意見がちょくちょく目に入って、これがまた辛い。漫画家の偉い先生だからとか、漫画家協会の理事だからとか言っているのですが……「あなたの意見と森川先生の意見、だいぶ違うのではないですか……?」という気持ちで頭を抱えることが多いです。(だから森川先生のツイッターアカウントをフォローとかはしていません。とにかく、絡む人たちのうちの勘違いしてる人を見るのが辛い……)
意見の違う人の代弁なんて、偉い立場の人だって、しないですよ……

こういう他人の、相手になんのメリットもなければする理由もない、他力本願の現場を見るのが辛いです。
森川先生は話は聞いてくれると思うのよ……話をしようとか、聞いてくれるって言ってるから。でも、森川先生の言ってることがちゃんと理解できるなら、「自分の意見の代弁者にはなり得ない」ということには気がつかないのだろうか。
自分の意見と違う人に他力本願して、応じないと裏切り者扱いする姿に、ここに近づいてはいけないな……という気持ちを深めます。

規制派の人たちの知識というか、なんというかなんですが、ちょっと心配になります。
法律ってそう簡単に変わらないんですよ。普通に何年も何十年もかかるんです。政治家に対してロビー活動とか運動とか必要なことをしていて、です。
法によって人権侵害を被っているという裁判をして、何回負けても繰り返して勝つまで裁判をして、それでやっと変わるようなものでもあります。

現在の法律が気に入らないなら、その人が自分の人生と自分の金を賭けて、変える努力をするしかないんですよね。

他人に、他人の人生と他人の金を賭けさせようなんて、とんでもない。

自分でそこまでするつもりがないなら、頑張る人を見守るという立場を取るのは別に間違ってはいないと思います。私はそのスタンスです。

もちろん自分がしているとしても、他人が協力しないからといって、他の誰も責めてはいけない。

己で努力をしていたって、責めてはいけないんですよ。
他力本願ならば、なおのこと己をわきまえなくては。




おまけ。

↑は、AIを語る時、アートとビジネスの立場が一致していないと、話が噛み合わないという例ですね。森川先生はアーティストの目線で語っていて、相手は「稼ぐ」というビジネスの目線で語っている。両者の間には深い海溝があって、そこを理解してないとまったく会話が成立しないです。

AI翻訳によって、ビジネスとしての翻訳者の下っ端が駆逐され、いずれプロ翻訳者の翻訳能力の頂点は下がるだろうな、とは思うんですが……

アマチュア漫画家とアマチュア小説家とアマチュアイラストレーターは、一銭も稼げなくても現れて、世に作品を垂れ流すと思うんですよね。今までもそうだったんですよ。だからAIがあったって裾野は滅びないし、これからも勝手に育つでしょう。

「小説家になろう」に作品を投稿する何百何千って人間は、金もらって投稿しているわけではないですからね。そこから一握りの人間が商業に旅立っていくのです。もちろん諦める人もたくさんいるし、でも同じだけ新しく書く人が現れる。金にならなくても書き続ける人もいる。

書きたいから、書くんだよね。

「ただ生活のため(金を稼ぐため)に描(書)いている」と勘違いしている人とは、話が合わなくなる。みんな、漫画家とか小説家が収入のヤバいヤクザな商売だっていう認識はあると思うのに、そんなヤクザな商売をビジネス目線で選ぶと思ってんのかな……

わかってる? クレジットカード作れないかもしれない商売なんだよ……!?

(と前回の話に戻ってみる)


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