ロハス・ジュニアは我慢されなかったのか?
こんにちは!かったーです!
ロハス選手が打撃不振を理由に出場選手登録を抹消されました。
矢野監督はロハス選手について
とコメントしています。
来日2年目の今季はここまで打率.175 3本塁打 9打点とかなり低調な成績でこの抹消は「仕方ないかなあ」と感じています。
その一方で「もう少し我慢強く起用してあげても良かったんじゃないかなあ」と個人的に感じていました。
そこで今回はロハス選手の今季の成績とこれまでの起用法を振り返り、ロハス選手が我慢されなかったかどうかの私なりの結論を出したいと思います。
成績やデータはこちらを参照しています↓
2022年1軍成績
打率:.175
試合:28
打席:68
打数:57
安打:10
二塁打:2
三塁打:0
本塁打:3
打点:9
三振:17
四球:9
出塁率:.309
長打率:.368
OPS:.677
得点圏:.214
失策:0
今季ここまでの成績を振り返ると打率の割に出塁率・長打率が高くはなっていますが、それでも低調な成績であることに変わりなく2軍落ちも納得できます。
あくまでも印象ですが、ロハス選手は波の大きな選手で活躍する時はド派手な活躍をしますが、ダメな時はあまりにもひどい凡退の仕方をする印象があります。
そんな波の大きさを感じさせる要因の一つに対左投手・対右投手で成績があまりにも大きく変わってしまうことが挙げられます。
素人的な考えでいくと「左打に専念すれば良いのに」と思ってしまうぐらい極端な成績です。
ロハス選手に感じる波の大きさを裏付ける数字としてもう一つ挙げられるのが、デイゲームとナイターゲームの成績です。
ナイターを見るとリーグ屈指の強打者のような成績ですが、デイゲームになるとあまりにもひどい成績になってしまいます。
このような極端な傾向があると安定した成績を残すのは難しく、起用する側目線で考えると我慢しにくくなるのも当然なように感じます。
次はロハス選手が本当に我慢されなかったのかを探るために、「開幕時点での立ち位置」と「開幕後の起用法」を確認していきます。
開幕時点での立ち位置
昨シーズン終盤、サンズ選手・佐藤輝明選手が揃って不調に陥り”両翼”が大きな課題となっていた阪神タイガース。
その中で打率.248 20本塁打 65打点 OPS.779を記録したサンズ選手が退団し、レフトのレギュラーが未確定なまま2022年のキャンプを迎えます。
新外国人野手の獲得がなかったことから来日2年目を迎えるロハス選手が本命として期待されていたはずです。
ところがキャンプ・オープン戦を通してロハス選手は目立った成績を残すことができず、糸井嘉男選手らとのレギュラー争いに敗れてしまいます。
開幕スタメンは糸井嘉男選手が勝ち取り、ロハス選手は「外野手の控え1番手兼代打の切り札」的存在として開幕を迎えます。
これがロハス選手の開幕時点での立ち位置です。
ここまでの流れは結果でアピールできた糸井嘉男選手がスタメンを勝ち取り、同じポジションのロハス選手が控えに回るという自然なことのように感じます。
開幕後の起用法
セ・リーグワースト記録を更新する開幕9連敗を喫しましたが、まだ開幕直後ということもあって開幕スタメンをもとに打順を比較的固定して戦っていました。
ロハス選手の起用法は代打が中心で糸井嘉男選手の休養日にスタメン出場する形が続いていました。
今季初スタメンとなった3月30日の広島戦では床田寛樹選手から先制のソロホームランを放ち、起用に応えます。
翌日もスタメンで出場しますが、4打席立ってノーヒットと最初のレギュラー奪取チャンスを逃してしまいます。
再び糸井嘉男選手の休養日を除いて代打起用が続きますが、4月14日の中日戦で大きなアピールに成功します。
打線全体が苦しめられていた柳裕也選手を相手に代打でライト前ヒットを放ちチャンスを広げると、そのままレフトの守備につき巡ってきた2打席目にもライト前ヒットを放ちます。
この2安打をきっかけにスタメン出場が増えます。
この翌日が阪神ファンの皆さんなら記憶に残っているであろう、青柳晃洋選手の今季初登板の試合でロハス選手がバックスクリーン右に飛び込むダメ押しのツーランホームランを放ちます。
この4月15日の巨人戦から5試合連続でスタメン出場、4月24日ヤクルト戦までの9試合中7試合にスタメンで起用され、ロハス選手にとって今季最大のレギュラー奪取チャンスが訪れます。
この期間中の打撃成績がこちらで
かなり悪いという訳ではありませんが、糸井嘉男選手を押し退ける、あるいは守備のリスクを取って糸井嘉男選手と同時起用したい成績かというと判断が難しいと思います。
これを首脳陣がどのように考えたかは分かりませんが、結果として4月27日中日戦以降の13試合中スタメン出場は4試合と開幕当初の起用法に戻っています。
その4試合でも押し出し四球や内野ゴロで打点を挙げるなど渋い活躍はありましたがド派手な活躍とはいかず、代打でも4打席に立って内野フライ2つと空振り三振2つと凡退の仕方も苦しくなってきます。
そして5月12日に出場選手登録を抹消されてしまいます。
ここまで開幕前の競争から今季の起用法についてまとめてきました。
次はスタメン時の成績と途中出場時の成績を比較したいと思います。
スタメン時と途中出場時の成績比較
打席数が大きく違うので、単純比較はできませんが代打を含む途中出場時の方が成績が良いことが分かります。
ただ途中出場時の成績で際立って良い”出塁率”の要因となっている四球ですが、4月6日以降代打で選ぶことはできていません。
この辺りから開幕当初と比べて打撃の調子が落ちていることがうかがえ、直近の打席での内容を踏まえて登録抹消を首脳陣が決断したと言えそうです。
ロハスは我慢されなかったのか(個人の感想)
ロハス選手が抹消された時点では「抹消自体は仕方ないとして、もう少し我慢してスタメン起用し続けても良かったのでは?」と感じていました。
そう感じたのがきっかけでロハス選手の詳しい成績や阪神のスタメンを調べ始めてこのnoteを書くことを決めました。
その結果「波の大きさ・スタメン時の成績などを考えると首脳陣の起用法は割と妥当だったのかな」と今では感じています。
マルテ選手が離脱していた期間、チーム全体の長打力が落ちていたのでもう少しスタメンの機会が増えていても良かったとはいまだに感じますが、「我慢が足りない」と感じる気持ちは完全に無くなりました。
体感よりはスタメンで起用された期間があり、そのチャンスをロハス選手が活かしきれなかったことと同じような立ち位置だった糸井嘉男選手が好調を維持していることがレギュラーを奪いきれなかった大きな要因でしょう。
特に糸井嘉男選手の存在が大きく、ロハス選手と同時に起用すると守備面でのリスク・糸井選手の身体的負担が付きまとうため、最低でも糸井選手並の成績を残さないことにはスタメン起用は増えていかないでしょう。
さらに代打での結果も出なくなっていたので、2軍でしっかりと打席数を確保して状態を上げてもらおうという判断は間違いではないと思います。
最後に
改めて起用法や成績を確認した上で抱く感想は人それぞれだと思います。
「もっと我慢して欲しかった」「やっぱり中途半端じゃないか」そう感じる方もいるでしょう。
ただ個人的には首脳陣の判断に納得感が持てたので、調べてみて良かったなあと思っています。
皆さんも無闇に批判するのではなくて、その判断の狙いや要因を自分なりに考えてみるとプロ野球の別の楽しみ方ができるかもしれません。
負けが込んでいる今だからこそ、勝ち負けとは別のところに楽しさを見出してみるのも悪くないと思います。
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