見出し画像

30年の時を経て、行くライブ。

小6の時、兄からあるバンドの最後のコンサートに誘われた。

その会場はどこだったか覚えていないんですが、住んでいた滋賀県から遠かったこともあり、だいぶ迷って行かない方を選択した。(ネットで調べるとラストのライブは1991年9月29日の日曜日だった。当時、小6の僕は「その日は学校があるから」という理由でライブに行かなかったという記憶がある。その記憶が確かなら、兄が誘ってくれたライブは、一番最後の渋谷公会堂でのライブではなく、土曜日か平日のライブだったのではないだろうか)

大人になりその選択をずっと後悔していました。そして2022年6月12日、そのバンド「東京少年」のVo.笹野みちるさんのライブでした。その情報をSNSで知った僕は、すぐにチケットを買って、30年前の忘れ物を取りに来ました。

このライブでは、笹野みちるさんのアンソロジーとして軌跡を辿るようなテーマで「東京少年」の曲を中心にやってくれるとの事で、当日まではサブスクで解禁されたばかりの東京少年の曲を聴いて予習をしていた。

ライブ会場までの道のりもわざと電車を使わず、東京少年を聴きながら"ジョギングシンガー"のように走りながら、"よりみち"もせずに"空の下"、そして"道の上"を急いだ。

電車を使わなかった事が裏目に出て、開演ギリギリに会場に到着。ほぼ席は埋まっていて、空いていたトイレの隣の席に座る。

東京少年のプロデューサーであり、本日演者であるホッピー神山氏がやってきてピアノに座る。そして、少し遅れて笹野みちる氏が登場し、挨拶とお喋りをしてくれた。

「一曲目は何をやってくれるのか!?」

そんなワクワクドキドキした気持ちは、遅れたせいでトイレの隣の席のホッピー神山氏の後ろに座った僕の責任で、ホッピー神山氏がピアノで譜面を開いた時に、譜面にタイトルが思いっきり見えてしまったのだ。

「針とパズル」

い、一曲目のタイトル見えてもうた!!!

ちゃんと会場時間に来て、笹野みちるさんの前に座っていたお客さんたちより、少し先に最初にやる曲が分かってしまいました。

ただ、それは残念なものではなく、そのタイトルが目に入った時は全身にゾワっ!と鳥肌が立ち、涙腺が爆発しそうな瞬間でした。

30年の時を経て、この方達の曲が聴ける‥!!!

二枚目の名盤「原っぱの真ん中で」

アルバムと同じように、プロローグから始まる素敵すぎるオープニング。。プロローグから「針とパズル」のイントロが始まった時は、たまらなかったです。

大きい声で「ありがとーーー!!!」とアントニオ猪木ぐらいのボリュームで感謝を叫びたい気持ちで一杯でした。

そこからはただただ夢のような時間で、30年前に兄が誘ってくれた時にライブに行っていたら聴けていた曲を、いま42歳の俺が聴いてると思ったら、それだけでめちゃくちゃ幸せな気持ちになるのです。

「ワンス•アポン•ア•タイム」という曲もやってくれました。YouTubeのチリチリの映像で(笑)観てた「ワンス•アポン・ア・タイム」のサビのフリを、30年前に出来なかったこのフリを!!皆さんと一緒に出来たことがめちゃくちゃ嬉しかった。

曲を聴いて、ライブに行って思うのは、本当にありがとうという事、感謝と尊敬の念しかないのです。小6のあの時から、中学生でタバコを吸い出したり、高校を中退して引きこもりになったり、母親のすすめで好きだったお笑いの世界に入ったり、売れたり、仕事なくなったり、結婚したり、子供が生まれたり。

その間も、笹野みちるさんはずっと生きていてくれて、今日ライブをやってくれたんだ、そう思うと、泣けてしゃあない。


この「原っぱの真ん中で」のジャケットのように、再び手を差し出してくれてありがとうございます。

やはり芸人なんで、途中は曲のタイトル入れたり、面白いポイント作ろうと思ってたんですが、この想いがマジすぎて!書いてる今も溢れ出て泣いてます!

行って良かった。この人生で良かった。そう思えたライブでした。

また原っぱの真ん中か、陽の当たる坂道か、どこかでライブやってくれたら、必ず行きます。

余談ですが、ホッピー神山氏の「CD-R」の話の時に、笹野みちるさんが「そんなもん右から左に」的な事をおっしゃっていたのは、僕に気付いてくださった笹野氏が、シャレで入れてくれたんではなかろうか!?と勝手に思っています(笑)

東京少年はサブスクで聴けるので、是非とも一度聴いてみてください!

そして、近々ビクターさんがYouTubeで東京少年のMVをあげてくれるので公式で見れるかもしれないそうです!!やったー!チリチリの映像で観なくてもすむぜー!笑

いいなと思ったら応援しよう!

ムーディ勝山
嘘グルメを書籍化したい!その為のサポート宜しくお願い致しますm(__)m