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モンスターの住処

Balance the books

最近、働いている同期には見せられないほどの堕落した生活を送っている。
生活リズムが狂いに狂っている。過去最低レベルで狂っている。
怠惰な私は、予定がなければ午前中に起きることはない。
夜更かしと二度寝・三度寝を繰り返した結果、皆が出社する頃に眠りにつき、帰宅する頃に起床するような”逆社会人生活”を過ごしている。
このサイクルを断ち切らないと、将来サンタクロースのような夜職に就く以外に道がなくなってしまう。それもそれで悪くないが。

体調管理のために控えていたテレビ局の泊まり勤務に入ることにした。
泊まり勤務の休憩時間は1:00-4:00の3時間。
この3時間でどれだけ集中して眠れるか。それが起きてからの体力を左右する。
通常の生活リズムで過ごしている時、このような勤務に入ると全てが崩れる。
反対に、私のように生活リズムの狂っている人間が勤務に入ると、サイクルが改善されて、まともな生活リズムに戻ったりする。
マイナスとマイナスを掛けたらプラスになるみたいな考え方である。

3日ほど経ったら、この勤務の結果が出ると思う。早く人間になりたい。
ベラベラと理想を語っている時間があるなら何かしろって話ではある。

Unleash the Beast!

私の泊まり勤務のモーニングルーティン。それはMonster。
休憩時間を終えた朝4時、エナジードリンクのMonsterを必ず飲む。
なぜか私はエナジードリンクという徹夜のお供を通らずに大学生になった。
大学生になってアルバイトで泊まり勤務に入るようになって、どうしても起きていなければならない状況に置かれて、初めてMonsterに出会った。
初めてMonsterを飲んだ時、その効果に驚いたのを今でも覚えている。
眠かった意識が一瞬で覚醒して、その後の業務がスムーズに進んだ。
当時の私は「飲んではいけない成分が入っているのではないか」と疑った。

泊まり勤務に繰り返し入るようになって、その度にMonsterを飲んでいた。
”習慣”とは怖いものだ。勤務の時には朝4時に必ず飲むようになった。
今では、最初に飲んだ時に比べると、効果はあまり感じられないように思う。
エナジードリンクで野生を解き放つことも翼を授かることも少なくなった。

Assumption

世の中には思い込む力が強く働いていると思う。良くも悪くも。
Monsterの効き目の差も私の思い込みが少なからず作用していると思う。
実体験から、これを飲めば起きていられると信じて疑わない自分がいる。
思い込みに関しては、科学的に証明されていることもある。
効果を否定しているわけではないが、時と場合、そして少しの思い込みで効果を強めたり弱めたりすることは必ずあると思う。
実は昔、このテーマを大学で本格的に研究しようとしていた。
卒業論文の前段階として、先行研究でこのようなテーマを扱っていた。
有名な話で言うと、「プラシーボ効果」や「ブアメードの血実験」など。
心理実験やその結果を見ていると、興味深さとともに恐怖を感じる。
思い込みの力は確実にはたらいていて、だからこそ、その力をマイナスではなくプラスにした方が良いはずだ。
なんでもかんでも良いように思い込んだり、悪いように思い込んだりするのは、極端な気もするが、時に”思い込む”力を利用するのもアリだと思う。

※私は理系学生ではないので科学的根拠が気になる人は自分で研究してください

Anachronism

私は文化系の大学生活を過ごしてきた。大学で運動をした覚えがない。
しかしながら、小さい頃から野球をやっていた影響で、考え方や礼儀の根本には体育会系の精神がある。昔はメンタルがブレることも全くなく、いつも楽観的などうにかなるっしょ精神で乗り越えてきた。
治るのに数ヶ月かかると言われた骨折も2週間で完治したことがある。
こういう精神からくる自然治癒力みたいなものが最近の私には足りていない。
もっと強い精神で、何でもできると思い込むべきなのかもしれない。
堕落した生活を送る今の私は、簡単に治る骨も治らなくなりそうだ。

人それぞれストレス耐性やキャパシティは異なる。
令和という時代を生きる私たちが精神論を語ることも今後減っていくだろう。
もちろん精神論だけでは語れないこともあると思う。
それでも、こんな鬱屈とした時代だからこそ、皆もう少し自分の良いように思い込んでみてもいいのではないだろうか。
自分の行動を制限している悪いモンスターは、実は自分のネガティブな思い込みの中に住んでいるかもしれない。



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