みかん絵(写真)日記

部屋の隅にいたみかん。
小さくて、他の子猫たちとあまり遊んでいる様子がなかった。
広い部屋に餌が何箇所か置かれていて、みかんは端に置かれた餌を食べていた。

なんだ?キミは一人で遊んでいるのかい?

そう思い、みかんの頭を撫でてやった。別に嫌がる様子もないみかん。

今にして思えばとよく撫でさせてくれたなと思う。

みかんは甘えるでもなく、それでいて嫌がるでもなくただ僕のそばにいた。

そろそろ帰ろうかと腰を上げて家族のもとに行くと「連れて帰る子猫はどれがいいですか?」という話になっていた。

ここで断っておけば、猫を飼うことにはならなかったかもしれない。
だが、断れない雰囲気もできていた。
なにしろ妻と長女は子猫以外を見えていない様子。
それどころか「3匹飼おう!」と言い出す始末。呆れて何も言わないと、本当に3匹選んでしまいそうな勢い。「私頑張るから」と長女。何を頑張る?申し訳ないがその話は信用できない。
次女は1匹でいいよと呆れ顔。そもそも無理に買う必要はないと言う態度。

断るのは簡単だが、ここでダメというと妻と長女の今後が怖い。

と当時は思ったので
「3匹はダメを2匹」

という事で2匹、トライアルを受けることになった。

「どの子にします?」と言われて、妻と長女はキャッキャとどこにしようかと選び出す。

1匹は長女が気に入ったアメリカンショートヘアのような子猫。名前は「アメ坊」

そして。もう一匹。
一際小さかった子猫
名前は「ふじ坊」
後の「みかん」でした。


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