NovelAI(NAI Diffusion Anime V3)での画風(絵柄)調整について

V3が出てもう1ヶ月になりますが、画風(絵柄)の調整にも慣れてきたのでまとめます。以前X(Twitter)に書いたもののブラッシュアップです。


realistic キーワード

私が直接的に画風調整に使っているキーワードです。ただし微調整しかできません。anime coloring や flat color のような画風指定に比べると全然弱いですが、狙った画風を直接表現するキーワードを知らないので仕方ないですね。

realistic をネガティブプロンプトに入れて必要に応じて {} で強調するのが基本の使い方になります。比較のために同じシードで realistic をポジティブに入れた画像も上げます。

ネガティブに realistic を追加
ポジティブに realistic を追加

直接的に画風を指定する例として flat color をポジティブに入れたものです。悪くないですね。

ポジティブに flat color を追加

構図が画風に影響する

理想的には何を描くか(構図)とどう描くか(画風)は独立しててほしいのですが、構図を変えると画風も連動して変わりがちです。

例えば classroom は outdoors よりも realistic の度合いが上がりがちです。なのでネガティブの realistic の強調度で調整するわけですね。

classroom
outdoors

男女を出すときの肌の色の調整

肌の色として 1girl dark skin を指定しています。V1時代から長らく brown skin や dark brown skin を愛用してきましたが、男女を出すときには dark skin の方が安定して色が濃くなるようです。

それでも男女を出すと肌の色が男性にだけ効きがちです。指定が混ざらないようにするには75トークンごとに分けるのが安定しているようですが、簡単に調整するには 1girl dark skin に対して {} を何個も重ねがけして強調します。

この例では 1boy は右下の手、あるいは顔です。今回は {} は3つで済んでますが構図によっては15個くらい使うこともあります。

1boy, 1girl dark skin
1boy, {{{1girl dark skin}}}

肌の色の強調が画風に影響する

肌の色を強調すると画風も連動して変わります。他の要素とも連動しますが realistic とは別の方向性になることがあり、その場合は打ち消すのは困難です。実際の絵では realistic で対応できることがほとんどですが、前回から使い回しているプロンプトが悪影響を及ぼすことがあります。{} を削りましょう。

特に衣装や背景を細かく指定しないときには画風だけではなくファンタジーっぽいキャラクターに寄っていきます。

1girl dark skin
1girl dark skin を極端に強調

画風だけを変化させる

私はこれを狙っては起こせません。肌の色を強調する例を作ろうとしたら偶然できました。

flat color
1girl dark skin を極端に強調

実際の生成手順

この記事の例ではシードを固定してプロンプトの違いによる画風の違いを見てきましたが、実際の生成ではシードを固定しないことが多いです。何枚か出力して構図による画風の癖を見て調整していきます。

  1. 構図を考えてプロンプトを書く

    • ただし「制服の女の子、屋外、笑顔」くらいのイメージで、実際に絵を描くときのような細かい考えは持ってません

  2. 何枚か出力してみてプロンプトを増減する

    • やっぱり汗をかいてた方がいいかなとか考えてます

    • なぜか水しぶきが出るからネガティブに追加するとかの調整もします

  3. 何枚か出力してみて肌の色を調整する

  4. 何枚か出力してみて realistic を調整する

  5. 何枚も出力して気に入ったものがあれば保存する

  6. 思いつきでプロンプトを増減して最初に戻る

まとめ

構図が画風に及ぼす影響とその調整方法を紹介しました。昔読んだ漫画に「普通の飛行機が安定した紙飛行機なら、この新型機はコンピューターがバランスを取ってるペラ紙だ」のようなセリフがありましたが、V3も同様に都度画風を調整するとうまくいきます。楽しいNovelAIライフを!

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