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「いい音」を比較できるように。

「いい音」って誰でも出せるようになりたいです。「いい音」で演奏したいし、「いい音」で聞かせたいです。

でも、「いい音」って何?

ここを紐解くには「いい音」ってのは必ずその前に「○○と比べて」ってのを考えなければいけないと思います。

「いい音」ってのは「〇〇と比べていい音」の前の部分を省略している

「いい音」だけじゃ何がいいのか分からないです。漠然としてるんです。「いい音」ってのは「〇〇と比べていい音」の前の部分を省略しているんですよね。その「〇〇」に入る部分が何かって事なんですよ。

そこに「憧れのミュージシャン」が入ってもいい。
目標とする音ってやつです。

「過去の自分(昨日とか昨年とか)」が入ってもいい。
自分の成長を確認するってやつです。

こういう「〇〇」が具体的なほどいいと思ってます。比較対象が明確だと自分のどこが足らなくて、どこを伸ばせばいいか分かるから。

憧れのミュージシャンならどういう音を出したか頭の中で想像し、自分の音と比較すればいいんだし、過去の自分ならトライ・アンド・エラーを繰り返しやればいい(常に成長するんじゃなくて失敗も経験だから)。

マズいのが比較対象もなく、ただただ「いい音」を目指している時。いい音って何か分からないのに、ひたすら追い求めるって方向性合ってるか分かんないじゃん。

やっぱ「いい音を知る」って大事です。いい音を知り、比較するからいい音に近づいていくと思っています。知らないと「音」そのものにフォーカスされてて、「音楽」にならない場合が多いんですよね。

あと「ジャズ/クラシック/ロックだとこういう音だよね〜」っていう人とか、幅広くジャンル全体を推測した音(思い込み)の事をいう人もマズいです。イヤイヤイヤ、演奏者によって全然違うから。どこから仕入れたその知識ってのは本当にマズい。

今ではいい音を知る方法はたくさんあるし、自分の音も録音しやすく客観的に聴けるようになっています。

どう改善するかは知識や経験も必要になると思いますが、まずは知ることから。

比較の例

まず思いつくのが「人間が対象」ですね。「憧れのミュージシャン」「過去の自分」もいいですが、他にもたくさん比較対象はありますよ。「自分が習っている先生」ってのもあるし、「一緒に演奏している人」ってのもある。前者は最も生音で身近に聞けるいい音になるんだし、「一緒に演奏している人」は切磋琢磨ってことになるし。でも、もっともっと「〇〇と比較して」ってのを広げよう。狭いのは「井の中の蛙」になっちゃうよ。

「低音域・高音域」ってのも使えますね。「低音域に比べて高音域がいい音・細い音」とか。楽器のコントロールとかそういう事です。

「楽器本体」「楽器のパーツ」もそうですね。この楽器(パーツ)はこういう音がするとか。サックスなら「このマウスピースはこのマウスピースに比べて〜」とか、「このリードは〜」とか。

「録音」ってのもいいですね。やっぱ古い録音と現在の録音って全然違うんですよ。この「年代の音がいい」とかもいいんじゃないでしょうか。「このコンプのかかり具合最高じゃね?」とかもそうだし。

他にも客観的に他人の意見ってのもいいですね。びっくりするくらい自分と意見の違う人もいますから。

結局いい音を出すために経験し、工夫して知識を得るって大事なんです。努力と根性だけでいい音は出ないです。筋トレしたっていい音は出ないです。

たくさん聞いて正しく「〇〇と比較していい音」ってのが使えるといいと思ってます。


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