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一杯呑んできなよ

どうも、侍スライス加藤です。
漫才師です。

この
漫才師です。って響きすごくカッコイイ

なんか職人的な要素があるというか何か極めし者の感じがあるというか
うまく言えないけどとにかくなんだかカッコイイ

ただあまりにも漫才師と言うにはまだまだすぎると自分でも感じながら言っているんじゃないかなとも思う

漫才に誇りを持ってなきゃ言えないし?
漫才が好きでなきゃ言えない?

でも言いたいよね

てかどんな条件を満たしていたら漫才師と認められるのか?

そんなのも聞いたことないし

自分が漫才師だと思うなら漫才師だし

変態だと思うなら変態だし

音楽でいうロックみたいなものなのか?

昔バンドをやっていた時期があったけどこの道長い年上バンドマン達の中でロックについて熱く語ってくる人は少なくなかった

語る分にはいいと思う
自分の思うロックがそれならばそうなんだと思う

ただそれを押し付けてくる奴は嫌だった

ロックはこうだとか

こうでなければロックじゃないだとか

そもそもロックってなんだよ
って感じで
そんな話興味もなかった

今思えばそんなロック押し付けてくる奴が押し付けたロックの定義を熱く押し付けれるならばそれはそれでロックなのかなとも思うけど

もう決まりはない

勝手にやってくれ

自由だろ

とまあこんな感じでそれ言っちゃ終わりでしょ理論だよ

僕らがM-1グランプリ2018で準決勝までいけた『裁判』のネタはお互い知らない裁判を2人で探り探りやってみるネタだけど
お互いすごく間を取るし本当に探り探り
ニュアンスでボケる

楽しいんだけど
なんでこんなにウケるんだろう
正直ふざけ半分で作ったこのネタがこんなに受け入れられるのはなんでなんだろう
そう思った

最初はこんなの漫才じゃない
って思っていたし

漫才は2人で掛け合う会話
こんなにも会話の掛け合いをしないならもう漫才ではないでしょ

そう思い始めてから作る同じシステムのネタはそれはそれは楽しくなかった

なんか違うなぁ

そんな気持ちで作ったネタはどんどんウケなくなってきた

嫌でしばらくはセリフ量も多くボケてはツッコむ言わばベタなネタを結構作った

やっぱり気持ちいいし楽しい

しばらくそればっかやった

なんかそこそこウケるけど大爆発もなく

そんなにすべることもなく

フワフワしてた

その時ふと思った

これもなんか違う

遊園地のアトラクションに乗ってる気分

誰かが作った楽しいもので自分達が楽しんでいるだけ

本当に漫才で楽しんでない

心の底から楽しめてない

だんだんお互い中卒である事を生かしてしまう

というより自然にそうなってきた

中卒がうんぬんというよりも
自分だったらこんな返ししないし

相方に対しても
「こいつこんな頭良さそうじゃねーよな」とか思ったり

違和感を取り除く作業をし始めた

すると全部が

これ変だよ
って思えてきた

流れるように書いたベタな会話のやりとりを1つずつ自分らが言いそうなものに変えていった

ベタな題材でもベタなやりとりにならなくなっていった
てかベタがよくわからなくなってきた

そうしてるうちにそもそも裁判をやってみるネタもなんか自分達っぽいなと思い始めてきた

なんかへんなプライドが邪魔して自分達が見えなくなってたのかも

一回原点に戻ったらなんかスッキリした

そん時否定してた自分のネタもなんか楽しくできるようになったし
自分達のネタをやりながら自分で笑っちゃうしおもしろって思った

自分らのおもしろをどう表現したっていいじゃん
てかマイク1本でそれが表現できてるならばもう漫才でしょ

今はそう思ってる

なに?こうじゃなきゃ漫才じゃないとか
漫才はこうであるべきって?

そんなの最初からないわ

誰がどう思おうがこれからはマイク1本2人で表現できるものができたらそれはもう全部漫才

漫の才

今は芸歴9年目

もうすぐ10年目

アマチュアで初めて漫才をやりはじめてもう13年くらい経つ

それでもまだこんなに漫才って奥が深いなって思うってことは
これはまさに正解なんてないものなのかもしれない

それでも自分達の漫才に対しての正解があると信じてるから追求し続けるしかない

だから楽しい

やめられない

どんどん進化できる

こんなにもまっすぐ向き合える事って今までなかった

こんなにも決まった形がなくて色々変わったり考え方それぞれだったり
不思議で楽しいもんがあったなんてね

これからも漫才ってやつを楽しんでいこう
この先どんな自分が見つかるのかな

ワクワクしかない

なんだか酔っ払ったおじさんが語ってるみたいな話になったけど

最後まで読んでくれてありがとうございます

これからも侍スライスをよろしくお願いします

以上
漫才師でした

では!

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