見出し画像

行っちゃダメよ、地雷居酒屋のからくり

みなさんお元気ですか、カトオです。

昨日、 友人が”オススメしないお店”と題して、Facebookの記事を書いていました。いわゆる「キャッチで入った店が、汚い、高い、愛想も悪い、二度と行かない!」というものです。

これ体験したことがある方も多いのではないでしょうか。
ボクもあります。10年ぐらい前に梅田で。

その時に「なんでこんな店が成り立つんだろうか?」を考えたことがあります。疑問に思う方もいるのではないでしょうか?

一緒に考えてみましょう。

地雷居酒屋とは

汚い、高い、愛想も悪い、サービスも悪い、完全個室が狭い、水槽が置いてある、食器がプラスチック、お通しはえびせん2枚、カクテルの種類が無駄に多い、全ての酒が薄い、メニューにサブタイトルが多い、などなど…いわゆるボッタクリ的な店ですね。

客の9割は「二度と行かねー!」と思うのですが、これがなかなか無くなりません。

逆に「利用する人はどんな人なのか」を考えると潰れない(正確には無くならない)理由がわかります。胸糞が悪くなりますが、いわゆる「環境がそうさせている」や「システムが悪い」というヤツと同じかもしれません。

リピーターは切り捨てる

多くの地雷居酒屋は新規客のみをターゲティングしています。
お店側はリピーターなど一切求めてませんので、割り切っています。この世に産み落とされる時に母親の胎内に置いてきたと言われています。

となると、サービスや愛想を良くする必要もありませんので、スタッフ教育に時間を割くコストが減ります。清掃もしませんし、酒は出来るだけ薄く作ります。そういうところでコストを削ります。爆死して欲しいですね。

では彼らがコストを割いてるところはどこでしょうか。

リピーターを切り捨てているため、新規客を常に獲得し続けなければいけませんので「新規集客」の部分にのみ特化しているわけですね。

具体的には”キャッチ”と”グルメサイト”です。

悪質な”キャッチ”に注意

”繁華街のハイエナ”の異名を持ついわゆる”キャッチ”の方々は、世間から排斥され蔑まれておりますが、とはいえやはり彼らもその道のプロです。

店のスタッフを教育するよりも”集客は外注”した方がトータルするとコストが安いので、地雷居酒屋は集客をキャッチに外注します。。
餅は餅屋。分業制です。

そもそもアルバイトスタッフを教育したところでいずれは辞めるわけだし、時間も時給も無駄だと考えています。かけたコストが店の資産になりません。スタッフの人間教育など知ったこっちゃないという考えですね。書いててイライラしてきました。

しかし、教育よりも外注の方がコストは安いといえど、会計の10〜15%がお店からキャッチへ手数料として支払われますので、その分はメニューの単価アップやお通し・席料、といった形で客が負担することになります。これも爆死して欲しいポイントですね。

キャッチは店に愛想もクソもありませんので、紹介した店がボロクソに評価されようが痛くも痒くもありません。”一度だけ”勝負に勝つのが目的です。

グルメサイトの偽装を看破しよう

キャッチとは別の集客入り口として”グルメサイト”があります。食べログ、ぐるなび、ホットペッパーなどの大手のみならず、地域や業態を絞ってSEOしているようなまとめブログ形式のサイト(○○で飲むならココ!オススメ居酒屋10選!みたいなヤツ)などですね。

ここも新規集客の入り口として重要です。
内装や料理の写真にはメチャクチャ力をいれます。コースはクーポンなどで安く設定されていますが笑うぐらい写真と異なったり、量が少なかったりします。前述しましたがカクテルの種類が多い理由もここにあったりしますね。幹事は”飲み放題メニューが多い店”を選びがちです。罠です。

口コミ投稿や記事も”外注”してます。断言するのは憚られますが、ライターの募集とか見てるとお察しというところでしょう。

店を選定する際には、店の雰囲気(内装)、料理、価格、口コミが大事ですので、そこらへんはキチンと抑えています。もっと別の努力をして頂きたいところです。
で、実際行ってみると期待値との落差がFUJIYAMA級ですので客は絶叫して死にます。幹事の評判は地の底に落ち、二度と行くもんかと亡き祖母に誓いを立てることになります。

もちろんそれらの外注費が価格に上乗せされているわけですから、料理が美味しくなるために、店内をキレイに保つために、店の世界観を伝えるために、なんて些末なところにコストは掛けていられません。

楽しい飲み会を台無しにする、鬼の所業です。

まとめ

というわけで、地雷居酒屋は「新規集客」にステータスを全振りしているため、サービスを向上させる気は毛頭ないよね、という話でした。

これを指して「もっとこうすればリピーターが入るのに」という指摘は悲しいかな空を切る行為なのです。

しかしながら、10年前に比べSNSが普及して個人発信者が増えてきましたので、もしかすると多少は減っていくのかもしれません。

スモールコミュニティも増えてきて、コミュニティ内で飲食店を探すという人も増えているでしょうし、やはり信用が大事な世の中になってきていると思います。

働き方改革の余波で「会社の飲み会」も減りましたし、社会が多様性を求めた結果か「あまり仲良くないグループでの飲み会」に無理して参加する人も確実に減っていますしね。

わざわざキャッチについていったり、知らない店を予約して行くような場面も少なくなっているハズです。良い傾向だと思います。

みなさんも気をつけましょう。


あ、もう一つ集客面でのポイントを書き忘れていました。
それは「偽装新店舗」です。

店名だけが変わり、まるで新店舗の様な顔をして再オープンします。多少メニューなどは変わるかもしれませんが、目的は”二度と行くか!”と誓った客に二度目の地獄を見せるためです。ぜひ爆死して欲しいですね。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?