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日本芸術高等学園3年生、最後の授業で泣かされかかりました。ありがとう。

昨日は、日本芸術高等学園(通称・日芸←日大芸術学部と紛らわしい)で担当している3年生必修科目「演劇表現」の、最後の授業でした。

3学期は後期試験や入試、さらに卒業にまつわるイベントがあるため授業数が極端に少ないのです。

この日芸では、生徒たちのほとんどがアーティストやパフォーマーを目指しているため感性が豊かなのだと思われ、時々ビックリするような言葉をもらいます。

昨年は、授業終了後に「この授業が一番早く終わる(時間が経つのが早い)」とポソっと言われて嬉しかったことがありました。

また、昨年度に担当していた生徒が無事に演劇系の難関志望大学に合格して胸を撫で下ろしたのですが、合格後はまともに会話もできず卒業していってしまいました。

そして今年度、同じ大学を志望する生徒から「去年合格した先輩に相談したら、『加藤さんの言うことを聞いてれば絶対に受かるから。あの人、ガチ演劇だから』って言ってました」と。

「ガチ演劇」ってなんやねん、というのと、そーゆー言葉は陰で言ってないで本人にも言おうよ、というのもありましたが、そう思ってくれてたんだ、役に立ててたんだ、と後から知って嬉しかったものです。

そして、昨日の授業。開始直後にまず「演劇表現の授業、今日で最後って知ってた?!あとは実技試験があるだけなのよ」と話しかけたら、一人の俳優志望の男子生徒が「この授業、もっと受けていたかったです」と僕に向かって真顔で言ってくれたのです。

泣くかと思いました。

やってきてよかった。

この「報われた感」は、劇団をやっていた頃を超える多幸感でした。劇団はチームで一つの芝居を創っていくわけですが、この授業は生徒たちと一緒にとは言え僕が一人で企画して演じてきたもの。

劇団ではお客さんから「加藤さんすごいですね」と言われることはあっても、そのすごさは周りのスタッフや劇団員あってのもので、自分の力なんてほんの一部、という感じでしたから。

コロナに振り回されて、まともに叫んだり歌ったり踊ったりできない時期を長々と経験した学年の、自分の娘と同い年の生徒から、まっすぐな目で言ってもらったこの言葉は、一生の宝物にしていきます。

日芸3年生のみんな、ありがとう!!

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