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日本芸術高等学園の卒業感謝祭 #日芸感謝祭 のゲネプロを観てきました。

僕が必修で「演劇表現」を担当してきた3年生たちの最後の発表会である、日本芸術高等学園の卒業感謝祭 #日芸感謝祭 のゲネプロを観てきました。

初年度、2年と3年の選択科目として始まった僕の「演劇表現」の講座。
今年度は光栄なことに3年の必修科目にしていただきました。

高校2年間を経ていろいろな進路を決めた、もしくはまだ迷っている生徒たちに、「俳優以外のいかなる進路を選択したとしても絶対に役に立つことを伝えます」と、この講座を始めました。

たとえば接客、たとえばプレゼンテーションが必要な業種、そして教員、など、演劇表現を体験して損がある業種はほぼ無いと思われます。つまり、「人の前に出る仕事の人たち」に、ほとんどの業種が含まれる、ということです。

基本は「心を開いて人と接する」ということですから、演劇とか音楽とか、ジャンルは関係ないんです。

さて、感謝祭です。1・2年生中心の第一部と3年生中心の第二部に分かれていて、それぞれ約2時間。内容は、クラスパフォーマンス、部活パフォーマンス、個人パフォーマンスなど、20ほどの出し物が各部に用意されていました。

生徒の中にはすでにプロとして各ジャンルで活躍している生徒も多いので、こんなスゴいものを無料で見せてもらっていいのか、とさえ思う演目もありました。

一人一人名前を挙げて褒めちぎりたい気分ですが、さすがにやめておきます(←当たり前だ)。

しかし何より圧巻だったのは、大人数パフォーマンス。それらを率いているのは当然3年生ですから、僕がよく知っている生徒が企画・構成して演出しているのだ、と思うとさらに感動が増幅してしまいました。特に「伝統舞踊」というこの高校の伝統的な群舞にはシビれました。全員そのままアヴァンギャルディに入れてもらえよ、ってくらい。

そして全演目のエンディングを飾ったのが、3年生全員によるパフォーマンス。みんなの笑顔が輝きすぎていて、素晴らしかった。涙が止まりませんでした。今となっては、なぜスタンディングオベーションをしなかったんだ、と後悔しています。みんな、物凄いパフォーマンスをありがとう!!感激した!!

当日は終演後の面会はできなかったので、今度、卒業式で会った時に褒めちぎってあげたいと思っています。

さて、4月からの新年度では、新1年生3クラスの必修と2・3年生の選択科目を担当することになっています。全員初対面となりますが、今回の感謝祭で新2・3年生の顔ぶれについて予習ができ、課題も見えてきたので授業計画に盛り込んでいこうと思います。

それにしても、この「専門高等学校」というシステムですが、僕らの頃には当然存在せず、1990年代頃から整備されてきたとのこと。昔は俳優になりたければ早々に養成所や芸能事務所に所属することが必須だったかと思いますが、3年間みっちりダンスや歌や楽器、そして演技を学ぶことができるわけですから、日本の芸能の未来は明るいのではないでしょうかね。

そして、残酷なことを言えば、3年間で実力差がつけられたことを実感した生徒は表に出る仕事以外の道を選択することもできるわけですから、大切な青春時代を無駄にすることもなくなるのではないか、とも思います。この専門高校で学んだことを活かしてスタッフや教員を目指すことにした、という生徒もかなりいましたし。

もし僕の教え子が将来バカ売れしたりいい仕事をしている情報を入手したら、そのとき親バカな感じで自慢させていただこうと思います。

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