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JaSST '21 Hokuriku参加レポート

2021年01月22日(金)、JaSST '21 Hokurikuの基調講演と招待講演に参加しました。

JaSSTには、「JaSST Niigata」があるので、このHokurikuは新潟を含まない方の北陸3県ですね、きっと。

「21世紀美術館は1日中楽しめるし、五箇山合掌造りは圧倒されるし、永平寺は厳かだし、また北陸いける日が来たらいいなぁ。」なんて思いながら、講演を聞いて感じたこと、考えたことを3点書いてみます。


聴くタイミングによって、得られるものが違う

登壇者のお話の中で、JaSST '18 Reviewと類似の記載がありました。
JaSST '18 Reviewで拝聴した際は「そんな考え方があるんだー」と思いつつ、実務の中でどう活かせるのか考えきれずに終わってしまっていました。
JaSST '18 Reviewから2年ちょっと経て、JaSST '21 Hokurikuに参加したことで、情報がしっくりと入ってきて、実務で経験した場面と結び付けて考えることができました。

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今回、この「聴くタイミングによって、得られるものが違う」ということを感じたのは「レビューの目的の分類」の話です。
2年前と比べて、「何のためにレビューをしているのか」、「レビュー結果をどう分析して活用するのか」を業務をしながら考える機会が多くなっています。

自分の知識や経験が深まることで、理解できたり活用方法を思いついたりすることがあるという気づきがありました。
予稿集や登壇資料はいつでも参照できるし、場合によっては動画がアーカイブされていることが多くあります。
その時・その場所での臨場感も大事ですが、自分にとって必要なタイミングで引き出すことができるように、理解しきれなかったりなんとなく流れてしまった情報を折に触れて確認することの重要性を感じました。

複数の人の説明を聴くことで理解が深まる

同じ人の同じ登壇資料を何度も復習することもよいことですが、新たなインプットを得ることで物事が解決に向かう場合があることにも気づきました。

例えるなら、同じ人の同じ登壇資料を何度も復習することは、同じことを繰り返すことに似ています。何度もやり直すことで、うまくいかない箇所を突破することも、大切な一つの方法だと思います。

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しかし、躓いたところからちょっと戻ってみることで、うまく回避できることもあります。これは、新たなインプットを得たことをきっかけに、別の道に気づくことができるイメージです。

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そして、ちょっと戻るくらいではなく、そもそものスタート地点に立ち返って、全然違う手段を使って、ゴールを目指すことになるかもしれません。

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「斧を研ぐ時間も大切だ」ということは、よく言われることです。
JaSSTの参加は、斧を研ぐ時間すら惜しんで一つの方法に固執するのではなく、冷静になって斧の研ぎ方や斧以外を使う方法を考える時間になります。
何かに迷っているときほど、得られる効果は大きくなります。

表現できる人は強い

私は「なんとなくわかっているような気がするけれど、理解したとは言い難い」みたいな、ぼんやりとした状況に陥ることが多々あります。

実務経験を重ねることで、「こんな時はこうする」という具体的な行動として覚えこむようなことをしてきていました。
なので、繰り返し発生する事象については、反射的に対処方法がわかるようになっています。しかし、少しでもイレギュラーなことがおこると混乱してしまい、的確な行動に移せず、結果的に初動が遅くなってしまいます。

これは一つひとつの出来事を具体的に考えており、抽象化・一般化すること、言語化できていないことが原因でした。

体系立てて整理することで、わかることとわからないこと、混乱の元になっていることを明確にすることができます。

私は個人で業務をしているわけではなくチームで動いています。
自分の状態を伝えたり、チームに浸透させたり、水平展開したりする必要があります。
勘と経験だけの暗黙知にするのではなく、言語化しなければなりません。

基調講演で『テストの領域は「●●テスト」や「テスト●●」だらけ・・・』というお話がありました。
私は、これが混乱の元でした。
『「●●テスト」で通じ合っているような気がするけれど、みんな同じことを言っているのだろうか?』とは思うものの、その「●●テスト」を説明するために登場する別の「テスト●●」の理解も怪しいので、どこから確認を始めたらよいのか?という状態になっていました。

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「はず」が多くて、きちんと認識を合わせられていない、「なんとなく」で進めてしまいがちということを痛感しました。
「分ける」ことを意識し、分けられない場合は理解できていないことだという認識をもって、分けられるようになることを意識して、理解を進めていきます。


JaSST '21 Hokurikuから一週間。

遠足は家に着くまで、シンポジウムは成果を出すまで。
私のJaSST '21 Hokurikuはまだ終わっていないようです。To be continued…