競馬調教について

みなさんこんにちは!競馬予想をしていますかっちゃんです。さて今回は馬券予想のファクターとして活用する調教について解説しようと思います。

調教とは何か?

調教は簡単に言うとトレーニングの一環として行われます。よく追い切りと言われる調教は襲歩と呼ばれるその馬が一番早く走れる走法で走るタイムを計測しています。調教にはこれ以外にも様々なトレーニングの種類があります。1つ1つ説明していきます。

引き運動

引き運動はパドックの様に手綱を引いて歩かせる運動で主にウォーミングアップなどで行われており基本的に毎日行います。何の意味があるかと言うと歩様や脚のチェックです。当然ですがこの後には強めのトレーニングを行う為、事前に調教師や厩務員が歩様を確認し異常が無いか、おかしな歩様になっていないかを確認します。安全に調教、レース出走を行う為の大事なトレーニングです。

乗り運動

乗り運動は調教の前や午後に全休日(月曜)を除く毎日、健康な馬なら行っています。ゲートまでの移動の様に襲歩より遅いペースで歩くのがその例です。筋肉をほぐすことで調教への予備運動になり、また歩様をチェックすることで馬の健康状態なども分かることが多く大事な運動です。

キャンター

馬の歩き方の一つです。馬の歩き方には「常歩(なみあし)」「速歩(はやあし)」「駈歩(かけあし)」「襲歩(しゅうほ)」の4種類があり、このキャンターは駈歩にあたります。キャンターは軽い速度で走るトレーニングのため、追い切りで過酷なトレーニングをして仕上がった場合に、調子を整えるため軽めの調教をする場合や、怪我や休養明けの最初に行ったりする調教です。

調教種類

調教の種類としては大きく分けて芝、ダート、ウッドチップ、坂路、ポリトラック、プールの6つ。一つ一つ説明していきます。

芝コースは主に実践的な調教を積む所です。美浦栗東共にあります。使用頻度は少ないですが、雨など他のコースでは脚に負担がかかってしまうような時に使用されます。時計が出やすいので時計だけで判断するのは危険です。脚の負担が少ないため、脚に不安があることも考える必要もあります。

ダート(美浦南Dコース、栗東Bコース)

ダートコースも芝と同様実践的な調教を積む所です。時計の出やすいコースで、加速ラップを刻んだ調教が多いです。馬場適正を判断するのにも使われます。天気の影響が受けやすいため。雨が降ると馬場状態は悪くなります。馬場状態もチェックする必要があるコースです。

ウッドチップコース

ウッドチップコースは杉の木と赤松の木屑、杉の木の皮などを敷き詰めたコース、クッション性と排水性に優れており、脚の負担が少ないコースです。天候による影響が少ないのも特徴の一つで、距離が長いため体力を向上させたい時によく利用されます。悪天候などによる時計の変化は少ないので、単純に好走時の時計と比べて早いのか遅いのかを見るのが良い。

坂路

傾斜の付いた坂道を駆け上がるコース。美浦、栗東共にあります。栗東では多い日には1日1,000頭以上が利用する使用頻度の高い調教コースです。栗東坂路コースの高低差は32m!(美浦は18m)負荷を掛けるにはもってこいのコース。その分調教タイムは遅くなるがこのコースで好時計を出す馬がいれば要チェック。ただ美浦坂路コースでは栗東坂路調教よりも時計は早くなるため、栗東の坂路で追われている馬との比較時には注意が必要です。

ポリトラックコース

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ポリトラックコースは電線被覆材やポリエステル不織布に、ワックスを混ぜて作った人工の馬場。水捌けが良く、天候に左右されないことから、オールウェザーとも呼ばれます。走行時の反動が少なく、グリップが良いため、速いタイムが出やすいのが特徴です。天気による影響が少なく、凍結しやすい時期でも凍結防止剤を使用せずに調教できるのが特徴です。非常に時計が出やすい傾向があり、坂路コースやウッドチップコースと比べて早くても注意が必要です。

プール(美浦のみ)

美浦トレーニングセンターに設置されている長さ39.3mの直線プール、円周44m(外周63m)の円形プールの他に、練習用の馴致(じゅんち)プール、水中のウオーキングマシンにあたるウオータートレッドミルが2基、設置されている。水は人間が入るプールと同じ塩素濃度。水温はコンピューター制御で25~27度に保たれ、一年中利用が可能。心拍数はプール調教中が毎分175拍。コースでの追い切り時が同240拍のため、心臓には7割程度の負荷がかかると考えられています。水によく浮く為脚部に負担がかからない調教が可能。

調教で見るポイント

①追い切りの本数

いつもは定期的に追い切りの本数を増やしているのに、追い切りの本数が少なくなっている場合は、仕上がっているので軽めの調教にしている。脚部不安などの不安事項が出てきたため、などが予測できます。怪我や調子が悪い場合は程度によって出走取り消しになることもありますが、多少の不安であればそのまま出走することの方が多く、勝つことが目的ではなく叩くことが目的の場合もあります。

②調教の強さ

連闘が続いたりする場合、軽めに追われることが多いですが、それでも一杯に追われているなら疲れが残っていない証拠。藤沢厩舎など馬なり調教のみで調整するところもありますが、追い切りの強さも判断基準の一つとして重要です。普段馬なり調教で追われているのに今走はビッシリ追われているなど、太め残りなどの原因があるので、追い切りの強さでもその馬の傾向によって注意が必要です。

ちなみに人が促して馬を走らせることを、“追う”と言います。その追い方ですが、基本的には次の3つがあります。

・馬なり
馬の気持ちに任せて、楽に走らせる。

・強め
鞍上が、少し馬を促しながら走らせる。

・一杯
鞍上が、目一杯追って、馬を走らせる。

③追い切りのコース

坂路コース以外のトラックで調教されたときに記載されています。コースは1~9の数字があり、数字が低いほど内側を走り、数字が大きくなるほどコースの外側を走っていることになります。そのため、外側を走っている(数字が大きい)ほど時計が掛かり、1と9では約1秒ほど差があります。追い切りでちょっと時間が掛かってるなと思っても、外を回っていれば、外を回った割に早いと判断することもできます。逆に、時計が早いと思っても内を回っていれば平凡かなといった判断ができるので、こういった走るコースについてもチェックしてみましょう。

④追い切りを行なった場所

追い切りの多くはウッドチップコースと坂路コースで行われています。ポリトラックで行われていたり、プール調教を併用していたりで、脚に不安がある場合があるため、調教場所もチェックが必要。馬場状態は時計が早いのか遅いのかを判断する際に使います。当然道悪であれば時計が掛かるので、それでも前走よりも早かったり自己ベストを更新する走りを見せているなら好感が持てます。

調教はその馬の状態や走りなどが結構見えてきます。ファクターとして活用してみてはいかがでしょうか。今回は以上になります。ありがとうございました。














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