少しだけあなたになりたかった。「工藤ちゃん」について

工藤ちゃんは、フォークギター弾き語り女子。


そう、つまり、私とスタイルが一緒。

私よりもずっと前を走り続けている。私はその背中を追いかけているわけではない、つもりだった、けど、やっぱりどこで何をしててもチラついちゃって、いつの間にか、大きな差が開いちゃったなと感じている

だからね、私は、工藤ちゃんのファンの人たちよりもずっと、工藤ちゃんに対する感情をこじらせている自信があるよ。
それはとても複雑ものなのだが、言ってしまえば2つ。
「嫉妬」と「羨望」である。

工藤ちゃんは、私の持ってないものを全部持ってる。愛されるひとだ。羨ましい。
工藤ちゃんは、音楽【活動】の部分を、絶対に疎かにしない。
工藤ちゃんは…

工藤ちゃんは、「さゆゆの曲が好き」と、かつて言ってくれていた。たくさんの人が、「片山さゆ里の曲は良い」と、言ってくれてる。でも、工藤ちゃんが言ってくれるそれは、私にとってちょっとわけが違うんだ。
私はすべてにおいて工藤ちゃんにかなわないと思っている。彼女のまわりには常にたくさんの人がいる。正直嫉妬している。それなのに。屈託なく「さゆゆの曲が好き」と言う。私の音楽なんか眼中にないと思ってたのに


ねえ、果たして「さゆゆの曲」が好きだと今も思ってくれてるだろうか。つまんなくなっちゃったって思われてないだろうか。
この不安も推進力になってくれるから、新曲を作る。私はさ、私らしい曲を作るよ。
だって、工藤ちゃんに「さゆゆの曲が好き」って言われたのは、本当に本当に嬉しかったことだったんだ。私のルックスとか、歌やギターのヘタクソさとか、人間性の部分をどう思ってるかは知らない。さゆゆという人間のことは見下してても、嫌いでも、いいよ。でも「曲が好き」って言ってもらえたのは、何を好いてもらえるよりも、いちばん嬉しかったよ。

私も今「東京」って曲作ってるんだ。でも工藤ちゃんがこんなにいい「東京」作っちゃったんなら、私もう作んなくてもいいかって一瞬思っちゃったよ。



工藤ちゃんにカバーをお願いした片山さゆ里の曲は『万引きがやめられない』。

いつか昔、好きって言ってくれたから。この曲の歌詞をツイートしてくれてたから。それだけの理由で、お願いしました。引き受けてくれて本当にありがとう。
私、ダサいことやってらんないなと思って、だから工藤ちゃんを呼んだんだ。

どうかよろしくお願いします。


「解釈と上演」、まだお席ございます。最高の夜になることをお約束します。
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私は音楽をやめてないし、工藤ちゃんもやめてない。続けている。誰かが音楽やめるとき、その【理由】は大変チヤホヤされる。でも、音楽を続けている人たちが、音楽をやめないでいる理由は、誰も、考えようともしないよね。
いつまで続けられるだろう。
私は老いた工藤ちゃんに興味がすげーあるよ。どんな歌を作るんだろう? 良いに決まってる。だって、この年齢でもうこんなに良い歌いっぱい書いてんだから。だから、ずっとずっとシンガーソングライターでいてね。

次回予告:
3/3(金)更新
ステージを愛するということ。猫道(猫道一家)について

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