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3/12「結局お前は何を学んでいたのか」

さて、3月の間できるだけ毎日noteを書こうと決めたところで、全然実行できていない。最終公演のちゃんとした告知もできてない。激サゲな出来事があったりなどで、1日の中で布団で横になっている時間が多い。
今日は元気なので書く

お前は大学で何してたん?という話である

依存症の回でも書いたが、私は20代なかばで明らかに「つまずいた」という実感がある。(ついでに言うと、一度つまずいた人はなかなか取り返しがつかない世の中なのかもしれない、と諦めに近いものを感じている)
つまずいた挫折エピソードの一つに「大学に8年いって中退した」というものがある。うち2年は休学をしていたので、実質6年ではある。しかしゴリゴリのダメ野郎であると思う。親に頭が上がらない。
もう自虐ネタとして昇華しつつあるが、メチャクチャ落ち込んだし、今も当時のことを思い出すとウッとなる。
しかしながらたくさんの刺激的な友人・先輩・後輩との交流に恵まれたし、卒業は出来ずともたくさんのものを得た。(マジで)
そこについて少し書く



私は義務教育中から高校3年生まで紆余曲折あったが、高3の夏に「ここに絶対行きたい」と決めた大学があり、半年かけてマジでエグすぎるほどめちゃくちゃ勉強をした。
ここまでの人生で「血の滲むような努力」をしたのは後にも先にもこの半年間だけである。
そこで、進学したのがここだった。

大学名から「芸大に行ったんだね」と勘違いされるが、大間違いである。
ここは教育大学。教育学部のみを構えた、地獄の教員養成大学である。

じゃあ先生になるためにそこに行ったのね、と言われるがそうではない。(むしろその頃は学校の先生という存在が大嫌いだった)

少し話が複雑になるので順を追って説明します。

公式HPのわかりやすい画像

教育学部のみを構えた大学ではあるが、必ずしも全員が先生になるわけではない。
教育というのは名ばかりで(必修科目では教育の歴史とかやらされるのだが)、教育をベースに、本当にいろんなことが学べる。
ざっくり言うと、上の画像の青いほうが「先生になるための勉強する学類」、黄色いほうが「先生になりたければ教員免許とれるけど基本的に別のことに重きをおいて勉強してね学類」みたいな感じである。と思う。
さらに細かく分けると、青いほうはA群(初等教育)、B群(中等教育)、C群(特別支援教育)、D群(保健室の先生)、とかで、もっと細かく分けるとA群の中でも国語・数学・社会・理科などの専攻コースに分かれている…みたいな具合だ。

では黄色いほうは何だったか、覚えてる限りで書くと当時は

N群:社会学とか生涯学習とかカウンセリング系
F群:環境とか自然科学とか文化財とか系
K群:国際、アジア、欧米、外国語とか系
J群:情報、コンピュータ系
G群:芸術&スポーツ

の5つに分かれていた。それぞれの群でさらに細かく学科がある。
言わずもがな、この中で私はG群に在籍していた。
G群は5つの学科に分かれる。
美術/音楽/書道/スポーツ、
残り1つ、「芸術表現とコミュニケーションを総合的に学べる」みたいな学科があり(名は伏す)、そこで学んでいた。

私は『音楽と言葉と文芸について勉強したい』と思ってそこへ進学した。だって大学のパンフに上記のようなふれこみがあったから。色々勉強できると思った。
そんでそのためにめっちゃ勉強した。
しかし蓋を開けてみれば、



演劇と舞台芸術のことばっか勉強する学科だった



というか、正確に近い言い方をすれば、
それを志す人がめっちゃ多かった



きいてねえんだが!!!!!!!!



(そして「?????」と混乱のうちに演劇の快感に洗脳され、その後の人生が狂ってゆく)



そんで8年間(6年間※しかし休学中に学内の附属図書館でバイトをしていたので授業は行かないのに大学に行ってた謎の期間がある)、


何を勉強したか?




何も学んでいない気がする!!!!!!!




何も!!!!!!!!!




覚えていない!!!!!!!!!!!!!!




ほぼ抜け落ちている。8年(6年)を棒に振った感じがする。

教育、学習指導、リベラルアーツ、教養、多様性、

なにもわかりまシェ〜〜〜〜〜〜〜〜ン!!!!!!




2年次で必修の授業「教育心理学」!!!!


4回に渡る、再履修!!!!!!



1年次で必修「教育の理念と歴史」!!!!!!!




5回に渡る再履修!!!!!!!!!!!!




未履修にて中退!!!!!!!!!!!!




再履(さいり)(再履修の略)



サユリ


に聞こえた日々!!!!!!!!!!!!!!!!



知らね〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!



ペロペロペロペロリ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン










そんな中で、数少ない「勉強になった」「財産になった」と思えた学びをいくつか以下に記しておく。これは、財産です


「笑点」の大喜利には台本がある
→本当かは知らん。しかし目から鱗だった。何も考えずに笑点を見ていたので。知らない方がよかったかもしれないと思うくらい衝撃的だった。本当かは知らん。

デウス・エクス・マキナ
→物語の最後でなんか強大な神が出てきたのでオチ、という流れのことらしい。おもろかったし、なんかアニメの考察とか読んでたら普通によく使われてる用語や概念っぽいのでサブカルの一般教養として身についた感がある

騒がしい大勢の子どもをまとめるときは体育座りさせると静まる
→たしかに

都内に被差別部落の地域がある
→専攻と関係ない授業を自由選択で取ったが、正直8年間でこれがいちばん印象に残っている授業だった。フィールドワークで訪ねた。全く何も知りませんでした。授業の何もかもを詳細に鮮明に覚えています。かなりショックでした。

東日本大震災の被害のうち「災害関連死」の中に自死者がかなりいる
→これも専攻と関係ない授業で、河北新報(宮城の新聞)の記者の方の特別授業だった。授業の後すすり泣く声があちこちから聞こえた。

演劇は「役割のデパート」である
→お話が書ける人は脚本家ができる。演技ができる人は役者。設計ができるなら舞台装置を。腕力や体力があるならデカいものの搬入や搬出。コツコツした作業が得意なら細かい会場仕込み。デザインや絵が書けるならチラシを。人と話したりコミュりょくがあるなら広報を。デジタルに強いならウェブ。数字に強いなら会計を。このように、なんかしら役割がもらえるのが演劇、だという。
なんか前提条件がだいぶ限定的な気はするが、ほぉ〜んと思った。実際に私のような奴も役割をもらえていた。

図書館のことがメチャクチャよくわかった
→授業で直接学んだことではないが在学中に得たいちばん大きな財産。前述でのバイトの賜物である。探し物や調べ物の糸口、辞書や百科事典の使い方、データベースや検索エンジンでのコツなど。たかがバイトによくここまで教えてくれたなと思う。ひとえに職員さんたちが図書館の仕事を愛していた、ように思う。
教わったそれらがぶっちゃけ今の生活に役立つかというとほぼ無縁だが、ただひとつ「本の分類を細かに解るようになった」のはマジで財産であった。これです。今現在も近隣の図書館を週3くらいで使っているのでマジで役立つ。探してる本があるとき、そこまでの道すじがスーッと見える。もうそれだけで、大学行ってよかった〜。入学時の志しとは異なるが、結果的に「好きなこと勉強できた」のはこれが一番大きかったかもしれない。幼少時から図書館や図書室という場所は常に近い距離にあったので。あとリアルな話そのあと別の図書館での雇用に繋がった(※扱ってる資料は意味不明だったけど)。
この道ひとすじ、というベテランの職員さんがおり、その方に教わった言葉で忘れられないのが【図書館は魂の診療所である】←ギリシャかどっかの国の図書館に刻まれてるんだって


すべての学問はつながっていること
→前述の図書館でバイトと、受けていた授業を通して学んだこと。学問というか、この世におこる全て。このことが本当にわかったから大学行った意味あったと言い切れるよ。大学行かなくても早かれ遅かれ解ってたかもしれないけど。
すげえ乱暴にいうと文系と理系って別の畑に見えるが根っこのところはつながっている。みたいなことです。うわべではわかっているつもりだったが、よーーーーーくわかった。解ったんよ。完全に理解した。
宇宙のことを学ぶなら、誰が宇宙を見つけたのが歴史を学ぶ。歴史を学ぶなら、そこにいる人間のことを学ぶ。人間のことを学ぶなら、国や言葉や宗教のことを学ぶ。宗教のことを学ぶなら、文化や自然環境のことを学ぶ。順序がめちゃくちゃかもしれんが。
とにかくあらゆる視点から。そして果たしてそれは本当のことなのか見つめる。
たとえば1つの殺人事件があったら、司法の目線から語る人、心理の目線から語る人、福祉の目線から語る人、社会や時代の目線から語る人、医学の目線から語る人、いろんな切り口でとらえられるじゃないですか。話が飛躍してるようだけど。全てのものごとには理由があって、いろんなものにつながっている。
そして大切なのは。自分が生きていく中で、どうしようもないと思える問題に直面したとき、一つの手立てがダメでも、別のやり方が無数にあるということ。
もっともっと大切なのは、
「あのとき無駄だと思った」なにかが、いつか、どこか、思わぬタイミングで、何かやだれかの役に立つかもしれないこと。
なぜかというと、この世におこるすべてはつながってるから。です。





あとは、奇妙で刺激的でやさしい人々にたくさん出会えたのでその縁が何より財産である。





以上。




ちなみに私は芸術スポーツ課程のオモシロ学科にいたが、
教員養成の学類のカリキュラムはかなり過酷らしい。特に教育実習の期間は皆、眼球が血走り、手が震え、薬物(エスタロンモカ)(※カフェインのくすり)(※合法)が闇取引されるらしい。しかも実習は2回行かされるらしい。知らんけど。
なんか図書館でバイトしてたとき21時になって閉館の音楽流しても誰も家に帰ろうとしない(日報?指導案?書いてる)(あとHP切れて気絶してる奴)から職員で手分けして1人ずつ後頭部を殴打して追い出した。みんな真面目ね



学校の先生。素晴らしい職業である。私は月給300万円になっても絶対に選ばない職業だが(理由:死ぬから)、ガチで目指す人には最高の環境が用意されている大学です。
センコー?教育?ファック!みたいに思ってらっしゃる受験生の方も、なんか教育学部というのはぶっちゃけ名前だけみたいなもんで、中に入ってみればいろんなこと学べるし、ここちげえなと思ったら転科できるらしいし、学生は地方出身者が多いし、みんなとっても真面目だし、どっかのアメフト部みたいに変な草を吸っているやつもいないことでしょう

楽しい大学です!




リタイアしたから知らんけどね〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!







この大学が、東急東横線「学芸大学駅」じゃない場所にあるのは、


寒すぎるギャグである

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