見出し画像

単独公演を入場無料にする理由

このブログではあんまり未来の話をしたくないのですが、書きます

再来月、12/10(日)に、単独公演(ワンマンライブ)を開催します。

出演は私、片山さゆ里のみ。単独公演なので。
そして特筆すべきは、
チケット代が0円。入場無料であることです。(あ、1ドリンクだけご注文は必ずしてね)
「カンパ制」とは、つまり「投げ銭」制のことです。よかったら終演後に好きなだけお金を置いていってね、というシステムです。

「入場無料」の興行をどう捉えるかは人によってさまざまかと思います。
実は私は今年の5月にも入場無料の単独公演を開催しました。

生活をする中で、ライブを観にいくというのは基本的に贅沢だと考えています。
なぜかというと私は自由に使えるお金が少ない暮らしをしているほうだからです。
そんな中で痛いくらい感じているのが、
「対バン形式のイベントで1組だけ(持ち時間は25分とか)観たい人がいるとき、2500円+1ドリンクの出費は、かなり悩ましい」ということです。

たった2500円って思うかもしれません。お金ある人は。
本当に好きならそのくらいの額は貢げよ、と思う人もいると思います。
でも今の自分の経済状況では、悩ましい数字なんです。
そして、自分と似たような状況の人がしばしばいることも知っています。

少し違うジャンルになりますが、演劇を観にいくときはもっと悩みます。
チラシの事前情報を見る。好きな役者や友人が出演している。だから観に行って観たい。でも面白いかはわからない。
観たい人が舞台にいる、携わっている、というだけでその公演には価値があるのかもしれません。
でも。チケット代が2500円〜3500円くらいだと、これまた絶妙に悩みます。
しかも、チラシにあらすじも何も書いてないこともある。とんでもねえバクチだ。
演劇でも、音楽ライブでも、お笑いでも。交通費かけて会場まで行って、チケ代払って、観て、つまんなかったら、正直「金もったいなかったな」と思ってしまう。そんな自分がすごく嫌です。

「お客さまに、決まった数字のチケット代を払っていただく。
そして演者は、それに見合ったものを提供する。」
演る側としては、これが絶対なんです。絶対に絶対です。他人に対しても自分に対しても思っています。でも私は、今までのライブ全てでそれができていたわけではありません。失敗も後悔もたくさんあります

5月に開催した入場無料の単独は「やってみたいから」だけの気持ちでした。
「実験」に近い感覚もありました。入場無料にすると、どのくらい人がきてくれるのか。初めてきてくれる人はいるのか。カンパ(投げ銭)はどのくらい集まるのか。
黒字で終わるか、赤字で終わるか。
やったことがなかったから、やってみたかったのです。(たまたま、経済的にも心身面でも"イケる"タイミングだったので演るしかねえなと思った)
結果、会場キャパシティいっぱいのお客さんが来てくれました。初めて私のライブにきてくれた人も、久しぶりにきてくれた人もいました。
そして、黒字でした。完全に赤字を覚悟していたので、驚きました。
ただ、私の喉の調子が最悪でした。コロナの後遺症です。なんで、どうして今なんだよ、悔しい、だけど全部自分のせいだ、どうしよう、ちくしょう、ちくしょう、そう思いながら、なんだか体のコントロールがうまくできないまま90分ひとりで演奏しました。できる限りの全力で、体がいうことを聞くように声の出し方や演奏の工夫をしながら、とにかく誠意を伝えたい一心でやりました。
でも、今日もずっと心に引っかかっている後悔です

なんかよくわからん前置きが長くなりましたが、
「入場無料」で「単独公演」をやる理由は以下です。
①お金がないという理由でライブへ行くことを諦める人に来てほしい
②ライブを観たうえで正当なチケット代(投げ銭)を決めてほしい
③初めてや久しぶりにきてくれる人のハードルを低くしたい

少し汚いお金の話をすると、
④出演者が私しかいないので(他演者へのギャラが要らん)低予算でイベントをやり切れる
⑤集客数と会場費用のことで当日まで悩むくらいなら最初から自分が何もかも全部負担した方が気持ちがラク
個人的な話になると、
⑥不完全燃焼だった5月と同じ条件でリベンジをしたい
⑦会場の日暮里ムジカに一度来てみる機会になってほしい
⑧活動10周年なのでこれまでのリスナーへ感謝の気持ちを込めての無料

もっとフワッとした理由というか、結局のところは

⑨新ギターを買い、活動休止中に表現力をブチあげた絶好調の私を「入場無料しかも長尺で観られる」というマジでレアな最高の夜をつくりたい

⑩すごく楽しい予感がするからやりたい

です。

他にも思ってることは色々あるんだけど大体こんな感じです。
結局のところ「私が楽しいからやる」というわけです。

書いたとおり、チケット代が無料だからってヘラヘラ手抜きをすることは絶対にありません。むしろ逆です。最高の夜をつくるのです。めちゃくちゃ気合い入ってるし楽しみです。何しろ、私だけしか出演しない夜なんだから。私だけ「お目当て」の人が来てくれる日だから。対バンイベントのとき物販などで接するお客さんに「今日はどなたを観に来られたんですかー?」って聞かなくてもいい日なの。私しか出演しねーんだから。

とりあえず軽い気持ちで予約してみてください。TIGETは会員登録不要だよ↓

来られなくなったら、このページからボタンひとつでキャンセルもできるから。

それで、ご予約いただけたら、ぜひ足を運んでみてください。
↑ここまでしてくれる人の存在はほんとうに奇跡だと思っています。
そんで私のライブ、観てみてください。
つまんなかったら投げ銭しなくて構いません。経済的に厳しい人も。ムジカで美味しい飲み物1杯飲んでいってね。
でも絶対絶対絶対、形のない何かしらを持ち帰ってもらえる演奏をします。
今はその自信があります。



あ、
あと、「会場にはいけないけど応援したい」「当日は会場に行くけど事前に投げ銭をしたい」という方のためのオンライン投げ銭サービスがあるというのを知りまして、
今回の単独公演にあたって特設ページを作ってみました。
クラウドファンディングみたいに、金額が何パターンか決まっていて(500円からある)、その中から選んで送っていただけたら、私に還元されます。メッセージを添えることもできて、このページに掲載することもできます(掲載しない、ってのも選べるよ)。
たくさんの人がメッセージ掲載付きで送ってくれたらなんかイベントが盛り上がってる感が出ます。もしよければ、ページ見てみるだけでも。ぜひよろしくお願いします。↓


あと2か月、バキバキに自分を磨き上げて行きます。お会いしましょう!

いつものあなた、久しぶりのあなた、初めて会うあなた。歓迎します。
10年間の感謝を込めて、みーんなまとめて最高の夜をお贈りします。
12/10(日)単独公演、タイトルは「ギター!!!」。やります。

ご予約はコチラ↓

ご来場を心よりお待ちしております。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?