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yutori卒業メッセージ KVP御林さん

私の大好きなyutoriが新たなフェーズを迎える。
2019年2月に投資してから1年半、投資家として共に歩んできたが、yutoriという若き才能、yutoriが持つ圧倒的な感性、yutoriが生み出すうねり、その全てに触れられて本当に幸せだった。
そんなyutoriがZOZOという最適かつ最強のパートナーと共に新たなフェーズに進むのが本当に嬉しい。ただ、本音を言うと少しさびしい。いや、かなりさびしい。

出会いは突然のtwitterのDM

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yutoriとの出会いは、片石さんから送られてきた一通のtwitterのDMだ。

当時のyutoriはまだ今のように複数のアパレルブランドやバーチャルインスタグラマーを運営する前であったが、Instagramアカウント”古着女子”は知っていたし、なにより心を揺さぶる発信をする会社だな、と思っていたので、すぐに返信し、会う日程が決まった。
(最初に提案された日程は「明日の午前中」。。。さすがに無理だったが、無事打ち合わせが設定された。)

片石さんとの初めての打ち合わせ。質問攻めの1時間。
古着女子をどんな想いで運営しているのか、古着女子の次の展開はD2Cなのか、と色々聞けることを楽しみに待ち合わせ場所に向かったのを思い出す。

待ち合わせは渋谷のカフェ。席に向かうと、そこにはおしゃれな若い男の子が座っていた。その時の髪は何色だっただろうか。

起業家との初回面談は、通常であれば、起業家が資金調達資料に基づいてピッチし、そのあと質疑応答の流れであるが、そんなことにはならなかった。

簡単な挨拶を済ませた後、片石さんから「KVPはどんなファンドなのか」、「どんな投資先があるのか」、「どんな支援をしてくれるのか」と矢継ぎ早に質問され、それに答えるだけであっという間に1時間が経過した。

事業の説明はほとんど受けず、こいつは信用できる人間なのか、そんな品定めをされたような打ち合わせであった。

カズマさんを交えた2回目の打ち合わせ。続く品定め。。

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そんな1回目の打ち合わせだったが、なぜか御林は片石さんの魅力に取り憑かれていた。
会話から伝わってくる思考の深さなのか、目の奥に垣間見える強い意志なのか、彼のオーラなのか、理由はわからないが、yutoriは将来絶対めちゃくちゃおもしろいことをやる、片石さんの創る未来を一緒に見ていきたい、と確信に近い何かを感じていた。早い話、片石さんに惚れてしまっていたのだ。

なんとかyutoriの創る未来を共にしたい私は、その後も何度か自分から片石さんに連絡を取った。そんな想いが伝わったのか、ようやく2回目の打ち合わせを設定してもらえた。
(ここでも指定された「明日の午前中」。。。これはなんなんだ?片石さんのマイルールか?こっちの本気度を測るなにかか?と思ったが、今回もなんとか無事日程が決まった。)

2回目の打ち合わせも場所は渋谷のカフェ。そこに片石さんともう一人の取締役のカズマ(瀬之口)さんはいた。「今日こそ事業の現状や今後の戦略など話してもらえそうだな」と思っていたが、ここでも期待を裏切られた。
飲み物を頼んだのもつかの間、「改めて聞きたいんですけど、KVPはどんな支援をしてくれるファンドなんですか?」、「御林さんから見てyutoriに足りない部分は何だと思いますか?」、「それを踏まえてどういう支援をしてくれますか?」と、また質問攻めが始まった。
初回の品定めをパスしたから今会ってるんじゃないのか、そう思いながらも、必死に答える御林。
そして、「なるほど。なるほどなるほど。」と相槌を打っていく二人。そんな質疑応答が30分程経過した頃、二人は顔を見合わせた。たぶんそこでは(うん。こいつならいいよね。)的なアイコンタクトをしていたと思う。
そこで、ようやくカバンから資料を取り出し「それでは、僕たちの新しく考えている事業の説明をしますね。」と話し始めた。
私はようやく、やっと、事業説明してくれるー!と嬉しかったことを覚えている。

そこで語られたのは、yutoriのミッションや古着女子とアパレルブランドの事業内容、そして今後展開予定のバーチャルインスタグラマーの事業内容だ。事業自体のポテンシャルもさることながら、このチームがやる意義が非常に大きいと直感した。

また初めてお会いしたカズマさんは、片石さんと同じく若いながらも成功への強い意志を感じた。片石さんとのスキルセットは全く異なるものの、経営チームとしてのバランスの良さ、言うなればしっくり感があった。

この感性豊かな若いチームだからこそ新たなムーブメントを起こせる、ワクワクする未来を創れる、絶対に成功する、一緒に歩んでいきたい、そんな気持ちがより一層強くなった。

投資決定、からの裸の付き合い
そこから投資決定に必要な資料のやりとりや打ち合わせを重ねた。
KVPの投資意思決定を行った日の夜には、片石さんと二人で焼肉を食べ、笹塚にある天空のアジト マルシンスパという御林オススメのサウナへ行った。
正直、何を話したかは全く記憶にないが、事業の話だけでなく、パーソナルな話もすることができた気がしている。これから同じ船に乗る者として、名実ともに裸の付き合いができ、サウナの整い効果もあいまって非常に心地いい時間だった。

投資家として何ができただろうか
投資してからの1年半。投資家として何ができただろうか。正直、大したことはできていないと思っている。

事業自体には口を出さず、たまに事業を加速できるような事業会社や専門家を紹介したり、たまにカズマさんと事業計画やら数値周りに関してスプレッドーシートをいじったりしたくらいだ。(ちなみに、カズマさんは知識欲、スキルを極めたい欲が強く、一度捕まると遅くまで質問の雨を浴びせてくる。これもまた心地よかった。)

もう30を超えた御林にはミレニアル世代のことがわからないというのもあるが、なによりこれだけ感性と実行力に優れたチーム、若い才能には自由に暴れまくってもらうのが一番いいと思っていたからだ。
ただ大事にしていたのは、誰よりもyutoriのポテンシャルを信じ、片石さんとカズマさんが自由にその力を発揮出るように元気づけることだ。
片石さんは意外と繊細な部分がある。疲れていそうな時や何かに悩んでそうな時には「絶対大丈夫」、「大きいことやっていきましょう」、「仮にお金がなくなってもうちで追加投資するから攻めていきましょう」と、yutoriが自らのことを信じ、最大限ポテンシャルを発揮して、大きな未来を創り出せるように、常にポジティブな声をかけていた。

感性に圧倒され続けた1年半
投資してから、HPリニューアル、バーチャルインスタグラマー事業”VIM”のリリース、新たなD2Cブランドの立ち上げと躍進、そして実際にローンチには至っていないが裏で検討してた数多くの新規事業アイデア、そのどれもがとびきりクリエイティブでいつも圧倒されていた。
特に印象的なのは、片石さんの企画力だ。片石さんほど企画書でワクワクさせてくれる人には出会ったことがない。
片石さんが「今こんなこと考えています。」と企画書をメッセで送ってくる。その企画書を開くことがいつも楽しみで仕方がなかった。「どう思います?」と聞かれて「最高ですね!!!」と返すのがお決まりの流れだ。
私だけでなく、これまで事業会社、投資家、専門家など様々な人を紹介してきたが、誰もが片石さんの考えるアイデアに魅了され、ファンになっていくのを横で見てきた。本当にすごい。

御林からみた片石さんの魅力
そんな片石さんの魅力について改めて考えてみた。
企画力に象徴されるクリエイティビティもそうだが、片石さんの最大の魅力は純粋な愛だと思う。

片石さんは純粋にファッションやカルチャーが大好きな人だ。
その純粋な愛ゆえに、自分自身が圧倒的当事者だ。
その純粋な愛ゆえに、常に最前線の人から一次情報を取りにいく行動力が生まれる。
その純粋な愛ゆえに、第一線で活躍する多くの魅力的な人が片石さんの企画に巻き込まれていく。

加えて、片石さんはめちゃくちゃ人たらしだ。
生意気だけど可愛らしさを感じるそんな人柄は老若男女問わず心を鷲掴みにしてしまう。

この純粋な愛と人たらしはとんでもない巻き込み力を発揮する。そうした巻き込み力により、片石さんにはさらに多くのおもしろい情報が集まり、魅力的な人が集まり、彼のクリエイティビティはさらに刺激される。それがどんどん繰り返される。
こうして片石さんの純粋な愛が社会への大きなうねりへと進化し続ける。
最高の経営者だ。

最後に
思い出を振り返っただけでものすごく長文になってしまった。そろそろ終わりにしないと、「御林さん話長いっす。www」と片石さんに怒られてしまう。

最後はyutoriへのメッセージで締めたい。

本当に最高の時間をありがとう。
片石さんの純粋な愛を源泉にyutoriが社会へ大きなうねりを生み出す瞬間を、何度も近くで見れたのは本当にワクワクする幸せな時間だった。
これからファッション業界を代表するZOZOと一緒になることで、そのうねりはどれだけ大きくなるのか、どんな新しい未来を創り出すのか、今から楽しみでしょうがない。

その姿を近くで見ることができなくなるのは少しさびしいし、生意気だけど可愛い片石さんと離れるのはかなりさびしい。
また疲れたり、悩んだり、誰かに元気づけてほしくなったら、いつでも連絡ください。

カズマさん、これからも片石さんとyutoriを支えてください。カズマさんという存在がいるから片石さんもyutoriメンバーも自由にそのクリエイティブを発揮して暴れることができていると思っています。

御林はyutoriの魅力に取り憑かれた一人の人間として、これからもそのポテンシャルを信じ続けます。
片石さん、カズマさん、yutoriのポテンシャルはまだまだこんなもんじゃない。
どこまでもいける。そう本気で思ってる。

これまで本当にありがとう。

「洋服が好き」という気持ちで、好きな人と好きなことをやっています。