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虹のボール April.2023 

一年を通しての染と、重ね染めとで、色相環となった毛糸たち。ひとつひとつ、カセから玉にしつつ、虹色のボールを生み出した。

どの色にしようかと、毛糸玉の入った箱を覗き込むと、わたしを使って!と声が聴こえてくる気がするくらいに、エネルギー満ち溢れたカラフルさ。

未経験ゾーンの編み物だけど、繰り返すことで、手に馴染み、先を見通せるようになり、落ち着いてひとあみ、ひとあみを重ねられるようになってきた。
幼稚園でA3の頃に子どもたちが日々編んだボールと、ナーサリー時代の誕生日には、シーパイ先生から小さなお人形と毛糸ボールの贈り物

お手玉も含めて、ボールがけっこうある。毛玉だらけとなっても、思い出と共に現役だ。力を込めたって、優しいあたり(笑)

ボール紙にチクチク、クルクルと通していく
バーンラックスタイルのボール。

きいろのグラデーションのボールを作りたくて、放射するようなひかりのきいろたちと、恵みをもたらすような命のきいろとで、綿を詰めて両面を仕上げると、目にも眩しいものが現れた。
今度は青のグラデーションを制作中‥。

キウイの蔦をベースにして、上下上下と繰り返す。

編むことで感じる色彩と、紙に描くことで感じる色彩と。感じる時間軸がそれぞれだけれど、必ず、ハッ!と息を呑む美しさに出会う瞬間は同じくやってくる。
そこに潜むものをすくいあげる。どんなことをしていても、その瞬間のためでしかないのかもしれない。

木が鉱物となった石が鎮座
かけてもいいし、置いても良し。

 

台所のサンキャッチャーから降り注ぐ虹

見渡せばあちこちに虹色のある空間。
いちばんの虹色はやっぱり、人間の心の中にある。どんなグラデーションも美しい。
色彩を学ぶにつれ、ひとりひとりの心が持つグラデーションに対して、淡々と良さを感じるようになった。
ここにも、マクロコスモスとミクロコスモスの照応を、呼応を、感じずにはいられない。



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