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2020 J2リーグ開幕戦 モンテディオ山形vsジュビロ磐田 〜もはやお家芸〜

1.はじめに

いよいよ我らがJ2リーグも2020シーズンが開幕しました。
我が軍は、いきなり昇格候補と目されるジュビロ磐田との対戦。大方の予想通り、磐田は強かったです。我が軍もチャンスが無かった訳ではありませんが、チームの成熟度、選手個々のコンディション等、様々な部分で及ばなかった気がします。
さてここでは、試合中の気になった点をピックアップし、つらつらと駄文を書いてみたいと思います。よろしくお願いします。
因みに、これは1試合を通じたレビューなどではございません。レビューが読みたい方は他のレビュワーさんのを読んでください。よっぽどタメになります。

2.試合結果とスターティングメンバー

●モンテディオ山形 0 - 2 ジュビロ磐田○

<得点>
磐田:小川(航) 前半13分
磐田:小川(航) 前半35分

スターティングメンバーと初期配置は以下の通り

磐田戦スターティング

試合は、前述の通り0−2での敗戦。
1失点目は、磐田後方からのロングボールが山形左サイドのDFライン裏に流れた所に磐田DH山本が反応し、角度の無い所からのシュート。山形GK櫛引が止めきれずこぼれてしまったボールを磐田FW小川(航)に詰められ被弾。
2失点目は、磐田CKにて、小川(航)にマークを外されヘディングにて被弾。
小川(航)の決定力、ルキアンの卓越したポストワーク、磐田左サイドの大森と宮崎、そこにDHやFWが加わったコンビネーションによる山形DFのラインブレイク等、昨年からの積み上げと新戦力の融合が進んでおり、流石は昇格候補のチームでした。
一方で我が軍においても、得点には至らなかったものの、ビルドアップ時スペースに顔を出してのパスコース確保であったり、立ち位置移動による相手の釣り出しでスペースを空け、そのスペースから磐田DFライン裏への侵入を狙ったりと、今季目指しているスタイルの片鱗が見受けられ、個人的には今後に期待の持てる内容だったんじゃないかと思います。まあ、もはやお家芸と言っても過言ではない、開幕戦での選手のコンディションの悪さはなんとかせぇよとは思いますが・・・・。

3.現状確認出来た今季の新たな試み

3−1.DFラインからのビルドアップ

実戦でどういう戦い方をするのか確認出来たのは今回が初めてでしたが、石丸監督がインタビューで語っていた通り、ボール持って主導権を握るサッカー→GK含めた最終ラインからパスを繋いで前進するスタイルの確立を目指す様です。

我が軍のDFラインの選手達において、足元が得意な選手は多くはありません。その中で、相手に強くプレッシャーを掛けられようと、可能な限りショートパスを繋いで前進しようというチームとしての意思が確認出来ました。
その部分で昨年のチームと異なるのが、最終ラインの選手(主に左右のCB)がパスを出した後に、パスの受け手の後方以外のパスコースを確保する為にポジションを取り直している点でした。
例えば、右CBの熊本から大外にいる右WB三鬼にパスした後、熊本が磐田DH脇付近まで上がり、三鬼の横方向へのパスコースを確保する場面なんかは何度か見られた形でした。
そこから次項3−2にも繋がる話になりますが、パスを受け直した熊本がシャドーやトップへ縦パスを入れる役割を担う場面も見られ、昨年の様に出し所が無く相手DFラインの裏目掛けて大きく蹴り出す、という事がほぼ無かったのは良い傾向だと思います。

最終ラインビルドアップ

3−2.位置取りの変化と縦パス

もうひとつ目に留まったのが、中盤から前の選手、特に前線の選手の位置取りでした。CBやWBがボールを持った際、スッと相手から離れて相手選手の中間位置に移動し、縦パスを呼び込む動きです。
前線の3人は、それぞれ状況に応じて、縦パスの受け手となるべく相手から離れてスペースに顔を出す動きを繰り返していましたが、特に中央にクサビの縦パス(斜めのパス)が入る事で、そこから同サイドの相手DFライン裏を突いたり、DHに落として逆サイドに展開したりと、その後の展開にバリエーションが産まれていました。
(※昨年は、この役割(パスの呼び込み)は主に同サイドのシャドーが請け負っていた為、そこで詰まると、最終ラインに戻すか大きく蹴り出して1トップ頑張ってー!になる事が多かったので、その部分では着実に進歩していると言えます。)

この動きが目立っていた崩しとしては、前半31分の場面が象徴的かと思います。
山形右サイドで渡邊と三鬼がパス交換しつつ磐田左SBを釣り出し、磐田左SB-CB間を広げる
→(この時は中央で大槻と山岸がポジションチェンジし、パスを呼び込んだのは山岸でしたが)三鬼が中央の山岸にクサビのパスを入れる
→山岸はワンタッチで空いている磐田左SB-CB間へフリック
→渡邊が走り込んで相手ペナルティエリア侵入

位置取りと縦パス改

4.最後に

今季見られた新たな試みとして、ビルドアップや縦パスについて書きましたが、細かい所では、出し手と受け手のタイミングが合わなかったり、イージーなパスミスで勢いを殺してしまったり、誰とは言いませんがトラップミスで簡単にボールを奪われてしまったりと、まだまだコンディション的にもチーム的にも途上である事が明るみに出た試合でした。
また、今回は4バックで真っ向勝負に来てくれた磐田が相手でしたが、じゃあ同じシステムで噛み合う相手に対してはどうする?引いてブロックを敷いてくる相手に対しては?と、まだ未知の部分が多いのは確かです。
幸か不幸か、現状第2節から4節までの3試合が延期となり中断期間が設けられましたが、この期間を逆手に取り、選手のコンディション調整や戦術の浸透を深めて欲しいと思っています。
それでは、最後まで駄文にお付き合い頂き、誠にありがとうございました。かしこ。

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