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デュエマプレイス 第1弾環境を振り返る

 どうも、かーしょうです。なんか急にこういうのを好き勝手書きたくなったのでnoteにて拙文を投稿することにしました。主に、「私が好きなもの」に関する記事を、それをよく知らない人でも読みやすいような形でゆる~く執筆していこうと思います。

 さて、突然ですが皆さん、デュエマプレイスというアプリゲームはご存じですか?

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 このデュエマプレイス(通称:デュエプレ)は、人気カードゲーム、デュエルマスターズ(以下デュエマ)のデジタルカードゲーム版アプリとしてリリースされたもので、他のカードゲームで喩えるところの遊戯王デュエルリンクスみたいなモンです。リリースは2019年末、開発元はDeNA。DeNAさんと言えば、ポケモンマスターEX(通称:ポケマス)、マリオカート ツアーなどのゲーム開発を担当し、ポケモン、マリオという世界的ビッグコンテンツを利用しながら産業廃棄物を錬成した素晴らしい企業です。任天堂のデベロッパーチームが見たら泣いて逃げ出すんじゃないかと思わずにはいられないほどの華麗なるコケっぷりです。ちなみに余談ではありますが、同グループが保有するプロ野球チーム、横浜DeNAベイスターズは今季セ・リーグ6チーム中4位という成績に輝きました(トゥモアナ トゥモアナ♪)。 
 開発チームの礼賛は短く済ませるとして、決してこれらはこのゲームに対する皮肉ではなく、むしろ、紙の方のデュエマを昔からプレイしていた古参のファンからは「往年の人気カードや昔使っていた懐かしい切り札でもう一回遊べるんだ!」という感じで歓喜の声が各所から湧き上がり、ベータテストイベントでは多くの参加者が大満足、アプリリリース前からデュエプレは多くの注目を集めていました。かく言う私も、リリースの知らせを受けた時はバイブスぶちあげトンカツDJでしたし、リセマラには8時間くらい費やしましたし、現にリリース初日から現在に至るまでブランクほぼ無しでプレイしています。真性のドMですね。

 そんなデュエプレですが、ゲーム内における大きな特徴としてランクマッチという機能が実装されています。これは、プレイヤー各自が作成したデッキを使ってオンラインで対戦し、その勝敗によって変動するランクをプレイヤー同士で競い合う、というゲームモードのことを指します。デュエルマスターズではルール上、各々好きに組み合わせた計40枚のカードを1つのデッキとして扱い、その組み合わせはカードの種類が増えれば増えるほど拡がり、その数は文字通り無限大です。しかし、プレイヤーに様々なデッキが認識されるにつれ、「このデッキが強いらしい!」「このデッキはよく勝てる!」というように、攻略サイトやYouTubeなどを中心に強いデッキタイプがプレイヤー間で定着するようになります。そして、プレイヤーはその何種類かある強いテンプレートのデッキタイプを各自で調整しランクマッチで戦うわけです。そうした、強いデッキらが飛び交うランクマッチにおいて使用率の高いカード群のことを環境、環境で使われるデッキのことを環境デッキと言います。
 この記事では、定期的に新規追加されるカードパックの弾数ごとにデュエプレにおける環境を振り返っていこうと思います。デュエルマスターズの細かいルールに関する説明は文面だと明らかなオーバーワークになってしまうため基本的には割愛しますが、説明が必要な場合は記事の途中で適宜補足していきたいと思いますので、どうぞ宜しくお願いします。
  ※基本ルールはこちらから(公式)

第1弾「超獣の始動」環境

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 という訳で、前置きが長くなってしまいましたが環境振り返りやっていきましょう。

 また、本稿では、以下の2点に分けて環境を見ていきたいと思います。

①カードパックリリース前に注目されていた・高評価だったカード
②実際に活躍したカード・デッキ

それでは行きましょう

①注目されていた・高評価だったカード

 1弾は初弾ということもあり、デュエマの初期のカードが多く実装されました。そのため、カードの能力がぶっ壊れ、みたいなのはほぼ皆無で、カードの注目度はそのカードの持つファンからの人気度に比例する形となりました。ここでは、特に注目度が顕著だったカードを3枚紹介します。

1.ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン

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 デュエマの顔とも呼ぶべき、屈指の人気カードです。もし知らないという方は遊戯王の海馬社長でお馴染みの「ぶるぅあいず ほあいと どらごん」のデュエマ版と思ってください。現に、アニメ版デュエマの主人公、切札勝舞君もこいつを切り札に据えていました。現在でもその人気は健在で紙のデュエマの方でも、このボルメテウスを使うためにファンデッキを作る人も珍しくないほどです。やっぱ、かっちょいいドラゴンは正義でした。分かりやすいものです。
 そして、それは決してフロックではなくプレイヤーからの人気に恥じない強力な能力を持っています。その能力が「シールド焼却」。デュエマにはS(シールド)トリガーという戦況を一発逆転できるようなゲーム性があります。これこそがデュエマと他のカードゲームと大きく異なる特徴であり、デュエマの醍醐味でもあるわけですが、このボルメテウス相手に攻め込む際にSトリガーによる逆転のリスクを完全に無効化してくれる能力を持っています。また、このカードはリリースキャンペーンでアプリを登録したユーザー全員に1枚配布されていたこともあり、おそらく多くのプレイヤーが、「まずは、コイツのデッキを作ってから始めよう」と考えたはずです。

2.聖霊王アルカディアス

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 ボルメテウスが火文明カードの顔ならば、光文明カードの顔はコイツでしょう。アニメ版では、主人公・切札勝舞のライバルキャラである白凰君が切り札として使用。イケメンキャラだった彼の影響でコイツを欲しがったクソガキがかつて何人いたことか。
 その能力は「光文明以外の呪文を唱えることを封じる」といういわゆるロック効果。この効果はアルカディアス特有の能力で、1弾のカードプールにはこのような「~を封じる」という能力を持つカードはアルカディアス以外には存在していません。もし相手が光文明を採用していないデッキだった場合、コイツを出すだけで相手は呪文自体が唱えられなくなってしまい、かなりのプレイを制限され厳しい戦いを強いられます。また、パワーも11500と高く、パワーで殴り勝つということも中々難しいという1枚でした。

3.悪魔神バロム

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 はい、前の2枚よろしく、闇文明の顔といえるカードです。
 「聖霊←→悪魔」という感じで、アルカディアスと対をなすような存在のこのバロム。コイツもプレイヤーからかなりの人気を集めたカードで、要因はそのカードイラストかなと思います。邪悪や禍々しさを感じさせながらもその神々しさ、キッズたちが心惹かれるのも頷けます。
 また、やはり能力もド派手。「場に出た時、闇文明以外のクリーチャーを全て破壊」という豪快な破壊効果を有しています。アルカディアスが光以外の否定とするならバロムは闇以外の否定といったところでしょうか。相手が闇文明を使わないデッキならバロムを場に出しただけで100%相手のクリーチャーは全滅します。盤面の不利状況を一発でリセットできるバロムの高火力さは、下馬評を高めるには十分なスペックでした。
 ちなみに、筆者はこのカードが大好きです。

 ここまで主な注目カードを紹介してきましたが、では、これらのカードは実際に環境で活躍できたのか。1弾リリース後の環境を見ていきましょう。

②実際の環境

 先に結論から言っちゃいます。
 全員活躍しました。 順に見ていきましょう。

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 まずはボルメテウス。コイツはボルメテウスコントロール(通称:ボルコン)というデッキのフィニッシャー(ゲームを決めに行く係のこと)として活躍しました。主に火水闇や火光闇といった3色構成のデッキ構築が主流で、ゲーム序盤はゴースト・タッチ汽車男でハンデス(手札破壊)、相手が場に出したクリーチャーはデス・スモーク勇神兵エグゾリウスで細かく破壊、相手の盤面とリソースを枯らしたらボルメテウスを出し、その能力で逆転のリスク気にすることなく安全に殴っていく、というデッキです。こんな陰キャそのものみたいな戦法を見たらかつての主人公、勝舞君はどう思うでしょうか……?それはともかくとして、対応力が高くまたユーザー全員配布でデッキを作る敷居も他のデッキより低かったこともあり、多くのプレイヤーが使用。「手堅く確実に勝てるデッキ」として環境のトップとして君臨しました。ちなみにその強さが故、このデッキを愛用するプレイヤーを「ハンデスボルコンガ◯ジ」、「ボルコン陰キャ」と罵倒するプレイヤーも結構いました。勝舞君が草葉の陰で泣いてますよ??

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 続いてアルカディアス。コイツは自然光水の3色で構成された「トリーヴァアルカディアス」というデッキなどで活躍。序盤はフェアリー・ライフなどでマナ加速、エナジー・ライトで手札補充、準備が整ったらアルカディアスを召喚し相手の動きを縛り、ゲームを有利に進めていくというデッキです。光文明特有の守りの厚さで攻め込んでくるデッキに強く、何より先述したボルコンに対して有利がつくという点で強く、こちらも環境トップの一角として存在感を示しました。このデッキが環境で暴れられた理由は主に2つあると考えています。1つが、アルカディアスを除去できる対策カードがまだ少なかったこと。呪文の多くを封殺するアルカディアスを倒すには、主にクリーチャーで対処するしか方法が無かったのですが、11500というパワーラインを上回るクリーチャーは数体しかおらず、クリーチャーの能力で処理しようとしても扱いが難しかったり、すぐにリカバリーされてしまったりと1弾環境時点では中々困難な状況でした。そして2つめが進化元となるクリーチャーに恵まれたこと。このデッキで特に大きい存在だったのが光輪の精霊ピカリエ。アルカディアスの進化元になる上に手札を減らさないブロッカーという堅実な能力がシンプルながらも非常に強力で、アルカディアス以外のデッキでも幅広く採用、2弾以降の環境でも長く活躍することになります。ちなみにこのピカリエは紙のデュエマでは他のカードと比べ登場時期が割と最近だったこともあって無名な存在であり、デュエプレにおけるその評価の変わりようから「異世界転生してきたなろう系主人公」などと揶揄されていました。

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 続いてバロム。コイツはマナをひたすら伸ばして早いターンでのバロム召喚を狙う「ターボバロム」というデッキの切り札として存在。闇文明得意の除去を駆使して序盤を耐久しながら、最後はバロムの全体除去で反撃の芽を潰し、そのままゲームを決めに行くというデッキです。バロムを出してしまえば厄介なアルカディアスすら周りのクリーチャーもろとも破壊、あとから出されてもパワーで上回るため容易に殴り返すことができます。しかし、強力なデッキタイプではあったものの速攻デッキやボルコンにはバロムを出す前に圧殺されてしまうなど、苦手が多いデッキでもあり、そのため勝ちを安定して積み上げるのが難しく、結果的に使用率がそれほど伸びず環境の下位程度のデッキに留まるところとなりました。

 他で存在感を示したのは速攻、ビートダウン系デッキ群でした。
 速攻、ビートダウンとは、早いターンからどんどんクリーチャーを出していき相手プレイヤーをひたすら攻撃していく、言うなれば攻めに特化した攻撃的なデッキタイプのことです。このようなデッキはクリーチャー処理が上手いボルコンのようなデッキには不利ながらも、バロムデッキのように動きが遅いデッキには何もさせないうちに攻めきることができ、また不利なボルコン相手でも相手の動きが少し遅れようものなら速さで押し切ることも(たまに)できます。

その中で特に突出して活躍を見せた1つ目のデッキがクリスタル・ランサーを主軸に据えた「水単リキッド・ピープル」です。

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 クリスタル・ランサーも、説明こそ省きましたがリリース前から注目されていたカードのひとつで、高パワーかつ相手のブロッカーによる守りを貫通する「ブロックされない」という能力。このシンプルな強さから、紙の方では「小学生環境最強カード」と評価されていました。コイツの手にかかれば、アルカディアスのような守りが堅いデッキ相手でも、その守りを突破することができます。また、アクア・ガードアクア・ハルカスアクア・サーファーといった優秀な進化元によって安定性、攻め、守りを両立、更にビートダウン系デッキの宿命的課題である「リソース不足」という点も水文明得意の手札補充によって克服し長いゲームも戦えるようになったことで環境のメタの一角に定着しました。

 また、火自然水の3色で構成された「シータビート」も強力なデッキのひとつでした。このデッキは特筆すべき切り札はいないものの、序盤はマナ加速、中盤はペコタンミラージュ・マーメイドなどで手札を補充しながらクリーチャーを展開、終盤は高いパワーを持つ二角の超人ツインキャノン・ワイバーンで詰めるなど、こちらもビートダウンながら長いゲームを戦うのも得意な隙の少ないデッキタイプでした。ちなみにこの「二角の超人」というカード、その能力の汎用性の高さから様々なデッキに採用され今後も環境に長らく顔を出していくことになります。

 そして最後に紹介するビートダウンデッキが火自然で構成された、通称「赤緑速攻」。こちらのデッキは、もうとにもかくにも速度特化。1ターン目から場に出せる凶戦士ブレイズ・クローや2コストで除去耐性を持つクック・ポロンでガンガン殴りに行き、4、5ターン目には勝負を決めに行くデッキです。このデッキ、コンセプトが非常にわかりやすく、息切れしなかったらそのまま殴り勝てるし、息切れし始めたらそのまま相手にボコボコにされる、という色々な意味で単純で扱いやすいデッキだったためプレイミスが起こりにくく、また高レアリティのカードがほぼ無かったので初心者や無課金のプレイヤーにオススメなデッキタイプでした。

 他にも、詳しい説明は省きますが、速度とパワーを両立した「赤単ヴァルボーグ」、展開力と高パワーが持ち味の「青緑ビーストフォーク」、闇文明の代わりに光文明を搭載した「リースボルコン」など、環境が進むにつれ実に多くのデッキタイプがそれぞれで爪痕を残す結果となりました。

1弾環境まとめ

 結果として、「ボルメテウスコントロール」はリリース期から環境の終わりまで長く猛威を振るうこととなりましたが決して一強だったというわけでなく、プレイヤーたちがそれぞれのデッキの有利不利を読み合った結果、先述したとおり様々なデッキタイプが環境に存在することとなりました。数多くのデッキやカードがめまぐるしく入れ替わる、プレイ視点からしても興行的に見ても非常に良い環境だったと言えると思います。しかし、そうは言っても、初弾ということもあって実装されたカードの種類がまだまだ不足していため、環境のメタを張るのが容易でありデッキ構築の自由性が足りない、という点も否定出来ませんでした。そしてプレイヤーたちは、新弾の発売を待望するようになります。

 そして、リリースからおよそ2ヶ月後、待望の第2弾「伝説の再誕」が発売され、それと同時に1弾環境は終わりを告げることとなります。

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 果たして、第2弾環境ではどんなデッキが環境を牛耳るのでしょうか?ボルメテウスかアルカディアスかバロムか、或いは新弾収録の強力な切り札が暴れ回るのか。 
 ということで、簡単に第2弾への布石を打ったところで、長くなりましたが本稿を終えたいと思います。ご拝読ありがとうございました。

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