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【ClusterGAMEJAM】E-mo制作話(前編)【V活動記録4】

こんにちは。バーチャルクリエイターの柏葉くるみです。今回はおよそ半年前に行われた「ClusterGAMEJAM 2020 in WINTER」について振り返ってみたいと思います。

このイベントで制作したゲームである「E-mo」には強い思い入れがありいつか記事にしたいと思っていたのですが、思い入れが強すぎて言いたい事がまとめられず、今までなかなか記事にできませんでした。ですが半年経って気持ちがリセットされた今なら書けるのではないかと思い、この記事を書くことに決めました。

時間が経った今でも話したい事が沢山あり上手くまとめられるか不安ですが、よければ最後まで見てくださると嬉しいです。


(補足)ClusterGAMEJAM,E-moについて

ClusterGAMEJAM 2020 in WINTERとは
 バーチャルSNS cluster で去年の12月頃に開催された、48時間でゲームを製作するオンラインイベントです。

ゲームジャム公式サイト


E-mo
 私がこのイベント中に制作したゲームです。自分を動かしている感情の源になっている物語を巡り前に進む、探索&ちょっぴりアクションな内容です。

イメージ

E-mo

 現在も公開されているので、是非プレイしてみてください!


コンセプトについて

①アイデア出しについて

いつも私はアイデア出しをする際、クリスタ等でお題に関するワードを適当に書いていく、ブレインストーミングもどきを行っています。

ブレストはアイデアを出すことを目的していますが、私のこの作業ではアイデア探しというよりかは創作に対するモチベーションを生む事を一番の目的として行っています。

イラスト

アイデア出しに使用したメモ書き
(今改めて見ると、何を書いているのか分かりにくいですね)

ワードから連想ゲームのようにアイデアを出していき、しっくりするアイデアが出たらそのアイデアを中心に思考を広めていく、といったようにコンセプトを練っていきました。

この方法は共同制作には向いていないので、複数人でゲームジャムに参加する人は素直にブレスト等をやった方が良いと思われます。



②コンセプトについて

今回のゲームジャムのテーマは「溢れるエナジー」だったのですが、私にとっての「エナジー」は、飲食物等の実体な物よりも、「モチベーション」や「感情」等の心理的なものが身近で大切にしているものだと考え、感情を中心にテーマにゲームを作る事になりました。

ここからテーマの「溢れるエナジー」に合わせるべく設定やビジュアルを考えまとめ、E-moの大まかな設計図が生まれました。

E-moのメインコンセプトは「溢れる感情」で、不確かなものであるを体感してもらう事を目標としてゲームが進行していきます。

そんな重要な要素である心をゲーム中では「喜怒哀楽」で表現していたのですが、製作中、「自分のわくわくやモヤモヤ達を『喜怒哀楽』で表していいものか?」とは思いました。

ですが、分かりやすくするところはしっかりと分かりやすくしようと決め、その4つのカテゴリーをベースに感情表現をすることにしました。また、ゲームというものはルールの下で成り立つものなので、あやふやな概念である感情をルールと絡めやすい形にするという意味でも喜怒哀楽という表現は適任でした。


また、「溢れる」と「エナジー」という言葉は炭酸飲料のイメージが強かったので、タイトルやアクションパートの背景等、色々なところに炭酸飲料要素を詰め込んでいます。

溢れる→液体のイメージ
エナジー→エナジードリンク
溢れる感情→学生→炭酸飲料(放課後によく飲んでいました)


VRゲームは通常のゲームと比べ「体験」という側面が強いという特徴があるので、E-moはその側面を生かしゲームへの没入感を上げたかったので、プレイヤーにストーリーを「観測」してもらうのではなく、アクションパートやプレイヤーへの問いかけのメッセージを通してストーリーを「追体験」してもらう事を重視したゲーム構成にしました。


(閑話休題)サムネについて

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サムネの最終案。

先ほどの章でお話をしましたが、E-moの物理的なモチーフ(?)として炭酸飲料があったので、サムネにも大々的に使われています。

このサムネは結構お気に入りですが、ゲームの内容が全然伝わって来ないのでマーケティング的(?)に考えたら0点なサムネのように思います。
ですがゲームジャムは審査システム上、どんなに酷いサムネでも審査員が必ず見るという特徴があるので、48時間という限られたリソースの中ではそこまでサムネは重要じゃないなと考え、このサムネデザインでまとまりました。ゲームジャムではこういう取捨選択が一番大事な気がしています。

名称未設定-1

初期案。
なんとなくプレステ初代の頃のゲームソフト感がある気がします。

タイトル

ちょっとグラデーションを付けたバージョン。
前が白文字なのに背景色が薄かったので、最終案ではメリハリをつけるべく
もうちょっと濃くなっています。(あと日本語読みを付けました)


こうやって見ると意外と試行錯誤してましたね。

それはそうとして、時間に余裕がある今新しいサムネを作るとしたら、どんなサムネにするのかな...?

(2023年2月追記)こうなりました

VRChat向けリメイク用のサムネ

個人的に選ぶ、E-moの小アピールポイント

①ボリュームのあるゲームが出来たところ
 開発時間が48時間と限られていましたが、内容も濃くそこそこ長時間遊べるようなゲームが出来たのは手前味噌ですが良く出来たなと思っています。特に今回のゲームは詰め込みたい要素(物語)が多かったのですが、ボリュームは生かしながらも途中でなるべく飽きないようなゲーム構成に仕上げるのは中々大変でした。
 後々のゲーム製作にも今回のゲーム構成の考えは生かしたかったのですが、今回のゲームが結構特殊なゲームなので再現性が薄いかなと思います(次回作の〇▽〇△ではあんまり上手くいかなかったです)。

②説明がほとんど無かったところ
 制作時に一番気にしていた所といっても過言じゃないレベルで気にしていました。VRは空間や体験が通常のゲームと比べて現実に近いので、説明文が世界観の中で浮きやすいなと思っていて、特に今回はストーリー系ゲームで世界観が特に大事だったので、なるべく説明文を減らす努力をしていました。
 かと言って説明が無いとプレイヤーは迷ってしまうので、演出で誘導したり世界観を壊さない説明の仕方を探したりと色々こだわっています。

例①最初の教室の黒板
「ノートを集めると次のステージに行く」というルールを、教室という世界観に溶け込ませる形で提示しています。
例②右下のジュース
「ノートを見ると右下のジュースが注がれる」→「全部溜まると何かが起こる?」→「とりあえずノートを集めてみよう」という感じでノート集めに誘導しています。


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右下のジュースだけで誘導できるかなと思いましたが、後から不安に思い追加した誘導文です。実況プレイ動画を見た感じ、追加して正解でした。

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右下のジュース。
GUIが多すぎると没入感が薄まると思ったので最低限にしています。

(閑話休題)実況プレイイベントについて

ゲームジャム終了後にVTuberの方々がゲームジャム投稿作品を実況プレイするというイベントがあり、ありがたい事にE-moも取り上げて頂きました。本当にありがとうございました!

(E-moは34:50くらいからです!)

自分のゲームを誰かがプレイしている所を見るのが恥ずかしくて、実は私はこの映像をまだ見れていません

リアルタイムで一応見ていたのですが、終始悶えていたり叫んでいたので1%も見れていませんでした。

今記事を書きながら見ていました。(おもらし埼玉で草を生やしてました)


あとがき

書ききれないので後編に続きます。

今回は制作話に集中していたので、次回はストーリーに関しての話を中心にしたいと思っています。とりあえず今話題として考えているのは、

・自分自身と向き合いながらの制作
・感想が結構人によって割れた事
・公開が滅茶苦茶怖かった事
・ノートについて
・黒板文字について
・E-moでの反省点

です。もしかしたら話したい事がまた増えるかもしれないのですが、その時は後々編を作ります。



最後まで読んでくださりありがとうございました!次回に続きます!

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