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10光年の彼方から会いに来てくれた、新たなヒカリ。デレマスShout out Live!!!感想

 2023年9月9日・10日に開催されました『THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS Shout out Live!!!』、キャスト・バンド・スタッフなど関係者の皆様、現地・視聴で参加の皆様、お疲れさまでした。大変素晴らしい公演でした。
 私はDay1配信、Day2現地での参加となり、大いに楽しみ、感動し、現地で愛を叫ぶことができました。記憶が風化しないうちに記録として出力しておくため、特に印象に残った楽曲や公演全体への感想などを記載していきたいと思います。


1.個別の楽曲について

 メンバー選出の意味合い、ロックアレンジ、ライブ初披露、声出し初披露、そしてサプライズ披露など、いつにも増して感情を揺さぶられるような楽曲が多かったように感じます。膨大に時間をかけて書いていても記憶が薄れていってしまうので、特にこれはというものに絞って以下に挙げます。

両日:純情Midnight伝説

 なんだこのメンツは……あまりにもゆるふわすぎる。オリジナルユニット「炎陣」がリッターのカスタム車(藤本里奈はともかく)だとするとこっちは原付ノーマル車か?しかし原付にも味があるように、頑張って出力を上げているアイドル達を見るのもまた面白味があって応援しようという気持ちが一層強くなります。

両日:Dreamy Anniversary

 Day1では、この曲で望月聖役の原涼子さんが初登場。歌詞のとおり「今日が記念日」、しかし初登場とは思えない堂々とした姿と歌唱力の高さに驚かされました。
 そしてこの時は予想もできなかった、初登場とは思えないDay1・Day2での活躍。両日合わせて9曲、延べ13回の歌唱ってもう普通に組み込まれてる登場頻度なんだが。子役出身だからとか若いからとかで納得できるレベルを遥かに超えている…なんだこの逸材は…

両日:ミラーボール・ラブ (Shout out Arrange)

 Day1では、この曲まではバンド演奏用のアレンジで各楽曲を披露してきた中、楽曲自体に初めて大幅なアレンジを加えてきた。しかもデレのEDM代表のようなこの曲を。これはもう7th名古屋と7th大阪の融合。まさかミラボでロックというかメタルのようなコールをすることになるとは思いませんでした。

両日:Drastic Melody

 Day1はオリメンのいわゆる相方による編成。原曲だと完全に青のイメージなのに、バンド演奏も相まってこんなに赤い曲になるのかという驚き。編成によって曲の味わいも全然変わってくるのが面白味でもあり強みでもあるなぁと改めて実感しました。

両日:Twilight Sky

 両日ともアンコール前の最後の曲として全員で歌唱。7th大阪の時とは逆で、今回は木村夏樹がいて多田李衣菜がいない。でも、だからこそこの曲はやって欲しかったし、これ以上ない場面に持ってきてくれた。7th大阪はロキエモやったんだったな……という記憶と共にしみじみと聴いていました。何度聴いても歌詞が良すぎる。

Day1:Little More

 初披露の三船美優さんソロ2曲目。初視聴なのに何故か既視感を覚えましたが、後から考えたらSS3Aの『Last Kiss』が無意識に思い出されたのだと気づきました。あの時も初披露。今回レーザーライトでステージに描かれた2つの円が、SS3Aの映像演出を彷彿とさせます。原田彩楓さんの歌唱やダンス、表情などの表現も美優さんそのもので、やはりSS3A当時に感じた重さを今回も、いや、更に重く感じました。
 そしてキーボード・バンマスの滝澤さんのまさかのサックス(写真見たらアルトでした)。間奏のソロ部分+少々とはいえ、リード楽器だし移調楽器だし譜面通り吹けばいいわけじゃないしサックスって難しいんですよ…「挑戦させていただきました」とかいうレベルでは普通あんなに吹けないんですよ…

Day1:Rockin' Emotion

 これもやるだろうと、やって欲しいと思ってはいましたがまさかアンコールを挟んでトワスカからのロキエモ!?やっぱり生バンドがあるとエモさと熱さが違う。しかし、Day1だけだったというのは逆に意外。

Day2:トキメキは赤くて甘い

 辻野あかりのソロ曲ですが、個人カラー赤の3人編成での歌唱。いや、赤というより「紅薔薇」「紅玉」そして『紅』の紅繋がりということでしょうか。
 以前なら安定感のある二人に支えられる梅澤めぐさんという印象になったかも知れませんが、今や自分のソロ曲で二人を引っ張っていくような圧倒的センター力を備えた姿に成長しています。

ライブとは全く関係なく、近所の八百屋で見つけた山形りんご

Day2:Next Chapter

 総選挙予選Bグループの上位曲で初披露、そして遂にライラさんの、ライラさん役の市ノ瀬加那さんの初登場。この日に現地にいられて本当に良かった。あみあみチャンネルニューエイジの頃から知っていた声優が、まさかデレに来てくれるとは思ってもみませんでした。実際にステージで歌い踊る姿を見ても、紛れもなくライラさん。ありがとういちかなちゃん。

Day2:ソウソウ

 声出し有りでは初披露。良かった。この日に現地にいられて本当に良かった。コール前提の曲でコールできないことほどツラいことは無い。この曲に限らず、コールできるようになってからの現地では歌詞通りこういう感情です。ありがとうイノタク。

おおげさな声あげて地球の裏側まで 好きな色を好きな歌を思い切り叫ぶよ

ソウソウ 2022年 作詞:MCTC 作曲・編曲:TAKU INOUE 歌:ナターリア(生田輝)

Day2:WET

 初披露の星輝子ソロ3曲目。公演の数日前にリリースされた曲のため押さえていなかった…でもコールはそれなりにできたと思う。それにしても、この曲に限らず松田颯水さんの顔のキマり具合はさすが。

Day2:アタシポンコツアンドロイド (Shout out Arrange)

 なんだったんだこれは…。原曲が跡形も無くなっていたのでコールが反射的に出てこなかった、というか原曲どおりのコールでいいのか躊躇した。
 これに関してだけは意味付けとか含意とかを考えようとしても無駄な気がする。酔っぱらってるときにふざけて決めたと言われた方が納得できる。


 これ以外にもセレブレイト・スターレイルとかHardcore ToyworldとかなみだのくにとかAthanasiaとかD-ark L-ily's Grinとか、特にDay2現地で聴いた曲にはもう想いがいろいろありすぎて考えがまとまっていないので今回はひとまずこのくらいで。しかし、アンダーザデスクの編成で既存曲かユニット新曲があるのではないかと思っていましたが予想が外れました。


2.公演全体について

 やはり生バンドの参加ということで7th大阪のロック公演が最も似ている形式。かつ、名古屋でミラーボール・ラブといえば7th名古屋のダンス公演が連想される。ということで、この2公演の融合形式…という考え方もできるのですが、個人的には「SS3Aをダンス公演として、本公演はSS8Aロック公演」という位置づけにしたのではないかと考えています。
(私にとってはSS3Aがアイマスライブ初現地参加で特に印象が強いため、そのように脳内で結び付けているだけかもしれません)

 デレマスのライブは基本的に毎回バックダンサー有りのパフォーマンス形態をとっていますが、その中でもSS3AはダンサーオンリーのパートがあったりEDM風のアレンジがあったり、ダンス色がかなり強い異色の公演だったと記憶しています。
 それに対して今回は珍しくダンサー無し、7th大阪同様にバンドがキャストと同列の主役として扱われ、生演奏だけでなくロックアレンジも多数あり。デレステの周年ライブとして並べて考えれば、ダンスに対してロックという見方ができるでしょう。
 とすれば、2022年9月の#cg_ootdはポップス公演だったと考えることもできるかも知れない。いや、さすがにこじつけが過ぎるか。とは言っても、7th3公演Blu-rayの廉価版も出るしまとめて再確認してみるのも面白いかも知れませんね。3公演分買っても2万円以下というのは相当お値打ち。

 座席の配置に関しては、最近のデレマスライブに現地参加していて相当に心配していた部分です。10thファイナルの柱事件、コンステの見切れSS席事件、よまつりの四隅クソデカモニター事件。今回は……展示場だしフルフラットになるのは仕方ない。Cブロックから後ろあたりになるともうステージは見えないのでモニターを見るしかないとはいえ、席位置は運としか言いようがないのでチケット取れただけ良いと諦めもつきます。むしろ、運営側が変なことをしていないというだけで十分許容範囲内です。
 なお私はD13ブロックだったのでステージはまったくと言っていいくらい見えていません。上段にいたドラムの山本さんくらいは見えました。もうちょっとデカい箱でと思わなくもないけど、アソプレでこの位置ならもう諦めるしかない。デカい箱でやるにはそれだけの集客が見込めなければならない。だから落ちようがハズレ席を引こうが、現地チケは申し込み続けなければならないのだ、という気持ちになれます。

 一方、配信環境については運営側も補填措置を取るくらい障害が発生。高負荷により視聴できない人が結構いたようです(私も配信が止まる事象が数回発生し、その都度数十秒見れませんでしたがリロードしたら復帰できました)。これは単に配信勢の規模を見誤ってリソースを割いていなかったということになるでしょう。現地のキャパが少なかったり地方だったりする以上、配信勢が増えるだろうとは予測できたはずですが、それ以上に多かったということなのか。もし現地チケ申し込み数を目安に見積もっていたためリソース不足を起こしたというなら浅はかというほかありませんが、好意的に見るなら、それだけ潜在的にはデレの集客力があると言えます。


3.各キャストとアイドルについて

 本公演で最も注目されたであろうキャストは、初出演の原涼子さん市ノ瀬加那さんでしょう。フラスタもすごい数でした。聖もライラさんもかなり人気のあるアイドルではあったものの、それ以上に人気アイドルのひしめくCoolの中にあっては全体としても属性としても総選挙で上位に入ってくるのはなかなか厳しかった……。いろいろ賛否はあるものの、今回の総選挙の形式でキャストが増えたことは純粋に喜ばしいことです。キャストのお二人も期待を上回るパフォーマンス力や実在性を見せてくれて本当に嬉しい。今後の活躍に更に期待が持てます。
 ライラさんはモバマス内での登場からちょうど10年。聖は12年弱。それだけの年月が経ってもなお、まだ新たなヒカリに出会える。何光年もの遥か彼方で輝いていた星々に辿り着いた……いや、星の方から会いに来てくれたような感覚になります。そして、まだ出会える可能性のあるヒカリが90人分以上残っている。シンデレラガールズの異常なところでもあり、他コンテンツどころかアイマス他ブランドにも無い強みです。次はイヴがどのような輝きを見せてくれるのか。今後が楽しみです。

 余談ですが、この2人のアイドルは偶然にも「望月(満月)」と「カマル(天体としての月)」で月繋がり。どちらも三日月のことではありませんが、トワスカの「三日月も綺麗だよね」の歌詞がこの2人を表しているようでもあります。

 この2人以外に、個人的に一際目を引いたキャストがいらっしゃったので挙げておかねばならないでしょう。金子有希さんです。長い手足を活かしたダイナミックで躍動感のある、それでいてキレキレというわけではなく高森藍子の柔らかさも見えるダンス。比較的低音のため落ち着きと優しさを感じさせるボーカル。藍子らしい柔らかな微笑みを絶やさず、表情でもアイドルを表現するビジュアル。出演されたライブでは毎回感心しているのですが、今回も素晴らしかった。


4.最後に

 今回も素晴らしいライブでした。キャストのパフォーマンスは皆さん素晴らしかった。初登場の方も、そうとは思えないくらいにアイドルそのものの姿を魅せてくれました。会場は狭い箱だったからこそコールが全体に響いてキャストにもよりダイレクトに届いたでしょうし、運営側もそれを考慮してこの場所にした……とは考えすぎかも知れませんが、結果全てが良かった。
 次はユニットのライブツアーが決定と言うことで、どういうコンセプト、選出ユニット、開催場所になるのか楽しみで仕方がありません。アイドルの出身地や縁のある地域と絡めた編成になったりするのでしょうか。


余談:名古屋遠征と「でらます」

 今回の開催地が愛知ということで、人生で初めて名古屋市内に宿泊して観光らしい観光をしました。北海道から鹿児島まで、沖縄を除き日本中いろいろな所を巡っている私ですが、実は名古屋駅は伊勢・熊野に行く乗換のために降りたことしかなく、そのついでに熱田神宮に参拝したことがあるだけで観光もグルメもほとんど未経験でした。
 そんな中、「でらます」と銘打っていろいろな店舗とコラボしているのは名古屋観光の動機付けにもなりました。個人的には非常に効果的な施策だと思います。

 まず名古屋駅に到着してすぐ「矢場とん」で味噌カツ。エスカ店に行きましたが、開店前から80人近くの凄い並び。でも回転と店内オペレーションが異常にスムーズで、まさか列最後尾についてから1時間で食事し終わって退店できるとは思わなかった。

 夜は「味仙」で台湾ラーメン。以外に小ぶりな丼で、量は物足りないかなと思ったけど唐辛子とニンニクで炒めた挽肉のパンチが胃袋に響いてけっこう満足感は高い。でもかなり辛いので苦手な人には厳しいかも。
 朝はホテルの朝食バイキングでひつまぶし風ごはん、小倉トースト、手羽先など。専門店とは比べるべくもないが、ここで名古屋グルメを一応押さえておけたのはありがたい。

 駅周辺に「でらます」のコラボ店も複数あり、何か所か回れました。私が行けたのは「矢場とん」の他には青柳総本家と名鉄観光くらいでしたが、あまり時間的余裕もなかったので仕方ない。マウンテンに行くにはかなり余裕持ったスケジュールでないと。
 しかしあれだけ多業種の企業・団体とコラボし、それにマッチしたアイドルをキャスティングできるというのはデレの層の厚さを感じさせます。



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