見出し画像

隠れ(?)清掃員による、BiSH紅白落選のお気持ち表明

「今年の年末は絶対ここに戻って来て、紅白に出ます!」
引用:BiSH 3.5thAL「LETTERS」初回限定盤同録DVD「NEW HATEFUL KiND TOUR FiNAL」より

2020年1月23日。
「NEW HATEFUL KiND TOUR」通称「NHKツアー」と名付けられた全国ツアーのファイナルにて、BiSHのリーダー的存在であるセントチヒロチッチは2020年の目的地を告げる言葉で締めた。

場所はそう。NHKホール。毎年大晦日に行われる紅白歌合戦の舞台であるその場所で、2019年立つことができなかった目的地を告げ、集まった清掃員に一つ目的地を示し、大いに盛り上げた。
本来ならばこのツアーの合間である2019年末に紅白に出たい!そんな意図を持ってツアー名で大々的にアピールしたが、2019年BiSHは紅白歌合戦の出場が叶わなかった。そんな中でのセントチヒロチッチの宣言であった。

とはいえそれは絵空事ではなく、国内の最大目標を東京ドームに掲げ、幕張メッセと横浜アリーナでのライブを成功と、徐々にゴールに近づきつつある彼女達には実現可能な目的地であった、と私は思っていた。


2020年11月16日。発表された2020年の紅白歌合戦のアーティストリストにBiSHの名前はなかった。

準備はできていているものだと思っていた。NHKの歌番組、渋谷ノオトに複数回出演を果たし、NHKにて放送の人気アニメの「キングダム」のエンディング曲としてTOMMOROWを提供。その他にも他局歌番組にて生放送での歌披露も数多く経験した。行けると思っていた。だが2020年の目的地には届かなかった。

紹介記事の中に出演者選択の基準になったであろうコメントがある。

今年のテーマは「今こそ歌おう みんなでエール」。「2020年12月31日、日本中の視聴者に歌でエールを送りたい、そんな思いを込めて私たちは今年の紅白歌合戦を作り上げたいと思っています」と伝えつつ「今こそアーティストたちの思いのこもった歌でみんなにエールを送りたい。コロナによって傷つき疲れ切っている人々の心を癒し、少しでも明るい気持ちで2021年を迎えて欲しい。今年の紅白歌合戦のテーマにはそんな思いがこめられています」としている。
引用元:ORICON MUSIC

こう綴られていたことで、より私は落選に悔しさを覚えることとなった。

2020年。新型コロナウイルスにより、世界は未曾有の大混乱に陥った。
3月。緊急事態宣言発令。ライブハウスは休業を余儀なくされたばかりか、イベントの自粛。アーティストである彼女達はパフォーマンスの場を失った。

しかし彼女達は想いを届けるため、一つの答えを出す。

7月22日。メジャー3.5枚目のミニアルバム「LETTERS」の発売である。

あまりに突然に世界は予告もなく変わり果ててしまって
あまりに突然に世界は真剣に残酷な判断しちゃった

というAメロで始まり、

全て届けるよ胸の中
ださい姿も全部晒そう
あなたいるこの世界守りたいと叫ぶ
見えない明日は待たない
今もあなたの無事を祈る
絶対距離は遠くないんだ
今も近くにあるんだ


以上、歌詞引用:LETTERSより
作詞:松隈ケンタ、JxSxK

のサビに繋がる、タイトル曲「LETTERS」を始めとして、先述の「TOMMOROW」に加え、アユニDの「スーパーヒーローミュージック」、モモコグミカンパニーの「ぶち抜け」、セントチヒロチッチの「I'm waiting for my down」とメンバー作詞の曲で想いが綴られ、歌われたBiSHからのあなたへ向けた手紙である。

LETTERSTOMMOROWスーパーヒーローミュージックI'm waiting for my down全曲視聴movie


言葉もなく泣いた。ただただ泣いた。
2月29日のニコニコ生放送でのノーオーディションライブでのお布施や4月10日に始まったWACKによるクラウドファンディング企画でお布施を完了し、グッズでお布施、チケットを払い戻しせずにお布施…助けるのは俺達だ!なんて息巻いていた。
でもやっぱり助けられてたのは、支えられてたのは自分だった。

続くコロナ禍。辛く、苦しい毎日でも彼女達が頑張っているから、歌で届けてくれたから生きて来れた。いつかまたライブ会場でその生の歌声が聴けると思って生きてきた。

だから落選を受けて、彼女達の歌は十分に「コロナによって傷つき疲れ切っている人々の心を癒し、少しでも明るい気持ち」を伝えるに相応しいグループじゃないか!と正直言い掛かりを付けたかった。悔しかった。一晩中なぜ足りなかったのかを考えていた。答えに辿り着くには選定者ではない限り難しいのだけど。

一番良いのはきっと自分みたいに彼女達が届けてくれたLETTERSに支えられた人間が彼女達を伝えることなんだろうな、と。その声を拡める他ないのだな、と。清掃員やWACK SLAVEのみならず、きっともっと多くの人達の支えになってもらわねば紅白には辿り着かないのかなぁ、と。
で、一筆書いた次第。

持っているコンテンツがサッカーの、Jリーグの鹿島アントラーズサポーターというコミュニティに属している以上、拡散なんてのは期待できるわけもないのだけど、少しだけでも認知に繋がって欲しい。そんな気持ちで綴った雑文である。

12月24日、東京代々木第一体育館。今年の最後に彼女達に伝えるチャンスがある。仕事と財布と相談しながら、まだ行けるか微妙な状況下。感染者も増え、地方からの上京もどうなっているかはわからない。(物理的に難しいかもしれない)
それでもきっと、来年はコロナ対策を万全にしたこのライブを引き金に(物理的に)行ける状態でライブがあることだろう。

12月24日になるかもしれないし、そうじゃないかもしれないし、その時になっても観客は声を出してはいけないかもしれない。それでも行った時にはありったけできることで、感謝の気持ちも、紅白落選の悔しいさも、全て届けたいと思う。

紅白に出場すると宣言したセントチヒロチッチの歌詞を借りるならば、
生きてる心地をBiSHに見つけて、これからも共に時を縮めると決めたのだから。

BiSHは2020年というコロナ禍でどのアーティストよりも私を支えてくれました。2020年の紅白出場は叶わなかったけれど、また来年。紅白出場は通過点。その先にある武道館、東京ドーム、そして世界へ。2021年もたくさん感謝させてください!ありがとう!


※ヘッダー写真は2019年12月4日に東京国際フォーラムで行われたNHKツアーのライブ中のコントコーナーのハシヤスメアツコ。ライブ中の写真をSNSなどで拡散できるのはWACKの強みの一つ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?