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フリーランスブームが無職を増加?!

実態のないノマドワーカーが急増!フリーランスが無職を増加させる?!

ノマドってたしか遊牧民という意味のオフィスを持たない身軽な事業形態として注目を浴びたもの。しかしフリーランスブームがそれを変えた。もちろんフリーランスの旗手、安藤美冬選手のおかげである。安藤美冬選手は、事業を始める前にフリーランスという職業を名乗り、情熱大陸に出演し、事業に成功してもいないのにビジネス書を出した、いわば現代の椎名桜子ともいえる女史である。今や、飛ぶ鳥を落とす勢いでテレビはもちろん、政府系お仕事にもフリーランスの提唱者として絶賛参加中のお方だ。足立区の名刺を持つクリエイターはみっともないと批判して炎上したのでも有名だが。

 ん?でもフリーランスって何?と突っ込むと実態が見えてこない。デビュー前の安藤女史を知る人によれば、出版したい人のための塾では先生にも相手にされていなかったと聞く。最初から素直に、「有名になりたいだけです!」と言えばよかったのに。

 

昔はフリーランスって、ちゃんと仕事のできるデザイナーとかスタイリストが独立してなったものだ。しかし最近は、セルフブランディングの一環として単なる化粧好きな人が「メイクアップアーティスト」という名刺を作ってしまう時代なのだ。セルフブランディングとは、簡単に言えば「自分自身のブランド化」という意味だが、仕事としてやったこともないのに肩書きを付けてしまうというのは、経歴詐称ではないのか?というのは古い人間の考え方なのだろうか。

 フリーランスブームのおかげで、不思議なものが増えた。ノマドワーカー養成講座というやつだ。パソコンとネットがあればノマドワーカーはどこでも仕事ができる。だが、スタバでMacBookを広げて仕事がしたい、人に「カッコイイ!」と思ってもらいたいから、ノマドワーカーになりたいっていうのは、忙しいからカフェでもパソコンを開く人種とは、意味が違う。

これってあれに似てる。アルバイトにフリーターという名をつけたバブル前期のフリーワーカーブームに。カッコイイ名称をつけてブームを煽り、ちゃんと働かない人を増やして、就職できない三十代後半フリーターを時代の遺物として現代に残してしまった現象だ。

あと十年もしたら、同じようにフリーランスと言う名の無職が続出するだろう。これは預言じゃなくて現実だ。

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