星の王子さまは太陽系外生まれ

小学生の頃、星の王子さまを取り扱った国語の授業がありました。
内容はあまり覚えていませんが、星の王子さまを読んで考えたことを連絡帳の日記欄に書きました。
当時は日記が本当に苦手で、書くことがないときには捏造したりもしていました。
2、3回ほど。


星の王子さまって、7番目に地球に訪れるんです。
太陽系が水金地火木土天海冥で、冥王星から数えると7番目が地球なんですね。
だから「きっと星の王子さまは太陽系の外から来たんだ!」と考えて、それを連絡帳に書いたんです。

星の王子さまは太陽系の外から来たと思います。
太陽系は冥王星から数えると7番目だからです。


どういう返事が返ってきたかは覚えていません。
でも酷くがっかりしたのを覚えています。
「そうなんだ、すごいね!」「なるほど、その考えはなかった」「実は先生もそう思ってたんだ」
そんな答えが欲しかったんだと思います。先生から返ってきた連絡帳には、どの文もありませんでした。

普段の「〜〜をしました。楽しかったです。」という定型文に返すのと同じ温度で、僕の文に興味がないように感じました。
「冥王星は太陽系の惑星から外れているよ」「星の王子さまが訪れたのは小惑星だから、太陽系の惑星じゃないと思うよ」
僕の考えを否定する文でもよかったんです。僕の気づきに対する、何かしらの反応が欲しかった。

普段の日記を悔いました。
あまりにも単調で、自分でさえ興味を持てない1行か2行の文。
もう少し毎日の日記を真面目に書いていたら、この文章にも興味を持ってくれていたのかな、と思いました。


だからと言って毎日そう書くことがあるわけでもなく、以前の日記に戻りました。
僕にとってどうでもいい日記に赤いインクで質問が書いてあるのを見るたびに、「どうしてこんな文に興味を持って、あの文には何もなかったんだろう」とさえ思いました。
「今日はこの生徒に質問をしよう」とか決めているのかな、なんて考えたりもしていました。

今になって考えると、忙しかったんだろうなと。
あと、普段から生活を知られたなくて隠したがってたのがバレてたんじゃないかなと思います。

名前も顔も何年時の担任だったかも思い出せないけど、勝手に恨んでごめんなさい。もう全部忘れたので、このこともきっと忘れると思います。

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