見出し画像

第二の人生57

涼は、風呂から上がって、腰を抜かしたように座り込んだ紗奈美を抱き抱えて、そのまま湯船に浸かった。

紗奈美は、ふぅぅぅぅ…と大きく息を吐きながら、涼の首下に顔を埋めて、気持ち良さそうに目を閉じて、温泉に浸っていた。

あぁぁぁ…気持ちいい…涼さんに抱きしめられながら、温泉に浸かってる…。
なんて幸せなの…もうこのまま眠りたい…
そう思えるほど、紗奈美は涼にも温泉にも癒された。

2人は、頭と身体を洗い…お互いの身体を洗い合って、温泉にまた浸かり…ベッドで抱き合って、初日の眠りについた。

翌朝…大晦日の朝、紗奈美が目を覚ますと、そこにはまだスヤスヤと眠っている涼の寝顔があった…。紗奈美は、涼の寝顔が好きだ…可愛い♡といつも思う。

あっ!…涼さん…元気になってる。
どうしよう…。
普段、一緒に寝て朝、起きると元気になっている涼は、よくある…しかし、仕事だったりするので、紗奈美は触りたい衝動に駆られるのを我慢する。
が、今日はお休み…しかも温泉宿…大晦日…

あなた…起こしちゃったらごめんなさい…
そう思いながら、紗奈美は、そっと涼に触れていった。
優しく、両手で包み込むように、軽くそぉーっと撫でていく…。

う、うーーんと涼が声を漏らす…。

紗奈美は、もうそれだけで涼のことが可愛くて仕方ない…。

軽く、優しく、指先で、先から裏筋をとおり袋まで、撫でていく…そして、キスをしていく…チュッ…チュッ…とキスをする音が室内に響く…。
そして、ゆっくりと咥えていった。
舌をゆっくりと動かしながら、上下に頭を動かす…。
ふと、紗奈美は、涼の顔を見上げると…枕元の大きな鏡に、涼のを咥えている自分の姿が映っていることに気付いた…。

あぁぁぁぁ…なんて…なんて卑猥でエッチな顔をしているの私…いつもこんな恥ずかしい姿を…顔を涼さんに見られてるのね…

でも、涼に見られるそんな自分のことか、嫌いじゃない。

ん…んっ…んーー…。
涼が目を覚ます…。

あなた…起こしてごめんなさい…。
紗奈美が、そう言うと、涼は黙って佐奈美の両手を引いて、抱き寄せて唇を重ねた。
紗奈美は、涼の上に乗って、涼のが自分のに押し付けられている。

紗奈美は、涼にキスをしながら、ほぼ無意識に腰と尻を動かして、涼を自分の中に導こうとした。
そして…

アッ!…ンッ…ンッ…ンフッ…アンッ…アッ、アッ、アッ…
喘ぎ声を漏らして、腰が勝手に動いてしまう…。

紗奈美は、あっという間に絶頂に達する…
アッ!…ダ…ダメッ…イクッ…イッちゃう❗️
全身をプルプル震わせながら、昇天する。
すると、今度は、涼が下から紗奈美を突き上げる…
紗奈美は、結局、この後、涼がイクまで、何度も絶頂を味わった…。

夜中にまた雪が降ったらしく、朝の露天風呂は、キラキラ光る雪に包まれていて、暑い湯気が立ち昇る中、2人はゆっくりと朝風呂に浸かった。

2人にとって、これまで経験したことのない、最高の朝風呂だった…。

大晦日の朝食は、9時に予約していたので、仲居さんが部屋へ運んで来てくれて、準備をしてくれる。
おひつに入った白いご飯、味噌汁、鮭、ほうれん草のお浸し、温泉玉子、焼き海苔、納豆、漬物。

仲居さんは、明日はお節料理になりますので、お楽しみになさっていてください。と言って退室していった。
それは、ものすごく楽しみだな!と言いながら、2人で朝食をいただくと…このどこにでもありそうな、普通の朝食がとにかく美味かった。
米の硬さ、甘み。味噌汁の出汁、塩加減、豆腐、揚げ、里芋、しめじ…具沢山。鮭の塩加減、甘み、脂のノリ。ほうれん草の茹で加減、上に乗っている鰹節の旨さ。温泉玉子の濃厚さ、出汁。焼き海苔は、生海苔を炙っている。藁に包まれた納豆は、粘りがすごく、大豆の甘みがすごい。漬物は白菜漬けと沢庵、梅干しだかどれも美味かった。
2合は入っていただろうおひつが、あっという間に空っぽになった。

美味かった❗️

ハイ❗️ものすごく美味しかったです❗️
あーー…太っちゃう…。

笑…年末年始は、それ、気にしない(笑)

ハイ…そうですね(笑)

仲居さんにも、大変美味しかったですと言って、後片付けをしてもらう。

2人は、着替えて身支度を整えて、仲居さんから教えてもらったフロントのある母屋2階のカフェに行ってコーヒーを飲みに行った。

古民家をリノベーションした店内は、とても落ち着いた雰囲気で、静かなゆったりとした空間だ。

今日が今年最後なんて、信じられません。

そだな。静かだし、年末年始の慌ただしさや喧騒みたいなものが、全くないからね。
まぁ、この静かでゆっくりとした年末年始を過ごしたくて、ここに来たからね。

ハイ…私も、こんなに静かで、穏やかで、ゆったりとした年末年始を経験するのは、初めてです。

まぁ来年も来れたら、来たいかなぁっていう思いもあるけど、また違った年末年始もいいかなぁという思いもあるんだよねー。

どんな年末年始ですか?

まぁ例えば海外とか、カウントダウンイベントに行ってみるとか…。

私は、あなたと一緒ならどこでも充分幸せです。

(笑)ありがとう。でも、よくよく考えれば、来年は、自宅での年末年始になりそうだな。

エッ?来年は何かあるのですか?

(笑)だって、ほら!家が新しく建つからさ。やっぱり最初は、新しく家で新年を迎えなきゃだろ?

あぁぁ…ホント!そうですね!
それを考えると今から来年の楽しみが増えました。

うん。そうだね。このカフェの内装も参考にして、うちのインテリアに取り入れたいなぁ。

素敵ですね…。紗奈美は、心から幸せを実感していた。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?