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第二の人生78

アッ…ンファッ…アァァァァ…ンンンンン…ハァン…アッアッアッ…ダ…ダ…ダメッ…り…涼…あ…あ…あなたぁ…イ…イク…イッちゃう…イキます…アァァァァァァァァ…イクゥゥゥ…

紗奈美は、頭の中が真っ白になって…身体中を甘美な刺激に支配され、この夜、何度目かわからない絶頂に達した。
気を失ったまま眠っていた紗奈美が目を覚ますと、紗奈美は、涼の胸に顔を埋めるようにして寝ていた。見上げると涼が微かな寝息をかいて眠っている。

紗奈美は、心から自分の今の幸せを実感するとともに、自分の痴態を振り返って恥ずかしさのあまり、涼の胸に顔を押し付けた。
そして、そのまま深い眠りに落ちていった。

紗奈美が目を覚ますと…もう昼近くになっていて、横に涼がいないことに気付くと慌てて起きて、ロングTシャツを着てリビングに行くと、涼がコーヒーを飲みながら、ネットでニュースを見ていた。

おはよぉ(笑)…よく眠れたか?

す…すみません…こんな時間まで…寝過ごしちゃって…も紗奈美は恥ずかしそぉに、申し訳なさそぉに断った。
涼は、笑って…謝ることじゃないよ。
めっちゃ気持ち良さそうに眠っていたから、起こすのがかわいそうで、起こさなかっただけだから…(笑)

ありがとぉございます…と紗奈美は、素直に涼に甘えた。
涼は黙って、キッチンに立って紗奈美にコーヒーを入れてくれる。

家の中は、空調で適温が保たれているが、外は冬の気配を感じさせるほど、寒くなって来ている。
コーヒーを飲みながら、涼と紗奈美は、まったりと週末の休日をまったりと過ごしていた。
そこへ、玄関のチャイムが鳴る。
紗奈美が出ようとしたのを涼が制して自らが立ち上がって対応に出た。

はい。どちら様でしょうか?すると相手方の返事に紗奈美は思わず、エッ⁉️と絶句した。
丘野と言いますが、ここにうちの娘が転がり込んでいると伺ったので、娘に会いに来たのだが…。

涼は、顔色ひとつ変えずに少々お待ちくださいと言ってスピーカーを切った。
紗奈美は慌てて、今の声…父です…と。
涼は慌てずに、そうみたいだな…と笑って応えた。すると、紗奈美、念のため着替えておいて、ひとまずは俺が対応するから…何も心配しなくていいよ…と言って、涼は玄関へ向かって行った。

涼の家の呼び鈴は、玄関を出て敷地内に入る手前の門柱に取り付けてある。涼は玄関から出て行って門扉のところに立っている、紗奈美の父らしき男の方へ向かって歩いて行った。
側には先日あった紗奈美の兄、丘野真一も一緒だ。
涼は、はじまして…渋谷涼と言います…と名前を名乗って、真一の方にも先日はどうも…と頭を下げた。丘野真一は、忌々しそうな顔で涼の顔を睨んでいる。

私は紗奈美の父の丘野泰三と言うものだが、娘の紗奈美はどうしている?せっかく会いに来たのに、ここで立ち話でもするつもりか?と大暴なものの言い方だった。

涼は平気な顔で、はい…本人があなた方と会って話をする気がないとのことだったので、お引き取り願いたく私が伝えに出て来ました…と。
すると、なんだと💢そんな親を馬鹿にするような娘に育てたつもりはない‼️すぐ連れ来い‼️と怒りの形相で涼に迫った。

涼は、あくまでも冷静に、あなたにそのような命令をさせれる筋合いはありませんし、彼女も誰からも縛られることのない自由な権利を持つ成人女性です。
あなた方に言動を制限される必要はありませんから…と。
お引き取りください。

貴様…うちの娘をたぶらかして、弄んでだなぁ…いいか‼️多額の慰謝料を請求してやるからな…人の娘をどうにかしたいのなら、ちゃんとした金額を積んで、親の元に挨拶に来るのが当然だろうが⁉️

私は男女に限らず、誰かの子供さんをお金で買うような真似はしませんし、そのようなお金を用意するつもりもございません。と涼は静かに応えた。

丘野泰三は、顔を真っ赤にして…貴様…ただで済むと思うなよ💢と怒りの形相で去って行った。

丘野真一は涼に対して、あんた…どうなっても知らないよ…と一言付け加えて、父親の後ろについて去って行った。
室内に戻ると紗奈美が心配そうな顔をして涼を出迎えると、大丈夫ですか?…と。
涼は、笑って大丈夫だよと…追い返したから…と笑った。
紗奈美は、父を怒らせたら大変なんです…あの手この手を使って…とにかく自分の思い通りにならないと気が済まない人なので…。

すると、涼は笑って、じゃあ、世の中、どうにもならないことがあるんだってことをわかってもらうように、俺がしてやるよ…と言って笑った。
そして、さぁ今夜は、肉が食べたいなぁ…サガリの塊があるから、アレをステーキで食べよっか?と楽しそうに言った。
紗奈美は、私は身も心も涼に捧げたんだ…だから、全てこの人に任せていればいいんだ…と思って、ハイと明るく返事をした。

すると、涼は、ひとつだけ…今日ってのは知らなかったけど、紗奈美の父親が直接来るとまではわからなかったけど、お兄さんか…まぁ紗奈美の親族の誰かがここを訪れて来るだろうことは、予測していたから…ちゃん考えてるから、ホントに心配しなくていいよ。
ちゃんと手は打ったあるから…と。

紗奈美は、エッ⁉️と驚いた。
と、同時に涼のことだから、何か考えがあるのだろうと…。涼の想定範囲の中でも何らかの事が進んでいるのなら問題ないのだろうと、それを信じて安心した紗奈美だった。


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