第二の人生７３

７月。予定より１ヶ月早く住宅が完成した。
２人は、金曜日の夕方から、土日祝日、有給休暇を使って、少しずつ引越しを行った。
今、住んでいるワンルームだけじゃなく、レンタル倉庫に保管しているキャンプ道具や趣味の漫画本や秋冬物などもあり、少し徐々に引越した。

一緒に、要らない物を処分して、電化製品などは一新した。
ひとまずは、物を運び出して、ワンルームとレンタル倉庫、駐車場の明渡をして、新居の整理に取り掛かる。

カーテンとブラインドの設置。
照明器具の取り付け、冷蔵庫、乾燥機付きのドラム式洗濯機、オーブンレンジ、スチームトースター、インターネット・BS対応の５０、６５インチテレビ、スピーカー、ルンバ、コードレス掃除機、間接照明、パキラやベンジャミンの観葉植物、ダイニングテーブルにローテーブル、自動リクライニング付きソファ、自動配牌付き麻雀テーブル、クィーンサイズのベッド、等等…全体的な和風モダンのイメージを崩さないようなカラーデザインのものを選んで購入して配置していく。

全て、２人で話し合いながら、意見を出し合って決めていく…紗奈美は、その一連の作業が楽しくて仕方なかった。

浴室やトイレに置く小物置きなど些細なものまで、涼と色々話しながら決めていくのが嬉しくて仕方ない。

７月が終わる頃には、ほぼ完璧に満足のいく居住空間が出来上がった。

８月上旬、家を新築していることを知っていた、付き合いの長い友人達を招いて庭でBBQをした。

みんな…いいなぁ…超絶美人の女と２人暮らし…ちょうどいい広さ❗️充実し過ぎやな❗️浴室…ジャグジー付き、サウナ付きってラブホの浴室か？って感じやな‼️このソファいいなぁ…めっちゃ欲しい❗️キッチン広っ💦収納スペースめっちゃあるね。
和風モダン、イイねー。
めっちゃ落ち着く。
ここに住みたい。
はぁぁぁぁぁ…ここで、２人でイチャイチャしてわけね。
てか、車庫の一角の麻雀ルームヤバい。
冷蔵庫と簡易キッチンまであるし、ソファもあるし、ネットも引いてあるやん。３０インチ？のテレビまであるし、ってか、漫画本の本棚ヤバい。ここで延々と過ごせるやん‼️

と、かなりの高評価で、涼も紗奈美も、だろ？でしょ？って感じで満足な反応だった（笑）

庭のBBQコンロを使って、火を起こして、肉や野菜を焼いて、みんなで食べ、ビールを飲んで、家やインテリア、内装、外観工事、キャンプやバイクなどの話をしながら、わいわい騒いだ。

男連中は、紗奈美をチラチラ見ながら、アレはヤバい。
ってか、役所で働いていてる時とは別人だなぁ。
あの身体はダメだろ？
胸デカっ❗️イイ尻だなぁ…涼さんが羨ましい‼️アレとやりたい放題なわけやん❗️
たまらんねぇ…。とヒソヒソ言い合っている。

今日の紗奈美は、BBQってこともあり、尻がギリ隠れる程度の白いTシャツに下は黒の膝丈スパッツ にサンダルを履いているだけだ。
下着は、透けて見えても大丈夫な黒のスポーツブラをしている。

丘野さんって、職場とプライベートじゃ全く雰囲気が気わりますねっと、涼の後輩が声をかける。

それは、仕事モードですから、当然ですよ。
お金もらって働かせてもらっている以上、ちゃんとやらないといけないって思っていますし、市役所内では、私が涼さんとお付き合いしていると知っている方が多くいらっしゃいますから、私がいい加減な仕事をしていたら、涼さんに迷惑がかかりますから、そこはちゃんとやらないとって気持ちが強いですね…と。

涼は、横でその会話を聞きながら、感謝！感謝！と笑ってる。
俺が仕事嫌いだから、丁度いいんだよ（笑）

そうですよね！ホント！涼さん仕事嫌いですもんね。

すると、紗奈美が…そうなんですか？
私には、とてもそんな風には見えませんけど…。

俺は仕事嫌いって言うより、めんどくさいのが嫌なんだよ。無駄が嫌いって言うかね。
だから、異動した先で、それまでやってた事務を見直して、無駄だと思うことは全部やめちゃうって言うね（笑）

で、アレでしょ？イヤ…今までこうしていましたから…って部下から言われたら…。

関係ねーって一蹴（笑）

で、事務の中身をできるだけシンプルにして、しなきゃならない作業を減らすってだけ。
だって仕事するの嫌いだし、だから余計に無駄な仕事、余計な仕事が嫌いやんね（笑）

それは私も同感です。
よく同じようなリストだったり資料を作らされることが多々あるから…。
市役所でも涼さんの下で働きたいです。

BBQは楽しく、飲み食いが進み、落ち着いたところでいったんお開きにして、みんなで片付けて、夜は麻雀大会だ。

紗奈美も麻雀は初心者だったが、涼が教えてやると、すぐに覚えて、トップを取れなくても２番、３番に来ることもあり、最初の頃は、皆、初心者の紗奈美を軽く見ていた連中も最近では、かなり警戒して打っている（笑）

この夜は徹マンとなり、結局、おひらきになったのは、朝方だった（苦笑）