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第二の人生50

新車を購入した。
以前から頼んでいたのだが、やっと納車された。

買ったのは、トヨタのプリウス。
色は黒、フルエアロとアルミホイール、前後にカメラを付けて、ETC対応、あと最新のナビを付けてもらった。

購入理由は、簡単に言うと見栄を張りたかった(苦笑)
紗奈美と付き合い出して、車で遠出する時に、軽自動車だとやっぱり疲れるので、乗り心地と運転疲れを軽減するためと、ちょっとカッコつけたかったから(笑)

で、早速、年末年始を贅沢に過ごすために、プリウスをフル稼働させた。

12月28日に御用納めを迎え、29日に部屋の大掃除。で、30日から3泊4日の旅行の準備をして、2人で出掛けた。

途中、コンビニに寄って、飲み物や眠気防止のガムなどを買って、最寄りのインターから高速に入る。
プリウスは静かで、振動も少なく、乗り心地も申し分ない。

紗奈美は、一昨日の忘年会の時に、涼を迎えに行って、その場で涼から市役所の人達に自分を紹介してもらったことが、とても嬉しかった。
嬉しかった理由は、以前述べたとおり、自分のことが涼の彼女だと、認めてもらえていると証明されていると実感できたためだったが、あの中に涼のことを好きで、あの日、好きでしたと告白してくれた人もいたこと。10数人いたので、その人がどの人かは、わからなかったが、涼からその高木佳織さんと言う方への対応も含めて、ちゃんと話をしてくれたことも嬉しかった。

涼の容姿、その人柄、全てにおいて、モテないはずはないと紗奈美は思っている。涼に対して好意を抱いている女性は、ひとり、ふたりではないだろうと思う。
それでも涼は、ちゃんと自分のことを周囲に紹介して、紗奈美の存在を隠すことなく、自慢さえしてくれている。
紗奈美は、その気持ちに応えるべく、もっと女として自分磨きをしなくては…もっと涼に喜んでもらわないと…幸せって感じてもらえるように…そう思っている。

しばらくすると…渋滞になった。

年末年始の高速は…当然帰省ラッシュによる渋滞が付きもの…まぁ致し方ない。

ひとりでジリジリしながら、渋滞にハマっているわけではないから、まだ全然いい。

紗奈美は、涼に、今回の旅行は、またノープランですか?(笑)

(笑)んー。ノープランと言えばそうだけど、ちゃんと宿泊先は押さえているから大丈夫だよ。今回は、ウロウロせずに年末年始をゆっくり過ごしたいと思ってるから、滞在先は変わらないよ。

そうなんですね。あなたと一緒なら、私はどこででも構いません。でも…嬉しいです。
こうやって一緒に旅行に出かけることが…。
今まで30数年生きて来て、あなたと出会ってから初めてのことばかりで…。

俺もだなぁ。まぁ子供がいて、結婚してた時は、自分のことなんか全て後回しにって言うか、仕事、仕事、仕事で、休みの時は、色々したいことがあっても、妄想するだけで実行に移せなかったから…、経済的余裕もなかったし、親の介護とかもあったからね。
でも、ひとりになって、いろんな意味で自由になって、自分の好きなことが、したいことができるようになって、少しずつ準備して、少しずつ実行に移して、しかもそれを一緒になって楽しんでくれるパートナーまで出来て…。
何も言うことはないよ。

そう言っていただけると、本当に嬉しいです。
あなたと一緒にあなたの夢…あなたの好きなことを一緒に共感できることが何より私の幸せですから…。

うん…ありがとう。でも、そこに紗奈美のしたいこと、行きたいところ、食べたいもの…何でもいい。紗奈美の夢も一緒に取り入れて、俺はそれも一緒に共有したいから、ちゃんと紗奈美の意思表示もしなきゃダメだよ。

ハイ、そうします。今は、日々が夢のようで、ひとつひとつが新鮮で、あなたがされることに私も喜びを感じていますから…。
そう言って、ふと何かを思い返して、紗奈美は顔を赤くした。

紗奈美は、思う。
私って、本当に狂乱?変態?アブノーマル?スケベ?…世間一般の女性がどうかはわからない。でも、間違いなく、普通ではないように思う。渋谷涼に抱かれるまで、あんな風に…頭の中が真っ白になるような、身体中が痺れるような、全身が震えるような、あんな感覚を経験したことは、なかった。しかも、キスだけで、涼から見つめられるだけで、感じてしまう。濡らしてしまう。
行き交う男性を見ても、行き交う男性から見られても何も感じない。
でも、そこに涼がいると…涼から自分の恥ずかしい姿を見られているとなると、身体中が熱くなり、自分で自分の身体を制御できなくなる。
私の身体と心は、涼さんでしか満たされない…。
そう思う紗奈美だ。

高速渋滞でゆっくり進む中、紗奈美は、下腹部にある種の感覚が芽生えた。
スマホの位置情報で、現在地を確認する。
紗奈美は、一瞬焦った表情を浮かべたが、平静を装った。
高速道路と言うこと、軽自動車ではなくプリウスなので、運転席と助手席との間に多少の間隔があることを理由に、紗奈美は、この日、涼の手を膝下で握っていなかった。

すると、涼がスッと左手を紗奈美の方へ持って来て、紗奈美の太ももに手を置いた。
紗奈美は、ピクッと反応する。
涼は、紗奈美に笑みを向ける。
紗奈美は、涼の手がそれ以上、股間に近づかないように両手で握っていた。
すると、涼の指が動いて、紗奈美の太ももを刺激する。
アッ…ダメです…あなた…。
隣の車から見えちゃいます。

大丈夫、大型のトラックやバスじゃないから、視界には入らないよ。

紗奈美もそれはわかっていたが、本当の理由は、それではなかった。

先ほどの下腹部の違和感が徐々に高まっていることに紗奈美は気付いていた。
どうしよう…どうしよう…次のパーキングエリアはまだまだ先だ…。

今日の紗奈美は、トップスが黒のフィット感のあるニットで大きく綺麗な胸の形が強調されている。ボトムスは、白のタイトなミニスカートでストッキングは黒で網目の柄が施されているセクシーな見た目だ。ただこのストッキングは、股間の部分が空いているタイプでかなりエロい形状をしていた。下着は、涼から着けないで欲しいと言われたのでノーパンノーブラだ。
だから、トップスのニットは、下にキャミソールを着ているが、乳首が浮き出ているのがわかる。
外では黒のロングコートを羽織るで人目にはつかないはずだ。

紗奈美は、今日の自分の格好がいかにエロいかを自覚している。それゆえに自分で触れたり、涼から触れられたわけでもないのに、アソコがキュンキュンして、家を出る時から濡れ気味だ。

そこに来て、徐々に増してくる下腹部の違和感に紗奈美は、どんどん追い詰められていく、そこに涼の指が股間近くに置かれてあるのだ。
それは下腹部への刺激をより一層高めるものだった。



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