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なりきれない君へ

私と初めて出会った日を覚えていますか?

初めて見た君は、何をするにもどうも楽しそうで、興味津々で、" 貪欲 " って言葉が似合うような、そんな人でした。君のいいところはまっすぐに人を見ようとするその姿勢でした。でも、その割には拭いきれない胡散臭さがあって同い年とは思えなかったのを覚えています。

君と出会ってから流れた時間は、今まで生きてきた時の流れとは比べられないほどにはやく感じました。やることが多くて、新しいことに常に挑戦して、暇とはかけ離れた日々でした。

学生団体を作りました。イベントを何度もやりました。朝から集まって、夕方に終わって、それから翌日の準備をしてまた朝早く集まるっていうハードスケジュールを共に乗り越えました。場づくりの重要性を学び、考えました。引き継ぐことを覚えました。いっぱい怒られました。めちゃめちゃ喧嘩しました。すごく頭を使って人と関わりました。たくさん悩みました。数え切れないほど泣いて、笑いました。私にはどれもすごく新鮮で楽しかったです。

出会ってから今年で3年目を迎える、そんな君にお手紙を書くよ。


3年前の種市慎太郎へ。

今の君の夢はきっと " リクルートを超える会社を作る " ことだと思う。その夢の実現のために、夢を追いかける人との関わりをすごく大切にする。自分にはそれしかないんだと信じて君はそれだけに夢中になる。未来の話をしすぎるとつまらないから詳しいことは言わないけれど、君にはそれだけじゃないんだよ。だから自分を見つめることと、追い詰めることを間違ってしまわないでください。君が作っているコミュニティって君が思うほどしょぼくはないから。だから少し難しいと感じても、面倒だと感じても、人を頼ることにほんのちょっと力を使える人になってください。君のその姿勢は人の心を打つんだ。だから、そのままでまっすぐに好きなことを探して生きてください。


19歳になった種市慎太郎へ。

足りなさすぎる時間の中で、日々仕事に追われながら、悩みながら、毎日を過ごしていますね。どうしても上手に人と生きられなくて葛藤しているね。正直なことを言ってしまうと、最近の君は自分の楽しさでストレスや疲れを相殺できていない感じがしています。友達として、君が言ってくれるマブダチとして、心配をしています。「 いつでも頼って 」と言われても頼れない君。「 何かあったら相談するんだよ 」と言われても何から言ったらいいかわからなくて結局一人で抱えてしまう君。どれだけうまく生きていけなくたって全部全部、私からしたらどれも大切な君です。どれも、2年という月日を共に歩んだかけがえのない君の姿です。

君は今、楽しいですか?好きな人と好きなことをやれていますか?君のやりたいことは何ですか?君の前に広がる、君が今見ている世界は何色のどんな世界ですか?

今よりももう少し、心と体とそして時間に余裕ができたら教えてください。LINEででも何でもいいよ。出会った時みたいにはいかないかもしれないけれど、あの時みたいに理解し難いような自分の目標とか見えてる世界を楽しそうに話す君に会いたいんです。

" IRENKA KOTAN " 

君が作った、君と君の大好きな人たちの居場所です。私はみんなみたいなクリエイティブさがあるわけではないし、技術力が高いわけでもないけれど、何かできたらなと思っているから一緒に頑張ろうね。「 陽菜は居るだけでいい 」って言ってもらえるのは、嬉しいけれど少し寂しいから一緒に何かしてよ。頑張れなんて、君に二度と言わないだろうからさ、私は。

だから一緒にこれからも頑張ろうね。いつも戦ってくれて、苦手なものと向き合ってくれてありがとう。めげずに、不器用に泥臭く生きる、君のその人間臭いところが、君を少しだけ好きになれるポイントです。

2年間ありがとう。3年目もよろしくね。

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