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もたれ攻め

もたれ攻め

囲碁で相手の石を直接攻めず、違う石に接触しながら厚みを築き、強襲するタイミングを伺うことを「もたれ攻め」と呼びます。

問題1

東洋囲碁三段戦、私の黒番より。
黒は上辺に侵入してきた白△2子を攻めたいです。

問題1 黒番で白△を攻めにいきます

失敗

直接封鎖を狙って黒65とボウシしたい所です。
ただ白66から白は右辺に繋がってしまい、逆に黒の右上が薄い形になってしまい黒71が省けず黒は苦しいです。

直接攻めるなら黒65とボウシですが…

正解

実戦では黒65(六16)と右辺の白石にもたれるように打ち黒69まで白△を孤立させることができました。
失敗図と異なり右上の黒が中央に進出しているのが自慢です。

実戦は黒69まで白を孤立させました

問題2

実戦のその後は、白を捕まえることが出来ず厳しい展開となります。
白136とツイだ場面、今度は黒から△6子を助けなければなりません。
ここで白にもたれて黒を助けます。

黒から黒△を助けに行きます

失敗

黒37(十二11)と直接動き出して白の石を取りに行きたいですが、白46までキレイに白が繋がり問題図の黒△が取り残されてしまいます。

失敗図

正解

実戦は黒137(十四7)とツケて相手にもたれました。
問題図の黒△6子は生還した代わりに、白に下辺を荒されてしまいましたが…

正解図1:実戦は十四7にツケて対応しました

続正解

満を持して黒151と逃げ出し白×11子を取りにいきます。
失敗図と異なり黒の壁ができているので、白は逃げることができません。
これがもたれ攻めの成果です。

今度は黒151が成立します

正解図1で白が11子を守りに行くと、黒49で白の左辺を削減します。
まだ黒からAと白地を荒す手もあります。

正解図2:白が大石を守った場合

まとめ

この局は問題図2から相手にもたれて、運よく勝つことができました。
もたれ攻めをマスターすれば、相手の石を攻める技術があがりアドバンテージを得やすくなります。

同じ試合で2回もたれ攻めが出てきたので紹介してみました。
なお次の試合では盛大に読み間違いを犯す模様。

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