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石穿の囲碁問題 まとめ4

定期的に投稿している囲碁のパズルのまとめです(「石穿の囲碁問題」シリーズ)。今回はNO.15~NO.19まで隅の死活を中心としたまとめになります。

問題の難易度は☆☆★:初心者向け、☆★★:初級者向、★★★:中級者向け以上、が目安です。


NO.19 黒先白死(☆☆★)3問

ウォーミングアップを兼ねて簡単なNO.19から出題します。

黒先白死 3問

全部同じ手筋を使いますが、それだけ死活の基礎で重要な問題です。

正解

初手は黒〇です。

正解は黒〇

続正解

白△と黒〇を取った後で黒×に置いて白は2眼ありません。
白△で×と打ちたいですが、アタリになるため打つことができません。

続正解(黒〇→白△→黒×の手順)

NO.19の手筋をNO.18で使用します。

NO.15 黒先白死〈コウ〉(★★★)

黒先白死(コウ)です。八6に白は眼があるので、黒番で白の左下の眼を奪いに行きます。3手までの詰碁ですが、初手を見つけられるかが問題を解くカギとなります。この記事ではNO.15が一番難しいかもしれません。

黒先白死(コウ)

失敗

単純に黒1と相手の陣地に迫るのは白2に打たれてしまい、黒はこれ以上手がありません。もっと白の懐に入る手が必要となります。

失敗図

正解

正解は黒1です。白2に打たれて万事休すに見えますが、黒3が用意されています。(初手が黒3でも正解です)。

正解は黒1から3です

白4つがアタリのため白はアタリを守りたいですが、オイオトシになっているので、白4で九3に置けません。必然的に白4からAのコウ争いが始まります。

NO.16 黒先白死(☆★★)

NO.15の続きです。白の応手が変化した時の黒の対応を考えます。

NO.15は黒1でもコウになるのですが、白2と対応してきました。
白2は間違いです(打つなら七1)。黒は無条件で白を取る事ができるので考えてみましょう!

黒先白死

失敗

黒3と外から攻めるのは白4と守られて失敗です。
この失敗図がヒントになりますが白4(九3)が急所になります。

失敗図

正解

正解は黒3(九3)です。ここからは図を見ていきましょう。

黒3が正解です

続正解

白4で黒1,3が取られてしまいますが、黒5と打てばOKです。

黒5までで白は1眼しかありません

黒5まで進むと白は八6しか眼がありません。九3、九5が「欠け眼」になっているため2眼を作れません。

NO.17 黒先白死(☆★★)

今回もNO.15,16の変化です。白が赤〇に打った場面です。この状態から黒番で白を取りにいきます。白は八6に眼があるので、黒は左下全てを欠け眼にする必要があります。

黒先白死

失敗

黒1と外側から迫るのは白2に守られてしまい、これ以上黒から追撃することはできません。

失敗図

正解

正解は黒1です。失敗図と同じく白2に守っても黒3と続ければ、NO.16と一緒の結末になります(失敗図と異なり白左下が欠け眼になりNO.16と同じ正解図になります。失敗図で眼があった九1の場所を白に置かせて潰すのが味噌になります)。

正解図

NO.18 黒先白死(★★★)

今度は黒1に対して白2を打ちました。黒3から左下の白の眼を取るにはどうすれば良いでしょうか?

黒先白死

正解

外側(七1)から打つのは今までの失敗図と同様です。正解の黒3は八2に打つのですが…

正解は黒3(八2)です

今回は重要な回なので1手ずつ見ていきましょう。白4で黒2つを取ります。

白4で黒1,3を取る

ここで黒は諦めてしまいそうですが、黒5が急所です。

黒5が急所です

白6で七1に打ちたいですが、ダメが詰まってアタリになってしまいます。
よって白6は九1に打つしかありません。

白6で七1に打つことができません

そして黒7までで左下の白の眼を奪うことができました。
八2、九5が欠け眼になっているため白は取られています。

黒7までで白を取ることができます

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