note囲碁ドリル23 ホウリコミ
囲碁の名人戦5局目は井山王座が勝利しました。
井山王座はアジア杯後の調子が良いので、3連敗からの4連勝で奪取があるかもしれません。
今日はその5局目に登場した手筋である「ホウリコミ」を紹介します。
「コウ」の応用になるため、少し難易度が上がります。
問題 黒先白死(コウ)
問題を解きながら解説していきます。
問題図の黒番で白石を取ってください。白は1眼あるので、黒はもう1つの眼をどう奪うかが焦点になります。
ヒント
白はAと置いて黒△1つを取って眼を作るorBと置いて眼を作れそうなので、パッと見は無条件で生きているように見えます。
黒はまず△を助けながら白Bの対策をする妙手を探さなければなりません。
失敗
まず黒1と置いてみますが、ヒントで書いた通りB(白2)と置かれて白6まで2つめの眼ができてしまいます。これでは白を取ることはできません
正解
正解は黒1と守ります。碁盤の端(第一線)に置くことで、コウに持ち込むことができます。
ここからは「コウ」の復習です。黒7で「コウ」を発生させる手を予想してみてください!
続正解
正解は黒7(一9)です。
部分的に白×3つが「アタリ」のため完全な眼では無い「欠け眼」の状態になります。
でも黒7と置くと取られてしまうのでは?と気付いた方は鋭いです。
白8は黒7と置いた石を取るしかなく結果「コウ」の形になりました。
白は「コウ」に勝って白□の眼を確保するしかありません。
ホウリコミとは
ホウリコミとは正解図の黒7のように自分の石をわざと相手に取らせる作戦の事です。
失敗図のように無条件で相手を生かしてしまうか、正解図のようにコウに持ち込むかで勝率は大分変ります。
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