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本を読んだ感想として


本を読んだ後、なかなか自分の中で咀嚼できずにページを繰れなかったり、途中でしばらく開けなかったりすることがある。

近頃、そんな時には、手から気持ちが溢れてくるような状況になる事がある。

「うまく言葉に出来ないけれど……。」

が積み重なって、何か言葉の代わりを探している気がする。

今回は野村監督のシダックス時代が描かれたノンフィクション「砂まみれの名将」を読んで。


スタンプパッドをコピー用紙の包み紙の上に押して色を加えていった。
再生紙が使われたコピー用紙は砂埃舞う乾いた日のグラウンドのように思えたから。


インクが乾ききらない内に、金色と銀色の色鉛筆ですじが出るように線をひいていく。
用紙の半分くらいを埋めていく。


折っていくと想像していた感じに、インクが手に移って色が擦れていく。乾いたグランドの、ダッシュで踵を返した時に滑ってしまいそうな、そういう感覚を思い出せていたから、近い感覚を持てて嬉しかった。


夜の、街灯と完成した折り鶴。


砂にまみれた野球生活が楽しかったと、プロ野球の華やかな世界をご存知の監督が仰ったというのも印象深く、写真の反転の時のように、そのものの色ではない形で土汚れを出したかった。


勿論、反転させたイメージは表紙のお写真を何度も眺めていたから、言葉とイメージが強く残っての"感想"だと思う。


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