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004: 第1章続き

先入観を変えましょう>
 インターネットを使えば、今までは出来なかった個人でも「放送」が出来ます。最低パソコンが2台とネットワーク内部のレンタル・サーバーとミクサー(ワープロなどでは「ミキサー」が正しい様ですが、ミキサーというとなんとなく料理に使う道具の様に思います。発音から言ってもmixerはミクサーの方が近い様に思いますので、ここではミクサーと呼ばせてください。)と、貴方の熱意があれば出来ます。

免許が要らない>
 インターネット放送は無限にあり得るネットワークリソースの上の放送ですので、免許は必要ではありません。法制度上何の制限もない事業です。
・電波を使わないので、痩身用のアンテナが不要です。この事は実現コストを大きく下げることになります。アンテナは落雷、風災害などの対策が必要で相当な費用になっていました。

送信機が無い>
 送信機がないのでそのコストは不要ですが、更に総務省で決められた定期的な試験の費用なども不要になります。

聴ける可能性のある人>
 これを放送業界では可聴人口と言います。日本のインターネットの父と言われる慶応義塾大学の村井純教授もよく仰っておられますが、「インターネットは世界でただ1つ」です。ですから、インターネット放送の可聴人口はへかいの人口であり今なら約80億人で、電波によるどの放送よりも大きいのです。目的のエリアの海外のリスナーを獲得する方法も後でご説明します。
文化は、趣向の多様化の中からこそ産まれる>
 貴方の思いを自由に世界に発信できるのがこれからの時代の文化の進化の必要な要件です。発想の多様化こそが新しい文化の進化を進めます。過去の教育課程の中で個性を押し殺してきた貴方、貴方の出番です。貴方が放送局長になるのです。

今までのラジオという概念である必要はありません>
 詳細は後述しますが、放送を聞くためのデバイスは、何といってもスマホでしょう。スマホのソフトと組み合わせることで特定のメンバーだけを呼び出して聞かせる放送、放送サーバーにログイン機能をつけて会員以外には聞けない放送、放送音声に重畳情報により放送内容に同期した製造や動画をスマホに表示させる、演奏中の楽曲の楽曲名、アーティスト名、ジャケット写真を表示したり、気に入った曲に出会えばワンクリックで購入できるとか、
 web3が色々な場で議論されはじめています。誰もが知っているビットコインがその代表の様になっていますが、ビットコインは1つの応用(アプリケーション)で、技術的に重要なのはブロックチェーンという信用を担保するプラットフォームです。このプラットフォームがインターネットの上に乗ることで、今まで出来なかった事がいろいろできる様になります。「トラストレス」と呼ばれていますが、信頼しなくても大丈夫なネットワークです。
 貴方の放送局固有のトークンを発行する。NFTは「デジタル・アート」で2022年11月にFTXが破錠した投機の話でしょ?、と疑問はあるかもしれませんが、それ以外にも使い方があります。例えば、放送局のOFF会に参加した人にのみに配るNFT、番組にメッセージをくれた人のみに配るNFTを発行し、NFT貯めた人だけがCD品質のHiFi放送が聞けるとか、発想豊かなご褒美とか、色々な使い方が有り得ます。リスナーのファンダムに変えてゆく、インセンティヴ設計とその実装に使えるかもしれません。
 或いは放送局の組織構成としてweb3で可能性が立証されたDAO(Decentralized Autonomous Organization:分散型自律組織)という概念があります。今ではDAOのための色々なツールが開発されています。これらを駆使して、民主的な仕組みで放送局を運営するという選択もあるかもしれません。そこは、web3を勉強していただいて、悩んで、その組み合わせの妙を作り上げてください。

初期投資が少ない>
 詳細は後ほど、ご説明しますが、現在24時間365日連続で放送できるデモ用の放送設備をデスクの横に構築中です。この構成を簡単にご紹介します。

楽曲音源を放送番組に組み上げる放送自動化システム
① 16GBにメモリ増設した、6年前に買った中古PC、1台
② 放送システムのソフト(米国RCS社のZetta)、1式
③ USBのステレオオーディオ入出力コンバーター3個

スタジオ
④ ミクサー
ステージ用のステレオ4Ch、マイク6Ch、12年前の中古
⑤ マイクロホン

アップローダー
⑤15年前に買った、倉庫で寝ていたPC
⑥USBのステレオオーディオ入出力コンバーター1個

放送サーバー
⑦クラウドサーバー(まずは、月額千円以下のサーバーで十分)

ケーブル類
⑧ ③と④、④と⑤をつなぐ

インターネット接続
私は、スマホの契約とセットのドコモ光を使っています。

これで全てです。⑦サーバー用の放送ソフトと⑤アップローダーのソフトは、OSS(後で説明)で無償です。②のソフトは、ピン(月額20万円)からキリ(無償)まで色々あります。私が使っているものは全世界の5,000の商用FM局で使われているもので、色々な機能がついています。
設置場所は、机1つと、天井まである棚が1つあれば収まるでしょう。

 イメージが湧きましたか。この設備で、基本的にはCMを入れて放送としてのメディア事業が可能な、ミニマムセットになります。この先をお読みいただける元気がつけば幸いです。
 PCは間違いなくいつか故障します。スポンサーを取って、CMを入れて、PCのハードウエア故障時も30分以内に放送再開を目指すのであれば、①のPCが4台必要になるかもしれません。
 これで貴方も、放送局長になります。

 ラジオも、テレビも、広告メディアとして死滅しそうなこの時代に「今更、ラジオ?」と思う方も多いはずです。しかし、多分人が音楽を聴きたいと思う気持ちは永遠でしょう、落語を聴きたい人も。
インターネット放送は、過去のサービスのモデルを踏襲しない新しい音のメディアを創るのです。ただのラジオではなくインターネットラジオであることで新しいコスト条件が前提にできること、そして、工夫次第で小遣い程度の予算で実現できる、そこが過去のラジオとは違うメディアとしてのビジネスモデルがあり得るのです。
 
皆様の目標に向けて、お手伝いさせていただきます。

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