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仕事机のスピーカー沼から脱出した話

僕は、音楽を聞きながら仕事をする派です。ですから机上にスピーカーを置いて音楽を聞いています。いわゆる、ニアフィールドリスニングっていうやつです。僕の仕事場は、スペースにすると3畳程度なので、机とラックでいっぱいいっぱい。もちろん、息抜きの時も、その机で音楽やYoutubeを楽しみます。

先日の記事にも書きましたが、僕の好みは、すっきりクリアで、低音は締まっていて強調されすぎないスピーカーです。

と、いうことで、スピーカー沼から脱出させてくれたスピーカーは、デンソーテン(旧富士通テン)のECLIPSE TD-508 MKIIIです。

このスピーカーに至るまでの迷走っぷりを以下に記します。

1.DENON SC-F107SG:

今の自宅に移って最初に買ったスピーカーです。コンパクトなブックシェルフ型。安く、音も良いとの評判から決めました。4年くらい使いました。この頃は、自分の好みもあまりわかっていなくて、評判がいいからいい音なんだろうという感じでした。

2.ECLIPSE TD-307 MKII:

音楽ホールで働く友人が、TD-512をすごくお勧めしてきて、当時は、そんなにお金をかけるつもりもなくて、307を購入。オーケストラを聞いたときにスケールが小さくてちょっと物足りないのがネックになって、結局DENONに戻りました。この時TDシリーズのポテンシャルに気付いていれば迷走しなくて済んだかも。。。TD-307 MKIIIが最近発売されて、評判良さそうなので気になりますね。

3.FUNDAMENTAL SM10:

コンパクトなモニター用のスピーカーです。DENONからのステップアップで、評判が良かったのと、開発・製造している鈴木氏の熱い思いの記事を読んで、決めました。結構気に入っていました。このスピーカは、同軸2ウェイと言って、ウーハーの中心にツイータがついていて、定位が良いのが特徴でした。結構低音も出てくる秀逸なスピーカーだったと思います。

SM10も数年使っていたのですが、ここで、自宅の仕事部屋を子供部屋にすることになり、オーディオはすべて売り払ってしまいます。そして冒頭に書いた、3畳のスペースで仕事をすることになります。仕事の効率を優先するために27インチモニター2枚のデュアルディスプレイにすることに決め、机の上にスピーカを置くスペースはなくなりました。

4.SONY グラスサウンドスピーカー LSPX-S1:

部屋を移動して、しばらくはヘッドホンで音楽を聴いていました。が、やはり何時間もヘッドホンを付けているのは苦痛なので、SONYのグラスサウンドスピーカを2台のディスプレイの間に置くことにしました。SONY のbluetoothスピーカの中では、段違いに非常にクリアな音を出してくれました。

しばらく、このスピーカーで音楽を聴いていたのですけれど、モノラルだとやっぱり物足りない。

この頃、パワードモニタースピーカーという、アンプ内蔵のスピーカー商品があることを知ります。そこで、ディスプレイを1枚に戻してその両側にスピーカーを置くことを決断します。そしてここから迷走が本格化します。

5.IK MULTIMEDIA iLoud Micro Monitor:

これは、有名なマスタリングエンジニアの森﨑氏が愛用しているということで、購入を決意しました。アンプを内蔵しているので、USB-DACとつなぐだけでOKです。

しかし、欠点というか仕様があって、RCAの入力にDACの出力を入れると音割れするのです。DACのRCA出力がボリュームコントロールできるものでないといけないので、売却することにしました。

6.YAMAHA MSP3:

アンプ内蔵のモニタースピーカーとしてコストパフォーマンスが高いモデルとして知られるMSP3を購入。スピーカースタンドも購入して、セッティング。これが、すごくよかったです。すっきりくっきりした音で、自分の好みを教えてくれたような気がします。このスピーカーはほんとにコスパ高いと思います。

7.TANNOY GOLD5:

YAMAHA MSP3で概ね満足していたのですが、もっと定位の良いものが欲しいと思いました。そこで気になっていたTANNOY GOLD5に浮気します。GOLD5は、同軸2ウェイで、いかにも定位がよさそうでした。

いざ、セッティングして一聴した瞬間、僕の好みではないことが分かり、愕然とします。MSP3と比べると、スケールは大きいのですが、なんか響きが足されている。おそらく響きがあっていいと思う方もたくさんいると思います。けれど、僕には合いませんでした。早々に売却し、MSP3に戻ります。

8.ECLIPSE TD-M1:

定位の良いスピーカーが欲しいと思い始めてから、気になりだしたのはECLIPSEのTDシリーズでした。

中古でTD-M1を見つけて、試すことにしました。

これで目が覚めました!リアルな音!ボーカルは目の前で歌っているよう!

Youtubeで、Goose houseを聴くと、あの部屋の空気感まで伝わってきます。「THE FIRST TAKE」だと、ブレス、アタック音、声のリアルさにゾクゾクします。

僕が欲しかったのはこれだ!とわかりました。

しかし、残念ながら、不具合が出てしまいます。2014年のモデルですから、仕方ないですね。

9.ECLIPSE TD-508 MKIII:

TD-M1を買い直すにしても中古しか手に入らないし、思案した結果、小型のデジタルアンプとTD-508を思い切って買いました。

これがまた、大当たり。TD-M1の良さはそのまま、スケール感が一回り大きくなりました。

ニアフィールドリスニングの最適解の一つだと思います。

ただし、皆さんに手放しでおすすめできるかというと、そうでもありません。TDシリーズは、響きを足さず、音声信号を忠実に音に変換することを目指したスピーカーです。すなわち、録音の良し悪しが、はっきり出てしまうのです。Youtubeを再生すると、クリエイターが良いマイクを使っているかどうか、如実にわかっちゃいます。このことを許容できるかどうかでおすすめできるか決まります。

お近くに視聴できるお店があるならば、TDシリーズは、是非候補の一つに入れてみてほしいです。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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