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BUSTAFELLOWS―プレイレポート

※全力でネタバレしているので、未プレイの方が読むことはまったく推奨していません。

note文字の装飾にも慣れてきた頃ではないでしょうか。
ようやくスマホの改行のやり方を習得しました。カリンと申します。

引き続き、note文法に慣れるべく、スクショを読み返しながら当時何を思ってプレイしていたのかをまとめた、バスタフェロウズのプレイレポートを記載します。

またの名を、ネタバレになるからつぶやけなかったつぶやきのまとめ。

★バスタフェロウズとは

2019年12月19日に文化放送エクステンドから発売された「BUSTAFELLOWS(バスタフェロウズ)」通称「バスタフェ」です。

以下、上記タイトルのネタバレを多く含む内容になっていますのでご注意ください。

★総評

海外ドラマの雰囲気が好きなら最高におすすめ
ヒロインのテウタちゃんがたくさん喋る、たくさん動く、最高におすすめ
物語はテウタちゃんを軸に進むけれど、要所によって別のキャラクターからの視点になる。各々の心情や、外側から見たテウタちゃんを見ることができる。最高
ジャズでアメリカンな音楽から、各キャラクターと関わりの深い音楽まで盛り沢山。最高
物語だけじゃない、要所要所に散りばめられた伏線の数々。最高


★スケアクロウ

初回の性格診断で「テウタちゃんが選びそうな方」を選んだ結果、見事にスケアクロウルートへ。

いやーーー初回だからどこがスケアクロウ専用のセリフなのかさっぱり分からなかったけれど、カルメンの「等身大の恋は長続きする」っていうのは終始頷いてしまった。
あとテウタちゃんに「白」をチョイスするあたり、悔しいけど最高だと思います。握手。

クロちゃんはサブキャラとしてさいっこうに美味しいポジションにいるのは言わずもがな。
(ヘルベチカBのクロちゃん最高すぎじゃない?)
個人的には、最初にクロちゃんの「家族」に対する人一倍の拘りや絆を知ったことで、以降の攻略キャラクターたちからの家族「っぽい」が最高に安心できる場所に見えたと思う。
ほんとに、テウタちゃんはお引っ越ししても、きっと居心地が良くてみんなで自然と集まるんだろうな。かわいいな。

ルートの外にいる攻略対象の絆が最高にだいすきなので、家族「っぽい」で繋ぎ止めてくれたクロちゃんには本当に感謝しかない。
ありがとうクロちゃん。
サブキャラとして美味しいポジションだし格好良くはないけれど、等身大の恋は絶対に長続きする。
テウタちゃんをしあわせにしてほしい。

あとスケアクロウの選択肢はまったく迷わなかったので、個人的に好感度が高い。

★ヘルベチカ

気付いたらスクショの数が群を抜いてダントツトップだったヘルベチカさん。

「他者との関係性に固執する」というサウリ先生の指摘に真っ向から反対して始まったヘルベチカさん。
わたしも実際、「そうだよサウリ先生ヘルベチカの言っていることは正しい」と思っていた。

……なのになのになのに。

女子会の時、カルメンは「本当の独占欲は美しい」って言っていたときには想像もできなかった。
もうわたしから見ればテウタちゃんに骨抜きにされているのに、ヘルベチカ前科がありすぎて「もう昔の僕じゃない」がテウタちゃんにもクロちゃんにも伝わっていなさすぎてつらい。

本当に大切なものほど遠ざけたがる男が、どうしようもなくテウタちゃんに拒絶されることを恐れる図があまりにもあまりにも美しい。
(そして「愛しているから拒絶されたくない、だからこそ遠ざける」っていう構図が、後述するモズの「愛しているから拒絶されてもいい、でもいつまでも待ってる」と対称的でやばいぞ好きだ)

でもヘルベチカもテウタも「あなたを心から愛せるのは僕だけ、僕にはわかる」だし、「ヘルベチカは私のことが特別なの、私にはわかる」んだよ……二人ともお互いが特別だから逃げたいのに、恋をしたら上手くいかないのが本当に本当にかわいい……ヘルテウちゃんほんとにありがとうございます。あとでもう一回やり直します。

リンボルートで「僕なら約束をしない」って言っていたんですけど、ヘルテウちゃんってどんな約束してくれるんですかね……あとシュウルートで女に手料理なんて振るまわないとか言っていたのに、蓋を開けたらセビーチェ作ってるってとこですよ……ほんと……。

あと、水着。
テウタちゃんの水着は、悔しいけどヘルベチカが選んだ水着が一番かわいい。くやしい。 白の中に赤と少しの緑。大きなフラワーで愛らしさもアクセントに。
もう最高にわたしの好みです。ありがとうございました。

バッドエンド後のヘルベチカは、テウタっていう名前の猫を飼うのかどうか、それだけが気になります。
そうだ限定版を買いに行こう……(そしてまだ開けていないけど買いました)。

★モズ

お互いの名前が、あるべき場所に「おさまる」二人。
あまりにもあまりにも尊すぎて泣きたい。

「許してくれるまでずっと待ってる。それが僕にできることだから、待たせてほしい」

っていう、(テウタちゃんの気持ちを考えずに)真っ直ぐに自分の気持ちを向けてくれる。
その誠実な愛だったり、偽りのない言葉に、ああモズはテウタちゃんに恋をしているって。
すっと胸の内に入ってくるのが、最高に尊い。

今考えるとシュウと真反対のことを言っているわけだけど。
大切だからこそ、「君には何も望まない」っていうところが、モズさんの恋だ。

それにしても、自分カラーの水着とドレスをテウタちゃんに着せる男モズさん。
さっきから最高の爆弾の大盤振る舞いじゃないですか本当にありがとうございます。

モズはバッドエンドで初めてずっと得体の知れない物体だった「死」を間近に感じてしまうっていうシチュエーションが最高にやばいと思います。

ところでモズBで罪を告解したわけですが、テウタのお兄ちゃんのゾラさんは「組織」の人間が解体したことになっているんですよね?
もしかしてモズは一時期「組織」の人間だったのだろうか。
でも一回しかやっていないってところを見るに、「組織」の人間から秘密裏に一度だけ依頼された、とかの方がしっくりくるかもです。

★リンボ

スケアクロウファミリーの中で、唯一でダントツ「かわいい」水着を着せたいと思っているところこのこの……。

選択肢を選ぶたびに好感度の上がらない選択肢ばかり選んでしまったので一番苦戦しました。
お陰さまで一番試行錯誤した男なので、必然的に一番最初にバッドエンドを回収した男だったんですけど、最初にして最高のバッドエンドを見てしまった……震える……。

バッドエンド最高すぎて震えました!!!(二回目)

テウタちゃんに出会う前のリンボなら「俺の正義」ってやつでナヴィードをまごうことなき「悪」だと判じることができたに違いないんだけど、テウタちゃんという存在ができてからナヴィードの真相を知って言葉に詰まってしまったところが、もう本当に恋だなって……。

テウタちゃんがいれば銃の引き金を引かせることはなかったんだろうけど、リンボのために命を賭けちゃえるテウタちゃんにはもう止めることができないっていうのが本当に……これ以上ないくらいのバッドエンドって感じでとっても好きです。
立ち絵の絶望顔がほんとたまらないですぺろぺろ。

★シュウ

うえええええ歳の差……。

初見で「この人は誰よりも優しい殺し屋に違いない」という謎の自信があったので、最後で大丈夫かなーと後回しにしたんですけど、ストーリーがめちゃめちゃ良くて被弾しました。

作中、食への興味が最も希薄で、モズとは違った意味で一番「死」と近かった男がですよ。
本当はタバコを吸いたくない。
本当は人を殺したくない。
本当は死にたくない。
だから、たくさん予防線を張って、テウタちゃんは普通のお嬢さんだからっていって遠ざけて、なのにテウタちゃんはシンプルで、それが叶わないくらいシンプルに惚れてしまったんだもんね。

シュウが望んでいるのはシンプルに「ふつう」の幸せなので、それこそ「ふつう」のお嬢さんだと思っているテウタちゃんは最高に気が合う二人のはずなんだよね!!
二人とも根っこの優しいところはぜったいにそっくりな二人だと思っているので、テウタちゃんとの結婚式にはぜひ招待してほしいです

シュウのバッドエンド、復讐をなくすために復讐の種を刈り取っている男が復讐に駆られるっていう皮肉が最高に最高だと思いました。
ここで初めて、お師匠さんから譲り受けた技術でお師匠さんの教えを破って行動するんだもん……。

★テウタとルカの「夢」

テウタの夢はジャーナリストだけど、そのきっかけは「お兄ちゃんの死」。
ゾラの事件はテウタをジャーナリストへの道へ進めたと同時に、ルカには未成年や女性を助けるための警察官を目指すことにさせた。

最初は何の気もなくそうなのかでスルーしていたけれど、真相を知ってからルカの夢を見つめると、何が彼女を警察官の道へと進めさせたのか、見えてくるような気がする。

一方でアダムは「テウタは格好いいな。僕は局の意見に振り回されてばかりだよ」とのこと。
アダムの優しい性格がそうさせるのか。

もしくは、アダムがメディアの世界に関わることになったのは、『秘密』が関係している、とかなのかな……?. 後者に関しては「ゾラの事件が三人を変えた」に基づく完全な想像なので、もしかしたらゾラの事件がなくてもアダムはメディアの世界にいたのかもしれない。

★アダムの「夢」

「テウタにとってニューイヤーズ・イブは大事なものでしょう?」
「だから、誰か大事な人と一緒に過ごしてほしい」

アダムはテウタちゃんの関係にはっきりと「恋」という言葉で明確にしたのは失恋パーティーのときくらいじゃなかったかな。
それ以外のときは、ずっとテウタちゃんに幸せになってほしいって、ずっと言っていたし、テウタちゃんの夢が叶いそうなときには本当に嬉しそうだった。
もしもアダムのあの嬉しさが真実だとしたら、アダムの夢はテウタちゃんの「夢」が叶うことなのかもしれない。

それとも、一周回ってテウタちゃんの「夢」が叶うことや、テウタちゃんに想いを告げないことこそ、アダムの罪滅ぼしなのかも知れない……?いやこれは想像ですが。

アダムはプロムでテウタに渡すはずだった「青い薔薇」のコサージュを今でも持っているんですけど、プロムに誘ったときはまだゾラの事件は起きていないはずなので、従ってテウタちゃんの夢は「ジャーナリスト」ではなかったはず、なんですよね。

青い薔薇は不可能を可能にする=夢を叶えるという意味があるので、ゾラの事件後のアダムなら単純にテウタちゃんの夢を応援しているとも思うけど。

もしかしたらゾラの事件の前は、自分の好きな青い薔薇だから、テウタちゃんにプレゼントしたかったのだろうか?

★「秘密」

「私たち、秘密はなしだよ」
「嘘を吐くことと秘密を守ることは違うこと」

アレックスの警告はまるで秘密はイケナイコトだって言っている幼なじみたちに、殊更、秘密を曝け出してほしいと思っているテウタちゃんに向けたもののように思う。
秘密を守りながら、秘密はなしだと言ってテウタを守ろうとする幼なじみイズ尊い。

それから。
「恋人と最も仲を深める方法は、秘密を共有することだ」
っていう、映画名探偵コナンの10作目「探偵たちのレクイエム」を思い出した。
テウタとルカの関係や、テウタとアダムの関係ともまた少し違う。

ルカとアダムの二人の間にあるのは恋とは違う「失恋」仲間だというけれど。

恋以上に、二人ともテウタを守るためでもあり、お互いを守るために「秘密」を秘密にすることを分かち合える、世界に二人きりの関係だったのかなと思う。

★スケアクロウファミリー男子の最年少と最年長

いつもはクロちゃんのことをシュウがからかっているのに、お母さんがいなくなった途端、ちょっと悪いことをしようぜって意気投合するニューイヤーズ・イブの居残り組二人は最高だと思う。

★鮮やかな「悪」に染まれ

リンボBで、テウタちゃんは悪いことをしていない普通のお嬢さんだって言っていたけど、リンボたちみんなの基準で言うと「何が正義で何が悪なのかは俺が決める」って言うんですよね。

己の正義のためなら「悪」だと云われることだって受け入れる。
法に縛られず清濁合わせ呑む。これは登場キャラクターの多くが実践していることだけど、ではテウタちゃんはリンボがいうように悪いことができないお嬢さんなのか。

テウタちゃんには知られたくなかったアダムの秘密。
テウタちゃんからの答えを保留にしてもらったモズの告白。
知られたくなかったのはテウタちゃんを傷つけたくなかったからというのももちろんあったと思うけれど、実はアダムもテウタちゃんは「悪」を受け入れられない綺麗なお嬢さんだと思っていたんじゃないだろうか……と、どこかのアダムの反応を見たときに思ったんだけどどこだったかな……。

でも最後にテウタちゃんは、アダムを拒絶しなかったんですよね。
もうほんとに震えたんですけど、ここでテウタちゃんが能力を使ってなかったことにした、リンボからイーディへの対応とまっったく同じ対応をしているんですよね――!!!

ほんとこの構成震えました。

★ノヴァーリスの「青い花」

バスタフェのオープニングテーマ「ノヴァーリス」はアダムが作中で歌ったデビュー曲でゴールドディスクなわけですが、これは作中でアダムが読んでいた「青い花」という小説の作者なのでは……読み……読みたい……。

★「2209」

テウタちゃんの携帯のロック解除コード。
マグダさんが解除に成功していたけど、いったいどんな数字使っているんだ……?

「待てよ?ルカの誕生日って最近だったよね……ということはもしかして?」

ルカの誕生日:12月22日
アダムの誕生日:3月9日

で、 「2209」 !!!

うわああああテウタちゃんほんっとに幼馴染みのこと大好きだね!!!

★クイーンの『悪』

「少年、少年の家族、クラスメイトや教師、そして親」
「本当に悪い人を一つだけ挙げるなら、君はどれを選ぶ?」

ってやつ、ありましたね。
この中に「見て見ぬ振りをしていた第三者」がなかったのが、してやられたって感じです。
わたしは一つだけ挙げるが一番悪いことだと思うので、速攻で放置しましたやつです。

作中でチェスに最も興味がある描写がされていたのがリンボとこのクイーンなので、「ルイ・ロペス」の名付けやチェスの駒をコマに添えることは恐らく彼の楽しみだって可能性が高いと踏んでいます。

美しかったものは既に瓦解し、二度と元には戻らないだろうけど、彼はまた嬉々として積み木を積み上げていくんだろうな。
きっと一生、家族「っぽい」を大切にしているスケアクロウ邸のみんなや、始まりの兄弟とはわかり合えない。

★auld lang syne

懐かしいあの日のことを、思い出さなくなる時は来るの?
友情も、いつか忘れ去られる時が来るの?
大丈夫、僕らはいつまでも変わらない。
こうして、いつだって会えるでしょう?
だから、今日も僕らの友情に乾杯しよう。
幼い頃は、一緒に駆け回って遊んだね。
大人になると歩き疲れて、眠りたくなることばかり。
朝から晩まで、僕らはいつだって一緒だった。
それが当たり前じゃないんだって、知るのに時間がかかったね。
でも大丈夫、僕らはいつまでも変わらずにいられるから。
今日もこうして、友情に乾杯しよう。

蛍の光、別れの曲、英語圏では新年の曲。
これまでBパートがすべて「新年」を迎えて終わったけれど、奇しくも新年の意味をもつこの曲が真相のエンディングだったことに震える。

アダムはテウタちゃんが「悪いこと」ができない女の子だから信じられないのでは?って言ったけれど、アダムの根底にあるのは、もしかしてもっともっとシンプルな想いなんじゃないかな。

テウタちゃんに告白しないのと同じ。
だって、「友情」ならずっと変わらずに一緒にいられる。
秘密を守りさえすれば、テウタちゃんが大好きだったお兄ちゃんのままでいてもらえる。 どんなに忙しくても金曜日に必ず会うことが、変わらない幼馴染の象徴みたいに。
だから、毎週金曜日を変えないために、アダムには痛みを自覚している暇なんてなかったのかもしれない。

[EOF]