noteのフォロワーについて、フォロワー1,700人のぼくが語ります
アドライターと申します。日頃noteでは、広告論や文章術について書いたり、全然関係ないどうでもいいことについて書いたりしています。
こんなタイトルをつけると、読まれる方は以下のような話の流れを想像するんではないでしょうか。
この記事では、1ヶ月半でnoteのフォロワー1,700人を達成したぼくが、誰でも簡単にフォロワーを増やせる再現性の高いテクニックを簡単3ステップで紹介したいと思います! なんと全編無料!
みたいな。
はじめに結論を述べておきますと、noteのフォロワーを増やそうとすることはおすすめしません。理由は3つあります。
①フォロワーを増やす戦略の成功確率があまり高くないから
②フォロワーを増やす戦略が本質的なファンを獲得する戦略と乖離するから
③フォロワーを増やすメリットが少ないから
順番に説明していきますね。
▼ ①フォロワーを増やす戦略の成功確率があまり高くないから
アドライターのフォロワーはなぜ多いのか
まず「なぜぼくのフォロワーがこんなに多いのか」というところから説明を始めます。
現在、ぼくのアカウントのフォロワー数は3日に100人のペースで安定的に増加しています。記事をアップした日もそうでない日も、フォロワーの伸びに大きな違いはありません。おそらくこの記事をアップしてから1週間後には、フォロワー数2,000人を突破していると思います。
ぼくのフォロワーが増え始めたのは1月8日。当時フォロワー数90人だったぼくのアカウントに、とつぜん1日で30人のフォロワーがつきました。
↑ 当時の慌てふためくぼく
さらに不可解なことに、フォロワーの大部分はIDが設定されていない状態でした。
↑ 名前の下にIDが表示されていないユーザーが大半
ID未設定ということは、note新規登録者がぼくをフォローしていると考えるのが自然です。
調べてみたところ、ぼくのアカウントがnote新規登録時の「人気のクリエイター」に表示されるようになっていることがわかりました。
新規登録時、興味関心カテゴリを選択すると…
「人気のクリエイター」として表示されました。
カテゴリーはなぜか「デザイン」。
いわゆる一般的な意味でのデザイン(形態の立案)について記事を書いたことはないので、本人としては違和感ありですが、広告の企画を広義のデザインと捉えれば理解できないこともないかなぁ…といった感じです。
「人気のクリエイター」になるには?
「『フォロワー増やさなくていい』とか知るか。オレは数字しか信じない」という方からすると、気になるのは「どうすれば新規登録時の『人気のクリエイター』になれるのか」ですよね。
noteがどのような仕組みで人気のクリエイターを選出しているのか。ここから先は状況証拠に基づく仮説になりますが、よろしければ、おつきあいください。
「人気のクリエイター」の選出は手動では?
注目していただきたいのは、「人気のクリエイター」はすべて特定の興味関心カテゴリに振り分けられていること。(ぼくの場合は「デザイン」でしたね)
これ、どうやって判別してるんでしょうか。
ユーザーが自己申告する仕組みは存在しないため、運営側で判断していることは間違いなさそうです。となると、その判断基準が気になります。
投稿されている文章や画像から機械学習に基づいてユーザーの記事ジャンルを判別する、というような機械的な判断も、理論上は可能です。
しかし、現状のnoteの事業規模で、そこまで高度なAIを導入しているのか、と考えると怪しい。
メディア内の文化・治安にこだわるnoteの運営方針も含めて考慮すると、人の目で「人気のクリエイター」を選出している、と考えるのが自然です。
となれば、
まず運営者の目に留まる→記事を読んでもらう→「人気のクリエイター」に選出される
という流れを汲んでいるのではないでしょうか。
アドライターの場合
ぼくの場合は、年始に炎上した新聞広告に関する下記のオピニオン記事が1万PVを獲得し、「その週もっとも多く読まれたノートの1つ」になったのがきっかけである可能性が高いです。
記事作成が1月2日、通知が来たのが1月7日で、1月8日からフォロワーが増え始めたことを考慮すると、整合性が取れます。
カテゴリについても、広告のコンセプトに関する批評記事なので、広義の「デザイン」に含まれていると言えないことはなさそうです。
また、フォロワー数6,000人超のモンブランさんが書かれた下記のnoteでも、「バズをきっかけに『人気のクリエイター』として表示されるようになった」という同様の考察があります。
なお、1週間で10万PV、スキ数約3,000のnoteを書いたいしかわくんがフォロワー数200人弱にとどまっている理由は、「noteの運営から好まれる内容の記事ではなかったために、『人気のクリエイター』に選出されなかったから」と考えられます。(ちなみに上記のぼくの記事は、1週間で1万PV、スキ数100弱でした)
noteのフォロワーの増やし方
以上を踏まえると、noteのフォロワーを増やすためには、「記事をバズらせた上で運営に気に入られること」が必要、ということになります。
話題化するように集客を工夫しつつ、noteの運営に好感を持たれるような(ポジティブで人間的、かつオリジナリティのある)記事を書けばいいわけです。
加えて、投稿のジャンルを統一することで運営が「人気のクリエイター」として表示する興味関心カテゴリを選択しやすくするのも有効でしょう。
ただし、これって再現性がかなり低いんですよね。記事をバズらせるだけでも難しいのに、そこからさらに運営によるジャッジが入るわけですから。
もちろん「人気のクリエイター」に選出されなくても、地道にフォロワー数を増やしていくことはできます。しかし、圧倒的に効率が悪い。安定的に3日で100フォロワー集められるような記事戦略、思いつきますか? 難しいですよね。
▼ ②フォロワーを増やす戦略が本質的なファンを獲得する戦略と乖離するから
Twitterはユーザー主導、noteは運営主導
noteは「運営に好かれる記事を書けるかどうか」がフォロワー数を左右する、という話をしました。
この特徴は、Twitterとnoteで大きく異なる点でもあります。Twitterはnoteと比べて、新規登録時のフォローの影響が小さく、登録後のユーザーによる主体的なフォローの影響が強いです。
Twitterでは、ユーザーが主体的にフォロー/フォロー解除を繰り返すことで、自分が継続的に発信を追いかけたいと思うユーザーを絞り込んでいきます。
対して、noteはそのような動きが相対的に小さいです。その理由を、2つの観点から述べていきます。
noteは新規登録時に「気付かずフォロー」してしまう
もう一度、新規登録時の「人気のクリエイターをフォローしましょう」画面を見てみましょう。
このページは、指定した興味関心カテゴリ1個あたり10人の「人気のクリエイター」が表示されます。実はこの画面、特に操作をしなくても、「すべてを選択」にチェックがついた状態で表示されます。
したがって、すぐにでも登録を完了させたい新規ユーザーは、「自分が誰をフォローしているか」がよくわからない状態で登録を完了させることになります。
ぼくのフォロワーも、大部分は「アドライター」という存在を認識していないんじゃないでしょうか。
noteユーザーはフォロー整理をしない
みなさんもTwitterではフォローとフォロー解除を繰り返していると思います。それは何のためか? 自分のタイムラインをデザインし、興味のあるコンテンツだけが表示される状態にするためですよね。
noteでは、この動作があまり行われません。なぜなら、noteユーザーはタイムラインをほとんど見ないからです。
※「あなかだ」「それ以下」などの誤表記についてはご愛敬ということで…
アンケートによれば、6割のユーザーは1週間に1回すらnoteのタイムラインを見ません。1日1回以上の頻度でタイムラインを覗くユーザーは、1割にとどまります。
したがって、一度フォローしたユーザーをわざわざフォロー解除する理由はない、ということです。
「運営に気に入られる」を目指すべきか?
ここまでの話から言えるのは、「noteのフォロワーが多い人は、投稿が多くのファンから愛されているわけではなく、運営に気に入られただけ」ということです。
つまり、フォロワーの数は本質的な人気のバロメーターにはならないわけです。本質的なファンを増やしたいなら、誰かとフォロワー数を比べるのではなく、ユーザーに喜ばれる記事を書くことに専念しましょう。この考え方はあらゆるSNSにおいて大切なことですが、ことnoteに限っては輪をかけて大切です。
▼③フォロワーを増やすメリットが少ないから
noteのフォロワーを増やしても読者はたいして増えない
「キレイごとはいいから、とにかく読者を増やすためにフォロワーを稼ぎたいんだ」という人もいるでしょう。が、それも効果が薄いです。
先ほどのTwitterアンケートを再掲します。
noteユーザーはタイムラインをほとんど見ない、という話でした。つまり、フォロワーが増えたところで記事を読んでくれる人・拡散してくれる人は増えない、ということです。
フォロワーが1,700人いるぼくの過去1ヵ月のダッシュボードを貼っておきます。
個々の記事の表示回数を見ると、「フォロワー数のわりには多くない」という印象をもたれるのではないでしょうか。(もちろん記事タイトルのつけ方にも依存しますが)
noteユーザーは基本的にタイムラインを見ないので、読者を増やすためにはnoteとは別の流入経路を確保することを考えたほうがよいです。
ハッタリとしては使えるかも?
唯一、noteのフォロワー数を増やすことにメリットがあるとすれば、「スゴそうに見える」ということです。
やはり数字の力は強い。ぼくも、Twitterプロフィールではnoteのフォロワー数を宣伝材料に使っています。ぼくの場合はTwitterフォロワー数500弱なので、あまり有効に使えているとは言えませんが、使いこなせれば強力なアピール材料になることでしょう。
まとめ:noteのフォロワー数は気にするな
「noteのフォロワー数を増やそうとしなくていい」という話を、3つの視点から述べてきました。
noteのフォロワーを増やすためには運営に好かれる必要があり、それを目指すことは非効率かつ非本質的です。
noteの読者を増やしたいなら、noteのフォロワーを増やすことに苦心するよりも、Twitterのフォロワーを増やしたほうが圧倒的に効率がいいと思います。noteのプロフィールや記事の末尾にTwitterアカウントへのリンクを設置しておけば、Twitterのフォローへと誘導することができます。
集客媒体としてTwitterを利用して、そこでnoteの投稿を宣伝しましょう。そのほうが読者に記事の更新を伝えやすいですし、拡散もしやすくなります。
もしくは、noteのマガジンを作るのもアリだと思います。マガジンのフォローはアカウントのフォローと異なり、更新時にフォロワーにメール通知が届きます。タイムラインを見ないユーザーにも記事を読んでもらえるきっかけ作りができるわけですね。こちらも記事末尾などでフォローを促すとよさそうです。
以上、noteについて色々と語ってきました。
ご参考になれば幸いです。
アドライター(@ad__writer)
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